0916 新聞は休刊日
民主代表代行に岡田氏 新布陣で「自民と対峙」 20140916
記事には、民主党の海江田万里代表は15日、代表代行を2人体制とし、新たに岡田克也元代表を起用する人事を決めた、とある。
新型iPhone、予約過去最多 400万台超える 20140916
記事には、米アップルは15日、新型の「iPhone(アイフォーン)6」と「6プラス」の世界での予約数が、受け付け開始後24時間で計400万台を超え、歴代のアイフォーンで過去最多となったと発表した、とある。
山口洋子さんが死去、77歳 直木賞作家、作詞家 20140916
記事には、「よこはま・たそがれ」などで知られる作詞家で直木賞作家の山口洋子(やまぐち・ようこ)さんが6日午前1時6分、呼吸不全のため東京都内の病院で死去していたことが15日分かった、とある。
>77歳。名古屋市出身。葬儀・告別式は近親者で済ませた。喪主は妹安原多恵子(やすはら・たえこ)さん。
野口さん宇宙の国際団体会長就任 アジアで初 20140916
記事には、宇宙飛行士の野口聡一さん(49)は15日、中国北京市で記者会見し、世界の宇宙飛行経験者でつくる国際団体「宇宙探検家協会」(事務局・米ヒューストン)の会長に、自身の就任が決まったと明らかにした、とある。
>同協会は宇宙開発や科学技術教育などの分野での国際協力を目的に1985年に設立。現在は35カ国、約375人のメンバーで構成されており、野口さんの会長就任は16日。任期は1年で、最長3年まで再任可能。
民主代表代行に岡田氏 新布陣で「自民と対峙」 (9月16日 01:12)
新型iPhone、予約過去最多 400万台超える (9月15日 23:53)
山口洋子さんが死去、77歳 直木賞作家、作詞家 (9月15日 22:17)
野口さん宇宙の国際団体会長就任 アジアで初 (9月15日 22:07)
女児不明、空き家や屋上も捜索 兵庫県警140人態勢 (9月15日 21:06)
北海道、砕石場で作業の男性死亡 土砂に埋まる (9月15日 19:34)
アジア大会、日本選手団が仁川入り 19日開幕 (9月15日 19:20)
日本の成長率見通し下方修正 OECD、消費税増税で (9月15日 19:09)
20140914 中日新聞社説
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記憶の力、伝える力 週のはじめに考える
周りの景色が少しずつ、変わり始めているようです。聞かせてください。あの時何があったのか。私たちは記憶のチカラを信じ、それを伝え続けます。
エンドロールが出る前に、年輪を刻んだ男の顔が大写しになりました。しわの一つ一つから、記憶という名の“お宝”がしたたり落ちてくるようです。
映画「坑道の記憶~炭坑絵師・山本作兵衛~」(大村由紀子監督)は、九州の名もなき一人の坑内員が、画用紙に墨で描いて残した記憶の記録です。
長男戦死をきっかけに
三年前、作兵衛さんがヤマ(炭坑)を描いた絵が日本から初めてユネスコの世界記憶遺産に登録されて、一躍脚光を浴びました。
作兵衛さん。一八九二年、現在の福岡県飯塚市の生まれ。その年に筑豊炭田の産炭量が、百万トンを超えました。
十四歳から半世紀、作兵衛さんはあちこちのヤマを渡り歩いた。
文明の波に洗われたこの国の青春時代。石炭は近代化のエネルギー源だった。作兵衛さんの人生に、その盛衰が重なった。
二十一番目に入ったヤマが閉山になり、六十四歳で炭鉱会社の事務所で警備員の仕事に就いた。自己流で絵を描きだしたのは、それからだった。
一人の夜、二十三歳で戦死した長男の面影が頭を離れなかった。悲しみの記憶から逃れるように、作兵衛さんは無心に絵筆を執った。記憶の坑道をまっしぐらに駆け降りて、そこから構図や色彩を掘り出すように次々と。
坑道では夫婦一組。男は先山(さきやま)。下帯一つで切り羽に這(は)って石炭を掘り出します。後山(あとやま)の女は乳房もあらわに腰巻き一つ。亭主が掘った石炭を台車やかごで運び出す。落盤や爆発事故とは隣り合わせ。狭くて暗い坑道の中の重労働。それなのに、作兵衛さんの描く絵には、不思議に光が差しています。
九十二歳で亡くなるその日まで、作兵衛さんは絵筆を離しませんでした。描いたそばから人にあげてしまうので、生涯に何枚描いたのかさえ、分かりません。
庶民の記憶の中にこそ
世界遺産コンサルタントのマイケル・ピアソンさんは、映画の中で語ります。
「日本の皆さんは国宝に価値があり、教科書に載っている歴史の方が一人の坑内員が語る歴史よりも大切だと考えていたはずです。でも私は歴史はあらゆる側面から語られる必要があると思う」
庶民の記憶の中にこそ、飾らない、作為も隠し事もない真実の歴史があって、真実であればこそ、国境を超えて人々の心に響くチカラを持てるのでしょう。
作兵衛さんは画帳の裏に書きました。
<地球の上に軍人あり武器がある以上絶対戦争、人殺しが起こらないと予言ができませうか。文明を誇る先進国ほど原爆実験に大童(おおわらわ)ではありませんか->
ありのままの体験や記憶のチカラが、今ほど大切な時はありません。この夏の長崎平和祈念式典。被爆者代表の女性(75)が述べた「平和への誓い」に、あらためてそれを実感させられた。
「被爆者の苦しみを忘れ、なかったことにしないでください-」
作兵衛さんと同様に、記憶のひだからしたたるような言葉のチカラを感じます。原爆という世界史に類のない凄絶(せいぜつ)な体験と記憶の支えがあるからです。切り貼りされた原稿を読み上げるだけの首相とは、何とも見事な対照でした。
メディアでは戦場を知らない人たちが、矮小(わいしょう)化された戦争を勇ましく語り散らしています。キセキとカンドウで粉飾された空虚な英雄たちが、ネットの上を闊歩(かっぽ)します。感動も勇気も、誰かからいただくものではありません。自らの心で感じるもの。体験や記憶の底から湧いて出るものなのですが。
私たちが伝えて残す
作兵衛さんの映画の終幕近く、孫の一人がつぶやきます。
「えらいもん残してくれたねえ。僕ら大変なんですよね。ま、がんばります。正しく伝えていきます」と、まんざらでもなさそうに。
真実の記憶はこうして記録になって、守られ、そして伝えられ、未来を形作っていくのでしょう。
あすは敬老の日。ねえ、おじいちゃん、おばあちゃん、昔のこと、人生のこと、戦争のこと、語ってよ。私たちが伝えますから。