2007-0209-yis089
心から思いあるならこの雨に
蛍で月と空を照らして? 悠山人
○和泉式部集、詠む。
○詞書は、「月あかく侍りし夜(よ)、人のほたるをつつみてつかはしたりしに、雨降りしにつかはしたりし」。月明かりの夜、蛍を下さるなど、面白くもない。真剣に私を思って下さるのなら、今夜のような雨の夜に、蛍で闇夜を照らしてほしいものだわ。歌であるにしても、ずいぶんと激しく迫っている。新潮版によると、<蛍火に情念の燃焼を象徴させることは、『古今集』以下、『伊勢』『宇津保』『源氏』などの物語にも見える。>
¶おもひ=<「思ひ」に「火」(蛍の縁語)をかける。>(同)
□和089:おもひあらば こよひのそらは とひてまし
みえしやつきの ひかりなりけん
□悠089:こころから おもいあるなら このあめに
ほたるでつきと そらをてらして?
心から思いあるならこの雨に
蛍で月と空を照らして? 悠山人
○和泉式部集、詠む。
○詞書は、「月あかく侍りし夜(よ)、人のほたるをつつみてつかはしたりしに、雨降りしにつかはしたりし」。月明かりの夜、蛍を下さるなど、面白くもない。真剣に私を思って下さるのなら、今夜のような雨の夜に、蛍で闇夜を照らしてほしいものだわ。歌であるにしても、ずいぶんと激しく迫っている。新潮版によると、<蛍火に情念の燃焼を象徴させることは、『古今集』以下、『伊勢』『宇津保』『源氏』などの物語にも見える。>
¶おもひ=<「思ひ」に「火」(蛍の縁語)をかける。>(同)
□和089:おもひあらば こよひのそらは とひてまし
みえしやつきの ひかりなりけん
□悠089:こころから おもいあるなら このあめに
ほたるでつきと そらをてらして?