ある旅人の〇〇な日々

折々関心のあることや読書備忘を記録する

地震災害に想う

2007年07月25日 | Weblog
15日の中越沖地震は中越地震から3年も経たないうちに起こり驚いた。地震規模のM6.8は同じだった。
あれは日曜の朝、テレビをかけてウトウトしていたとき、新潟で地震が発生したという臨時ニュースで知った。午後は、NHKでずっと特番になっていた。最初、日本瓦の倉庫のような大きな家屋が倒壊しているのをヘリコプターから撮った映像でみた。それは造り酒屋の倉庫だったようだ。他の被害はなかなか分からなかった。そのうち柏崎の原発から煙が出ているシーンをみた。火災なのにまったく消火活動が行われていない不思議な光景だった。倒壊したのは柏崎の日本瓦の古い家屋がほとんどだったようだ。確か昨年の能登沖地震でも日本瓦の古い家屋が倒壊した。古い家屋には高齢者が住んでいるので被害者もすべて70代、80代の高齢者だった。
日本の地震予知学もなかなか進まないな。ほとんど警戒していなかったのではないか。日本は地震国である。地球物理学的に地震が発生しやすいところにあるのでしょうがない。4つのプレートがひしめきあっているのだ。ユーラシアプレート、フィリピン海プレート、太平洋プレート、北米プレート。マントル対流によって運ばれた地殻(プレート)が潜り込むことによって歪ができて、そのエネルギーが時々開放される。断層ができたり、断層が動くことによって。
日本で地震の起こりやすいところは分かっているが、北陸は特に多いようだ。マグニチュードがそれほど大きくなくても浅くて直下型なので震度が6とか7とか大きい。今後、関東、東海、南海の海でも大きな地震が予想されているが地震予知学はどの程度の進歩をみせるだろうか。
今回の地震被害で注目されているのが、柏崎原発の被害である。なにしろ放射性物質の漏れが二次災害をもたらすからである。東京電力の原発だったんだ。地震による日本の原発被害の初めての事例になったのかもしれない。60数カ所で問題が生じていたという。敷地内の様子が紹介されていたが、道路は褶曲して、亀裂や陥没が生じていた。原発側も想定外の揺れであったと言っていた。放射性廃棄物が入ったドラム缶が400本以上倒れたり、放射能を含む水もかなり漏っていた。あの火災をなかなか鎮火できなかったのは消防体制が整備されていなかったからだという。今回の地震被害で1兆5千億円の損失が生じて、そのうち原発によるものが7千億円だという。どういう計算をしたのだろうか。7千億円というのは風評による被害を算出したのだろう。観光への影響、漁業や農業への影響が主なものだろう。
今後、原発の地震対策の基準が厳しくされて少しずつ改善されるのかな。東電は柏崎に原発を建設するのに地元にどの程度お金をばら撒いたのだろうか。その電力は全部関東へ供給されているのだ。原発は迷惑施設なのだ。東京湾岸に原発を建設することはまずあり得ないだろう。柏崎は7千億円の被害に見合うものをもらっていたのか。