恥ずかしい歴史教科書を作らせない会

改憲で「戦争する国」、教基法改定で「戦争する人」づくりが進められる今の政治が
将来「恥ずかしい歴史」にならぬように…

日本の武力行使と「通常の国」

2005年05月18日 | 憲法
武力行使の範囲を論じる自民党の憲法「諮問会議」初会合

本旨に入る前に、この記事には英国のフォード氏の発言が強調されていますので、そのことに触れたいと思います。
要約すれば、「イラクへの自衛隊派遣を評価するが、他国の軍隊に守られているのはおかしい、「通常の国」になって武力行使をせよ」という論調です。
これに対する日本側のコメントは紹介されていませんが、もし私がその場にいた政府代表だったなら、次のように反論したかったと思いました。

そもそも、あなた方英国は米国とともに「誤った情報」をもとにイラク戦争を起こした当事者ではないのですか。
そのことは米英両国が公式に認めているでしょう。
日本政府は、その両国の行なった戦争という「重大な過ち」の「後始末」に手を貸してあげているのです。
当初8割を超していた国民の反対を押し切り、特措法を強行し、5500億円もの税金を投じてまで、あなた方に協力しているのです。
それを「日本はロケット弾が撃ち込まれただけで興奮するようだが、イラクはそんな状況ではない」と馬鹿になさるのですか。
また、あなたは自国の軍隊が「四カ月間に九万発撃たれた」ことを誇らしげに言われますが、そのように自国民を危険にさらすのが「通常の国」なのですか。
自衛官といえども国民に変わりはありません。
その国民を「四カ月間に九万発撃たれる」状況に追いやる改憲など、「改悪」に他なりません。

このような発言は、今の日本政府では許されないでしょう。私はクビですね。
しかし、このような「フォード発言」や、昨年の「アーミテージ発言」など「外圧」を歓迎する中での現下の改憲論議の本質は、フォード氏が語る通り、日本が「戦争する国」になることです。

さて今日は、この「諮問会議」の初会合の日だそうです。
この「会議」の顔ぶれを見てみますと、政財界一体となって、日本を「戦争する国」にする算段を行なっていることが分かります。

この記事には、そこに至る日程も「見通し」として示されています。
それほど遠い先の話ではなく、わずか2年後には「自公民3党による政党間協議」ですから、彼らはその1~2年後には、改憲の達成を目論んでいることと思います。

私は改めて、このように国民の生命を危険にさらす「改悪」に反対していかなければならない、と痛感しています。