読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

「謎」の文字のしんにょう

2009-06-14 09:10:12 | 漢字

謎と言う漢字の辶は二点のしんにょうか一点のしんにょうかが問題になっているそうだ。どちらかに統一すると言う事はパソコンのソフトから携帯のメール機能を修正するのに莫大な費用と時間が掛かると言う。ところで迷うとか道とか他のしんにょうを含む漢字はどうなのだろう。白川静の「常用字解」にはこの謎の文字は掲載されていないが言と迷と言う漢字の会意文字であろう。言はサイと言う祝詞を入れる容器に取っ手の付いた大きな針を表した絵で神との誓約に違反した場合は入墨の刑を受ける事を意味する。迷のしんにょうは道の交わった部分と下の部分は足で歩いて進む事を表している。迷の金文を見ると人が道の交差点に立って迷っている形になっている事が判る。謎とは言葉に迷っていると言う会意の文字かと思う。何れにせよ、しんにょうが一点か二点かについては二点の方がより原型の文字に近いとは言えるだろう。白川静氏の「字通」でもう一度調べてみようと思っている。


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