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文法のいろいろ

2013-05-28 | 日本語百科
ほんとうにいろいろであるからそれが一つであるような説明はそうしたことだろうか。学説の名前を付けて文法論があるとそれは論があるのであって文法は一つだというような反論が出てくる。それもその限りでは言語現象で日本語なら日本語ではその通り、一つの文法がはたらいていると解釈できる。しかしその日本語文法でも文法論に5大、3大文法または学説とかあって、そのほかに規範文法と言い、これは学校文法とすることがふつうであって、そこに教育文法とかいうと、その文法は文節文法だよと説明したりしてそれは橋本文法とどう違うのかと思ったりするから、文語文法、口語文法、古典文法、現代文法となかなかわかりにくくなるようなことで、そのとらえ方が一つだと考えをまとめるのは普通の人々にとってはかなり大変である。しかしそれだけではないのである。言語における探求はさまざま側面を見せてその限りで分析をしていくと文法また文法論はその立場方法によることになる。

それもこれも学問研究ということにおいて分野にあることがらである。研究者の数だけ文法があってよいし使い手の数だけ文法規則が働いていてもよいわけであるから、それを大概なところで集約してみなければ同じ現象をどう言っているのか難しくなることはその通りである。それに合わせて言えば日本語だけでなくどの言語にもそういう現象は付いてくる。日本語文法をわかりよくするためにいろいろと説明を求めてきた経緯があるので、それはそれで折衷するか、ある立場を奉ずるか、自らの視点を作り出すか、あるいは何もしないかである。

文法のいろいろと言って見せてさもそれだけのことがありそうなふうに思わせるのだけれど実はそれはそうでもない、たしかに言語研究史によって歴史言語学には歴史文法、記述言語学には記述文法、構造主義言語学には構造主義文法と、これは少し言いにくいが、実質、構造文法としての見方が大陸を経て影響しあってのことで、そこには生成文法としての言語学も現れ、すると普遍言語学には普遍文法、それに対する早くからとなえられた一般言語学には一般文法としての議論があり、近代言語学の成果である比較言語学には比較文法、それを地域における言語対照を進めて対照言語学の対照文法となって現在も認知言語学による認知文法と枚挙にいとまがないほどだけれど、それなりにわかればいろいろあるということになる。しかし、現実には、いまなら今の言葉をどうとらえるかということで、言語現象に合わせた文法理論は一つ分かればよいのかもしれないのである。いわく機能文法でとか、依存文法の見方で日本語を見るとか、機械分析で計算機にかける日本語を扱ってみる、もっと実用的に作文の文章の文法を考えてみる、というようなことである。

日本語文法は考えると、外国の言語を取り入れ学び続けた祖先の知恵と努力があるので、そこには漢語文法と英語文法とを時間的なずれを大きく得て対比してとらえることができそうである。漢語文法はすでに1600年ほど、英語文法はここ160年ほど、もうすこしその具体性をとらえると漢語の学びには言葉だという観点からそれを言語そのものだと意識して漢語の訓読という日本語を作り出してきたし、英語の学びには近代英語そのものをオランダ語やポルトガル語やスペイン語という言語のとらえ方で学びをスタートさせてそしてアメリカ口語英語をここ数十年で学習したのである。祖の学びは日本語文法に二つのとらえ方をさせている。何が二つかというのはそれどころではないいくつもことがあるのだけれども、一つには主語という概念であり、もう一つは動詞が目的語とともに働くということである。とくに二つ目は漢語と英語とに共通して語順という形で日本語の語順を長い時間において意識させたのである。いまも主語とこの語順のことはわたしたちの発想に影響する。


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