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親の心   私説 源氏語り16

2013-09-16 | 源氏語り
 親の心   私説 源氏語り16

その一場は源氏物語のテーマを表す、筋立てのその一瞬である。

絵の枠に収めきれないかのように絵の作者は主人公を立たせた。

その姿には覗き込むような憂愁が現れているかのようである。

五十日の祝い、膳が画面に並び、喜びにあふれている。

手前の女房は一人顔を扇子で覆い、もうひとりの女房は横顔を見せている。

画面左には、裾だけを見せる、女三宮がいるとされる。

絵巻は優れた筆法である、祝いがほほえましい。

源氏物語は、この絵の場面を解釈するときにすべてが現れてくる。

詞書が添えられている。

絵巻、柏木三には、もともとは4紙から5紙はあったかと推定されている。

現存はその後半と見られている。

物語りのテーマを余すことなく伝える絵に、味わいのある詞である。


  このことのこころをしれる女房

  のなかにもあらむかしその人と

  しらぬこそおこなれとみるひとひと

  はあらむかしとやすからすおほせと

  御ためのとがならんことはあへなむ

  女房のためこそいとおしけれ

  などとおぼして

  色にも出したまはぬに

原文である物語り通行本文の青表資本にある、ねたし はここには書かれない。

おこ とは、主人公の気持ちを理解しないこととするか、また、自らが真相を知る人を知らないとするか。

通行本文の解釈は説明的になる。
                                       

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