正学は、国語辞書項目に見えない。
漢和辞典に、項目があり、正しい学問とする。
対義語は、曲学、真理をまげた不正の学問。
＞きょくがく‐あせい【曲学阿世】
正学
務正学以言、無曲学以阿世 正学を務めて以て言へ、曲学以て世に阿る無かれ〔史記・儒林〕
正しい という語の意味は、字義によると、もと、征服者の行為にあって、字形の会意からうかがえる。いわば、時代背景に征伐のことであった。何をもって正しいとするかを考えさせられる。
韓国ドラマで、反正 の語があって、その戦いをドラマ、その歴史に見る。
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韓国史劇初心者のためのワンポイント講座 『反正』
＞『反正』
今回は朝鮮時代の政変(クーデター)である「反正」(パンジョン：반정)です。
「反正」とは、王朝自体を変えようとする革命ではなく、無能で暴悪な王によって民が苦しんでいる時に武力で王を変える政変のことです。
朝鮮時代に二度ありました。
1506年に燕山君を廃位した“中宗反正”
1623年に光海君を廃位した“仁祖反正”
国の中心である王を変えるわけですから、単にこちらに武力があるからと言って簡単に行なえるものではありません。それには〈名分(명분)〉、つまり大義名分が必ず必要です。
広辞苑より
せい【正】
①ただしいこと。↔邪。
②本来のもの。表向きのもの。↔副。
③長。おさ。かみ。「検事―」
④〔哲〕（→）定立ていりつに同じ。↔反。
⑤〔数〕０より大きいこと。↔負。
→しょう（正）
しょう【正】シヤウ
(呉音)
①ただしいこと。本当のこと。ほんもの。
②そのままであること。そっくり。浮世風呂2「姑婆の口まねはあの婆に―だよ」
③丁度。かっきり。「―12時」
④位階を正・従に分けた上の階級。「―三位」
⑤「長官かみ」参照。
→せい（正）
せい‐ぎ【正義】
①［荀子正名］正しいすじみち。人がふみ行うべき正しい道。「―を貫く」
②［漢書律暦志上］正しい意義または注解。「尚書―」
③(justice)
㋐社会全体の幸福を保障する秩序を実現し維持すること。プラトンは国家の各成員がそれぞれの責務を果たし、国家全体として調和があることを正義とし、アリストテレスは能力に応じた公平な分配を正義とした。近代では社会の成員の自由と平等が正義の観念の中心となり、自由主義的民主主義社会は各人の法的な平等を実現した。これを単に形式的なものと見るマルクス主義は、真の正義は社会主義によって初めて実現されると主張する。現代ではロールズが社会契約説に基づき、基本的自由と不平等の是正とを軸とした「公正としての正義」を提唱。武者小路実篤、荒野「愛なき―は恐るべし、同情なき―は呪ふべき哉」
㋑社会の正義にかなった行為をなしうるような個人の徳性。
⇒せいぎ‐かん【正義感】
⇒せいぎ‐かん【正義漢】
せい‐ぎ【正議】
せい‐ぎ【正議】
正しい議論。道理にかなった議論。
字通【同訓異字】
ただしい 正 直 是 〓 端 貞 禎（〓） 雅（〓） 義 儀
＞正は囗（城邑）に向かって進撃し、征伐する意。征服して、征（税）をとる。税をとることは征服の結果であり、正義の行為とされた。ー中略ー
義は犠牲。義は羊を我（鋸（のこぎり）の形）で切る形。犠牲には、牲体の完全なものが要求され、何らの損傷もないものを義という。儀礼において、威儀に欠けるところがないことを、儀という。
字通より
正
5画 1010
字音 セイ・ショウ（シャウ）
字訓 ただしい・ただす・おさ・まさに
同訓異 字ただしい
＞字形会意
一＋止。卜文・金文の字形は、一の部分を囗（い）の形に作り、囗は都邑・城郭の象。これに向かって進む意であるから、正は征の初文。征服者の行為は正当とされ、その地から貢納を徴することを征といい、強制を加えて治めることを政という。
征服・征取・政治の意より、正義・中正、また純正・正気の意となる。
訓義
［1］ せめる、征の初文。
［2］ 攻めてただす、反する者をただす、ただしい。
［3］ 征の初文、税をとる。
［4］ おさ、かしら、おさめるもの、長官。
［5］ まつりごと、おさめる。
［6］ さだめる、平らかにする、ととのえる。
［7］ もと、はじめ、基本にあるもの。
［8］ 純粋なもの、誤りのないもの。
［9］ まさに。
古辞書の訓
〔名義抄〕正 マサシ・マサニ・カミ・ヲサヲサシ・タヒラカナリ・ヒル・ヒタフト・シク・ヒトシ・タカシ・シバラク・トトノフ・タダス・タダシ・マツリゴト・メヅラシ・キク・トドム
【正義】せいぎ 正しい道理。〔子、儒効〕學問せずして正義無く ―略ー
