遺伝子geneと染色体chromosomeから合成された言葉。DNAのすべての遺伝情報のこと。遺伝情報を解明すると、遺伝子情報、DNAの塩基配列は自動的に解読、コンピュータで解析できるようになった。ヒトゲノム解明によって遺伝子やタンパク質の膨大なデータがわかる。病気の診断や治療に結びつく情報を選び出すことができる。診断と予防、治療が変わる。
ゲノム(独: Genom、英: genome, ジーノーム
ゲノムとは、「遺伝情報の全体・総体」を意味するドイツ語由来の語彙であり、より具体的・限定的な意味・用法としては、現在、大きく分けて以下の2つがある。 古典的遺伝学の立場からは、二倍体生物におけるゲノムは生殖細胞に含まれる染色体もしくは遺伝子全体を指し、このため体細胞には2組のゲノムが存在すると考える。
ウィキペディア
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
ゲノム
genome
ある生物がもつすべての染色体を1組分だけ取りそろえたもの,すなわち単相の細胞に含まれる全染色体をいう。通常の生物の体細胞は,2組のゲノムをもつことになる。
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20190115&ng=DGKKZO39993390U9A110C1NN1000
きょうのことば
がんゲノム医療 多数の遺伝子を同時に解析
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▽…多数の遺伝子を同時に調べてその患者に効果の高いがん治療につなげる治療法。中核となるのは「がん遺伝子パネル検査」と呼ばれる技術で、がん組織から100種類を超える遺伝子を一度に調べ、遺伝子の変異を解析する。がんは様々な遺伝子の変異が積み重なることで発症し、変異は患者ごとに異なる。薬の効果も異なる場合があり、患者一人ひとりにあわせた薬の選択に役立つ。
▽…検査は胃がんや肺がんといった固形がんにかかり、専門医が推奨し保険適用されている治療法で効果が出なかった患者が対象だ。治療の選択肢が広がるほか、確実性が高まり、不要な投薬を減らせるメリットもある。
▽…厚生労働省はシスメックスと中外製薬の検査キットの製造販売を承認することを決めた。114~324種類の遺伝子の変化を一括で調べることができる。ゲノム解析装置の性能向上やコストダウンが進めば、日本も米欧並みに普及する可能性がある。革新的な新薬の開発次第で最適な治療薬の見つかる確率も上がる。
https://www.chugai-pharm.co.jp/ptn/bio/genome/genomep06.html
最近話題のiPS細胞ってどんな細胞なの?
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ゲノム君1号
AiPS細胞とは、細胞を培養して人工的に作られた多能性の幹細胞のことです。
2006年8月に京都大学の山中伸弥教授らは世界で初めてiPS細胞の作製に成功し、2012年にノーベル医学・生理学賞を受賞しました。山中教授らは、皮膚などに分化した細胞にある遺伝子を組み込むことで、あらゆる生体組織に成長できる万能な細胞を作ることに成功したのです。
これは、成熟した細胞を、多能性を持つ状態に初期化する、つまり細胞の時間を巻き戻すような画期的な発見であり、今後の再生医療や創薬研究に役立つことが期待されています。