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文章史

2022-06-13 | 日本語文章論

日本語文章論が対象とする文章は何か。文章形態は句読を区切る。その作業は言葉を連ねていく中で、句を切るということである。その区切りをつけてまとまった言葉が、今では文の集まりととらえられる。文章とするそのまとまりに文芸の作法を見れば文学作品とみえる。文章はかくして文学による作品のジャンルを確かめることになる。文章の歴史にはその議論を見ることになる。散文と韻文とまず2つにすると、日本語文章の散文は物語に顕著である。韻文は歌謡である和歌にそのまとまりをもつ。このとらえ方には実は日本文章が影響を受ける中国文章を考える。祖先が学びの対象とする漢文学には多大の知識教養と実践作法があった。さきに一口に物語と代表とした文章の作成には漢詩漢文として伝えられた古代中国の文書があった。同様に歌謡とする和歌という形式にも和漢朗詠を対比する祖先の知恵に気づかされる。舶載した漢籍の伝える言葉の宝庫に文明があったのである。ひとつに漢詩漢文法をわがものにした日本文芸は大前提にして、近代以降に文や文章に思想の表れた見方はもっと率直に言語による技芸が連綿とあって言葉による文学の広がりを見据えることになる。文選を読み経典を読みとき史書の実践記述に、わたしたちの歴史を語り伝える文章には素晴らしい言語の学びの成果を表し続けてきた。国史と言えば日本語文章のモデルについ先ごろまで行われていたのである。文章はかくして文体に漢文、和文、そして翻訳文は訓読文との混ぜ書きに実現をしてきている。



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