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語彙論、これからの

2016-10-18 | 語彙論
語彙論の分野には立場をもって、計量言語、言語学、国語学、語彙史、そして文法論と語構成論に、それそれの流れがある。日本語研究の語彙論は語誌をもって、それは辞書表記で、

語誌/語志/語史 ある言葉の起源や意味・用法などについての変遷 デジタル大辞泉 

とされる、大辞林の表記には、語志が見えない、

ひとつの語の起源や,語形・意味・用法などの変遷 大辞林  

とまた見えるものであるが、日本国語大辞典が新たに第2版で加えた、

語誌欄について 語の由来や位相、語形の変化、語義・用法の変遷、類義語との差異などを特に説明できるものについては、それらを【語誌】として示す。
日本国語大辞典 > 凡例 > 語誌欄について  

とあって、その多くを、語としての研究で記述してきたものである。それを語彙とするのは、翻訳語に概念を編み出し、語彙と語彙論の区別をたてようとしてきているからである。


https://japanknowledge.com/contents/daijisen/hanrei05.html
デジタル大辞泉 > 凡例 > 語源語誌
語源語誌

1 語義記述の前に、語の成り立ち、語源・語誌の説明、および故事・ことわざの由来などを必要に応じて《 》で記した。

いん‐ねん〔‐エン〕【因縁】 《「いんえん」の連声(れんじょう)》
しい‐か【詩歌】 《「しか(詩歌)」の慣用読み》
そう・ず〔サウず〕【▽請ず】[動サ変] 《「そう」は「しょう」の直音表記》
かえで〔かへで〕【×楓/槭=樹】 《「かえるで(蛙手)」の音変化》
うしゃあが・る[動ラ四] 《「うせあがる」の音変化。近世江戸語》
しか1なり【▽然なり】〔連語〕 《副詞「しか」+断定の助動詞「なり」》
朝に道を聞かば夕べに死すとも可なり 《「論語」里仁(りじん)から》

2 見出し語に対する、仮名遣い、清濁の差異については《 》で触れた。この場合の小異の語形は、見出し語と同じ意味・用法として扱った。
むずかし・い〔むづかしい〕【難しい】[形][文]むづか・し[シク] 《…「むつかしい」とも》
もみじ〔もみぢ〕【紅‐葉/黄=葉】[名](スル) 《…上代は「もみち」》

3 品詞欄で示しきれなかった説明などは《 》で補った。
もうさ‐く〔まうさ‐〕【申さく/▽白さく】 《動詞「もうす」のク語法》

4 見出し語が翻訳によって生じたことが明らかなときは、その原語を《 》に掲げた。梵語の場合は音写か訳語かの別も示した。
しゅう‐きょう 〔‐ケウ〕 【宗教】 《religion》
まんだら【×曼×荼羅/×曼×陀羅】 《(梵)ma11alaの音写。…》

5 外来語で、日本語としての意味と外国語本来の意味との間に著しい差異があるときなどには、その本来の意味を《 》に示した。
アルバイト【(ドイツ)Arbeit】[名](スル) 《労働・仕事・研究の意》

6 邦訳された外国の作品名には、その原題を《 》内に示した。
つみとばつ【罪と罰】 《原題、(ロシア)Prestuplenie i nakazanie》


カタカナ語「ケア」及び「介護」の語誌的研究 - 立命館大学
www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/lt/rb/639/639PDF/chen.pdf
陳暁静 著 - ‎関連記事
カタカナ語「ケア」及び「介護」の語誌的研究. 20. 221. ア」の共起語であると見做す。「介護」についても同様である。また、共起語を年代別にわけて『分. 類語彙表』3)にかけ、使用意味範囲の変化を明らかにする。これにより、両語はどの意味分布の範. 囲で変化 ...


[PDF]「教練」の語誌的研究 - 関西大学
www2.ipcku.kansai-u.ac.jp/~shkky/wakumon/no-29/08_qiu.pdf
教練」の語誌的研究. ――日中比較の視点 ... 教練」の現代日本語における語義について,まず『日本国語大辞典』第 2 版1(以下『日国. 大』に略す) .... いう語が持つ「軍隊における教育訓練」から「軍事分野以外の教育訓練」に意味を拡大させ、. 軍事用語から ...




これからの語彙論
齋藤倫明・石井正彦編
ひつじ書房
2011年12月

【内容紹介】
編者らによる語彙論の基礎と、これまでの成果の概説をふまえ、フェミニズム、認知言語学、日本語教育、民俗学、情報学などの立場からの語彙研究を紹介していく新しい概説書。語彙研究の今後の可能性を展望する。
執筆者:小野正弘、影浦峡、笹原宏之、佐竹久仁子、佐竹秀雄、定延利之、鈴木智美、高崎みどり、田野村忠温、町博光、屋名池誠、由本陽子(五十音順)

【目次】
まえがき

第1部 語彙論概説
第1章 単語と語彙・語彙論に関する規定
第2章 語彙から見た語の一般的性質
第3章 語彙の一般的性質

第2部 さまざまな語彙研究
第1章 文字・表記論と語彙
 笹原宏之
第2章 文法論と語彙
 屋名池誠
第3章 文章論・文体論と語彙
 高崎みどり
第4章 認知言語学/語用論と語彙
 定延利之
第5章 対照言語学と語彙
 由本陽子
第6章 コーパス言語学と語彙
 田野村忠温
第7章 文献学と語彙
 小野正弘
第8章 民俗学と語彙
 町博光
第9章 フェミニズムと語彙
 佐竹久仁子
第10章 情報学と語彙
 影浦峡
第11章 心理学と語彙
 横山詔一
第12章 日本語教育と語彙
 鈴木智美
第13章 国語辞典と語彙
 佐竹秀雄

第3部 語彙論の可能性
第1章 日本語学・言語学の諸分野とこれからの語彙論
第2章 隣接諸分野の語彙研究と「これからの語彙論」

参考文献
索引

【編者紹介】
斎藤倫明(さいとう みちあき)東北大学教授
石井正彦(いしい まさひこ)大阪大学教授



講座 言語研究の革新と継承 1
日本語語彙論 I
斎藤倫明 編
ひつじ書房
2016年6月刊行

【内容】
言語研究における語彙論の成立根拠やその有する意味合い、研究の広がりや課題を概観する。「日本語語彙論I」では、語彙論の内部に関するテーマを扱う。

【目次】
第1章 語彙総論(斎藤倫明)
第2章 語彙体系(久島茂)
第3章 語彙調査(靏岡昭夫)
第4章 語彙の量的構成(山崎誠)
第5章 語形(石井正彦)
第6章 語の意味論(山田進)
第7章 語構成(山下喜代)
第8章 語種(田中牧郎)
第9章 位相と位相差(田中章夫)


講座 言語研究の革新と継承 2
日本語語彙論 II
斎藤倫明 編
ひつじ書房
2016年6月刊行

【内容】
言語研究における語彙論の成立根拠やその有する意味合い、研究の広がりや課題を概観する。「日本語語彙論II」では、語彙論と他分野との関わりをテーマとして扱う。

【目次】
第1章 語彙と文字・表記(田島優)
第2章 語彙と文法(村木新次郎)
第3章 語彙と文章(甲田直美)
第4章 第二言語としての日本語の語彙習得と学習(秋元美晴)
第5章 語彙と文化(前田富祺)
第6章 新語・流行語(橋本行洋)
第7章 方言の語彙(高橋顕志)
第8章 語彙史(小野正弘)





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