まぬ家ごめ助

姓はまぬけ、名はごめすけ、合わせて、「まぬ家ごめ助」と申します。どうぞお見知りおきを。

はじめて一緒に観た映画は「Dolls」だった

2017-10-18 03:58:31 | 日記
「昭和元禄 落語心中」著者=雲田はるこ

「私、癌になりました」と、突然母が言い出したことがありました。その昔、まだ結婚している頃のことです。けれども、結局はお医者さんのお見立て違いだったというか、要するに悪性ではなかったんですな。今でもピンピンしております。

それで、その時の感情をひと言でいうなれば、「ほっとした」んです。いろんな感情がありましたけれども、少なくともあんまし悲しみはありませんで、見届けられるのかな、自分が先立つことはなくなったのかな、と。あと、現金なもんで、母の静岡風おでんはもう喰えないのかなぁ、な~んて。

49歳には49歳なりの楽しみがありまして、それは若いモンにはわかるまい、と思うこともあります。昨夜はその若いモンが付き合ってくれまして、ラウンドワンで大いに楽しんでいました。プリクラやボーリングには昔から親しんでいましたが、なんというか、威勢の良い若いモンを眺めているだけで楽しかったりするんです。

最近驚いたのは、Stills & Collins。かつての恋人同志のコンビ。恋人同志でなかったとしても、例えば、Mark Knopfler & Emmylou Harris、Lindsey Buckingham & Christine McVie、 石坂浩二&浅丘ルリ子、何だろう、性愛を超えているからこその、一体感、そのセクシー感。

歳を重ねることで、新たなハーモニーが復活することもありますし、進化ではなく、進歩なのかな、言葉はよくわかんないけど、とにかく定住を潔しとしない先輩・先人たちもいるのだ、という事実。音楽だけではなく、落語の世界でも同様に。

落語はひとりの芸能かもしれませんが、小さんがいて、さん喬がいて、喬太郎がいる、そのハーモニー。忘れられないのはさん喬師匠の「笠碁」で、だってあの時、本当に私の脳内で雨の音色が聞えたんだもん。今から思えば、もしかしたら、小さん師匠が降らせた雨だったのかもしれませんねぇ。

こんな私も、少しでも前に進みたいものだと思っています。後退するのも、畢竟、意思の問題だ(中也のマネ)。生きているかぎりは、日々精進。そろそろ寝ないと。今日は早番ですので。
コメント