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日本語文法文章論 ウクライナの行方

2014-05-28 | 日本語文法文章論
日本語文章論の解析である。ウクライナの独立は1991年、それから20年余、民族自立の紛争である。ウクライナが穀倉地帯のイメージとは裏腹に、天然ガスというエネルギー供給のはざまに国政が揺れる。クリミア半島のロシアによる実効支配がウクライナに及びそうな情勢である。朝日新聞コラム、天声人語20140529、ウクライナの行方より。






(風 スラビャンスクから)東部拠点と天然ガス ウクライナで見たロシアの布石 梅原季哉
2014年5月25日05時00分
> 「シェルが、我々をシェールガスで殺そうとしている」
 国際エネルギー資本、ロイヤル・ダッチ・シェルを批判する言葉だ。ウクライナの親ロ派は首都キエフの現政権や米国、欧州連合(EU)を攻撃するのがお定まり。ここではなぜ、唐突に多国籍企業とガスが登場するのか――。

 ウクライナにとって天然ガスは、隣の大国ロシアが振りかざす地政学上の武器という面がある。25日のウクライナ大統領選を前にしたガス供給停止の警告は典型といえる。

 一方、ウクライナ国内のガス産業は長年、シェルのような欧米大手とほぼ無縁で、国営企業による不透明な事実上の独占が続いてきた。エネルギー事情に詳しいコンサルタント、ゲンナディ・リャベツェフ氏は「ガスは長年、政治家が民心を買う道具となってきた」と説明する。

 ウクライナは、人口が8割強、経済規模は3倍近くある隣国ポーランドと比べ、ガス消費量は約5倍に及ぶ。「国内卸売価格は家庭向けが企業向けの約6分の1と圧倒的に安い設定。ガスを湯水のように使えて当然と思ってきた国民へのばらまきだ」とリャベツェフ氏は指摘する。家庭向け名目で仕入れた安値のガスを、実際は企業に高く売りつけて利ざやを稼ぐ、不正の温床ともなってきたという。

 不透明な価格構造のなかで、ガス業界は技術革新への投資を怠ってきた。ロシアの供給停止に備えて、パイプライン下流の欧州からの逆送を大量に受け入れられるようにする技術も確立していない。



学校で学んだのは
柔らかい響きからは

独立後の国旗は
下半分の黄色は

国の内情は
東部は

帰属意識が
一部が

ドネツクでは
交戦が
報告が
政府軍が
ロシアが
危機は



ウクライナの行方
2014年5月28日05時00分

 「ウクライナ」という柔らかい響きからは、かすかな麦笛を聞く心地がする。学校で学んだのは黒土の穀倉地帯という知識だった。「欧州のパン籠(かご)」と教わったのを覚えている。独立後の国旗は、上半分の青で空を表し、下半分の黄色は大地、ゆれる麦畑を表している

 上下に2色の国旗を掲げつつ、国の内情は左右、すなわち東西に色分けされている。地理的にも歴史的にも欧州に近い西部に対して、東部はロシアへの帰属意識がつよい。新しく決まる大統領を認めない一部が、いまも武器を構えたままだ

 東部の拠点都市ドネツクでは、政府軍と親ロシア派の交戦が続き、本紙記者から生々しい報告が届く。政府軍が空爆したという。万が一、ロシアが軍事介入することになれば、危機は世界に拡散しかねない

 1991年にウクライナが独立すると、欧州にまだこんな大きな国が生まれる余地があったかと、人々は驚いたそうだ。独や仏より広い。裏をかえせば、旧ソ連の盟主だったロシアでは、身をもがれたような喪失感がいまだに消えない

 独立当時、こんな歌があったそうだ。「古ぼけた赤い荷馬車は溝にはまった レーニンてやつが御者だった」。赤い荷馬車とはソ連。そして、青と黄色の新しい荷馬車はどこへ行くやら誰も知らない、と歌は続いた

 不安はあたったというべきか、ふらつき、きしる荷馬車の行方を世界が注視する。武器を手にして話はできない。新大統領が綱をとって、たしかに走りだす日はいつ来る。







フランスのジャック・アタリ氏、中国の呉建民氏、藤原帰一氏ら滝川クリステル司会の「NHK」の国際討論番組で「ウクライナ危機と世界秩序」について議論(2014/05/30)
>今回は混迷が続くウクライナ情勢と今後の世界の秩序がテーマです。ウクライナでは大統領選挙が行われ、新たな大統領が決まったものの、その直後にも軍と親ロシア派の武装集団との間で武力衝突が起き、東西の対立が続いています。ウクライナ危機の解決のため、国際社会には何ができるのか、そして、こうした危機をはじめとして、揺らぐ世界の秩序は、今後どうなっていくのか、世界の識者・WISDOMが議論していきます。討論の参加者は、フランスの思想家、ジャック・アタリ氏、中国の国家革新発展戦略研究会の常務副会長、呉建民(ごけんみん)氏、アメリカのカーネギー平和財団の副理事長、アンドリュー・ワイス氏、ウクライナの欧州大西洋協力研究所の研究部長、オレクサンドル・スシュコ氏、ロシアから政治学者でジャーナリストのフョードル・ルキヤノフ氏、そして、東京大学大学院教授の藤原帰一(ふじわら きいち)氏の予定です。



朝日デジタルより。
>クリミア半島(2014年03月01日 朝刊)
 15世紀にクリミア・ハン国が成立する中でクリミア・タタール人が形成。オスマン・トルコの保護国となりイスラム化が進んだ。1783年、ロシア領に編入後はロシア人が入植。ナチス・ドイツとの協力を理由にソ連が1944年にクリミア・タタール人を中央アジアなどに強制移住させた。54年に旧ソ連のロシア共和国からウクライナ共和国に移管されたが、今もロシア系住民が過半数を占める。
クリミア半島を歩くロシア兵=3月21日
クリミア半島を歩くロシア兵=3月21日

クリミア併合(2014年04月14日 夕刊)
 2014年3月、ウクライナ南部に位置するクリミア自治共和国で行われた住民投票で、ウクライナからの分離独立とロシア編入が支持され、ロシアはクリミア自治共和国を併合した。
 クリミア半島にはロシア海軍の基地があるが、14年2月にウクライナに親欧米政権が生まれて駐留が危うくなり、ロシアのプーチン大統領が武装部隊の投入、併合という強硬手段をとったとみられている。クリミアはもともとは旧ソ連のロシア共和国の一部だったが、1954年にウクライナ共和国に編入されていた。

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