お天気が気になってはいたが、雨である。少なくとも諦めはつく。今年は、月が出ているので、観測条件はよくない。それでも天気なら、と期待はするのだ。しかたない、来年にかけよう。好条件での観測ができるような気がする。
流星群も、まるで雨が降り注ぐように流れることがある。それを観たのは、言葉もないくらいの驚きで、自然界の恐ろしさであった。なす術がない。というくらいに流れる星は、後から痕から飛び出してくる。まるで戦火であるような凄まじさであった。
写真で見るのとは大違いで、まさに恐怖でもある。人間は、自然からの恩恵を当たり前に受けるが、そうでないと天災だと息巻く。いやいや、自分に都合のいいように解釈するだけで、真実には人災であろう。誰しも気づかぬ内に、しでかしていることなのだから。
何だか月日の経つのが早く感じられる。年齢を重ねてきたからだろうか?一日が24時間というのが早過ぎる。母や父が亡くなったことも、大いに無関係ではない。兄や妹のしでかしたことや、していることは、およそ心の入っていない親への仕打ちに他ならない。
枇杷葉の苞が、少しづつ開いていく。夜気に紛れて漂う香りは、鼻腔を擽る。思わず、顔を近づけ匂う。杏仁のやさしい匂いだ。心に溶けていく。体の隅々まで入っていくのがわかる。なんと心地よいのだろうか。
季節がずれて咲いたかすみ草。初夏に咲くのが、晩夏に咲いた。