ある旅人の〇〇な日々

折々関心のあることや読書備忘を記録する

経済学者VS社会学者

2007年06月23日 | Weblog
ある著書をめぐって経済学者と社会学者が紙上で興味深いバトルを行っている。
5月28日付の琉球新報朝刊の文化面に掲載された社会学者・多田治氏の「沖縄の現実と知」のオリジナル原稿は下記ブログに。
http://d.hatena.ne.jp/tada8/20070602
沖縄の若者の意識変貌についてと、もうひとつ経済学者・松島泰勝著「琉球の『自治』」(藤原書店、2006年)の書評からなる。その書評が松島泰勝氏を批判する内容だったので、6月9日付の同じく文化面に松島泰勝氏から反論があった。
6月9日の紙面を図書館で読んでメモしてきた。見出しは「根拠のない判定 自身の解決策提示せず」と「『琉球の自治』に対する根拠のない判定と、沖縄に対する傲慢な姿勢に満ちており、看過できない」という激しいものだった。
多田氏の述べた次の点について激高している。
「私のマゾ的な期待はかなえられなかった」
「よくある内発的発展論を沖縄に当てはめたまでだ」
「主体的・文化的な自治を称揚するだけでは、今の沖縄の急激な変貌と複雑な現状には、到底太刀打ちできない」
「内発的発展論も経済学者のイメージ」
多田氏に対して「総てを沖縄イメージ論という色眼鏡で見ると沖縄の現実と虚構との区別がつかなくなる」と批判し、「自らの私的ブログへのコメントだけを基にして沖縄イメージを増幅している」としている。
多田氏は、さらに紙上で反論の反論を準備しているという。
さあ、新万国津梁論の松島氏と沖縄イメージ論の多田氏、どちらに軍配が上がるだろうか。

「琉球の自治」については当ブログの読書録を参照されたい。
http://blog.goo.ne.jp/gooeichan/e/ad0898288205e5a4164237cc7891e61a

最新の画像もっと見る

コメントを投稿