北の旅人

旅行や、ちょっといい話などを。そして、時には言いたいことを、ひとこと。

1956-「14歳の心象風景」<41>

2010-02-12 08:42:26 | Weblog

<作文>

                スキー
                       
(SY)

 僕は朝起きてみると、良い天気であった。早く水くみをしてスキーをはいていくと、みんなもうスキーにのっていた。そこへK先生もきていた。そこで、みんなでそうだんの結果、三十林班にでかけた。

 林の中を通るとき、鳥が34羽とびたち、とても気持ちがいかった。林の中を通りぬけると畑が真っ白い銀世界になっており、スキーで走っていると、いよいよ山にかかった。

 はじめのうちは、低い所からすべった。良くすべりすぎて、たまには大きなあなをあけた。たしかに雪はつめたかった。「あまり高い所からすべるんでないよ」と、K先生は心配していた。

 ぼくは、そんなことなんぞかんがえないで高い所からすべると、つめたい風が顔に当ってきもちがよかった。あまりながくすべっていると大変あせがでておもしろかった。みんなが「かえろう」というので、朝きた道をひきかえした。たいへんおもしろかった。

                       ☆            ☆

 確かに、50年以上前の北国は寒かった。マイナス35℃位までは経験している。この位の寒さになると、顔が痛いという感じだ。しかし、多少の寒さというのは、かえってピリッとした爽やかさ、気持ち良さがあるものだ。目の前に広がる、静かな銀世界を遊び場としていた頃が懐かしい。