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天知る、地知る、子知る、我知る、何ぞ知る無しと謂わんや

2014-08-01 | しかじか
四知、出典は范曄「後漢書」楊震伝、曾先之「十八史略」東漢である。
天知る地知る我知る人知る、の謂い。

話しのあらすじは、ある夜、役人にしてもらったお礼にわいろを届けた男がいた、「まあまあ、夜遅く誰も知る人もいませんから」とお金を出そうとする男に、楊震は言った、「誰も知るものがいないなどとんでもない。天が知っている。地が知っている。私が知っているし、君もが知っているではないか」とわいろを断った、というのである。

後漢書では、地知る、は、神知る、となっているようだ。
朝日新聞のコラム、天声人語の取り上げた話題である。

人が見ている見ていないで己の言行を安易に変えてはいけない。
常に自分が善しと思ったことのみを為すべきだ」という意志が含まれる。

中国の役人の話はいまも昔も変わらぬか。
二人の間だけの秘密でも、天が知り、地が知り、自分が知り、相手が知っているから、いずれは他の知るところとなるということと、辞書では解説する。

また、人が見ている見ていないで己の言行を安易に変えてはいけない。
常に自分が善しと思ったことのみを為すべきだ、という意志が含まれると説明するものもある。



(天声人語)中国の深刻な汚職
2014年8月1日05時00分

 中国政界の汚職事件に、「四知(しち)」の故事を思い浮かべた方もあろう。後漢の時代、楊震(ようしん)という人が、ある地方の太守に赴く途中、夜遅く一人の役人が訪ねてきた。懐から金を出して、誰も知る者はありませんから、と手渡そうとした。賄賂である

 はねつけた言葉が後世に残った。「誰も知らないことはあるまい。天知る。地知る。君も私も知っている」。すなわち四知。楊震の爪の垢(あか)が残っていたらと、中国の国民は思っただろうか

 こうした故事が光るのも、官位で私腹を肥やす者が古今東西に絶えないからだ。巨悪から小悪まで、中国共産党の歴史も腐敗と粛正のせめぎ合いだった。摘発された周永康氏は、最高指導部に名を連ねた超大物である

 周氏一族らから当局が没収した財産が、1兆5千億円に及ぶと聞けば驚く。白髪三千丈ばりの誇張ではない。司法や警察を統(す)べ、石油業界を基盤としただけに、うまい汁の出どころには敏(さと)かったようだ

 中央から地方まで、かの国では腐臭が充満し、民衆の不満は爆発寸前という。習近平政権は、周氏という「巨大な穴」で危険なガスを抜く算段らしい。法治による正義というより、見せしめ、さらには権力闘争の色が濃い

 共産党にはびこる腐敗は根深く、絶やそうと日にさらせば党自体が滅びかねない。いわば、水虫の退治に足を壊死(えし)させる覚悟がいるほど深刻だ。習政権にその意思はあるまい。清廉(せいれん)の士の故事は苔(こけ)むして、いまや隣国の新聞に引用されるだけの存在であろうか。

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