読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

「伯父は賢治」を読む

2007-12-02 11:27:33 | Weblog

この本は賢治の一番下の妹のクニの子、淳郎が書いたものである。しかし淳郎が生まれたとき賢治は既に亡く、母親クニの話と賢治の作品を基に伯父の人となりを書いている。読んでいて意外に思ったのは賢治が東京に日蓮の研究のために出てきたがその中途で賢治の直ぐ下の妹、トシが死に、国へ帰ったと、何かの本で読み記憶していたが淳郎はこの本のなかで、父親の政次郎が浄土真宗で賢治が日蓮宗だった。賢治は父親に改宗を迫ったと言う話を書いている。そのために賢治は家出をしたと書いているのだ。日蓮研究などとは何処にも書いていないのだ。トシも賢治よりの信仰だったと言う。トシは美しく、優秀でトシの死に賢治は非常なショックを受け、その後詩人になったとも有り、「銀河鉄道の夜」などの作品もその結果、成ったのだそうである。