■バスク・空白の依頼(第352話) 発表1993年10月
評価 ★★★★
依頼人 神父
ターゲット ETAリーダー ヴァーノン神父
報酬 不明
今回弾丸発射数 3/ 通算弾丸発射数 1,977
今回殺害人数 2/ 通算殺害人数 4,109
今回まぐわい回数 1/ 通算まぐわい回数 98
<ストーリー>
依頼遂行前に記憶を失ったゴルゴ。ミッションも、自分の名前さえも忘れてしまったゴルゴは・・・
<この一言>
思い出せない・・・俺の体が、本能が”時間がない急げ”と告げる・・・どこで、何をやれと・・・?
<解説>
スペイン・バスク州のホテルに入ったゴルゴ。しかし、ゴルゴを待ち受けていた右派テロ組織「ETA 」がホテルごと爆破する。九死に一生を得、重傷を負いながら現場から逃げ延びたゴルゴは通りがかりの女に助けられたものの、記憶を失い自身の名前すら忘れてしまっていた。
自分が何者かも分からない状態にありながらも「俺の体が、本能が”時間がない急げ”と告げる・・・どこで、何をやれと・・・?」とつぶやき、ミッションを課されていることを本能的に悟るゴルゴ。女の協力を得ながら、断片的な記憶を頼りに自らの使命を想起する。やがて、洞窟にたどり着いたゴルゴは、ここが狙撃ポイントであることを確信し、銃弾の飛び交う中に身を置くことで記憶を取り戻す。
ゴルゴのターゲットは、国王を爆破テロにて葬り去ろうというETAのリーダー「ヴァーノン神父」であり、爆破スイッチを押す寸前にゴルゴの銃弾がヴァーノン神父を捉える。女はゴルゴがプロの狙撃手であることを知り、ゴルゴに殺されることを覚悟するが、ETAの放った弾丸が女を直撃。ゴルゴは亡骸となった女の手を胸の上で組ませて現場を立ち去る。
ゴルゴがビル爆破の直撃を受け、瀕死の重傷を負い記憶を失うという逼迫した展開がスリリングだ。記憶を失いながらもミッション遂行のために、自らを駆り立てる原動力はどこから来るのであろうか。銃を手にして無意識に調整し、銃と弾丸を本能に従い携行する。銃弾の雨の中に身を晒すことで記憶を取り戻す。ゴルゴの闘争本能と生存本能に驚かされずにはいられない。一方、自らを助けた女への恩を忘れないゴルゴの情も、深い感動を呼び起こす。本作は、男女の機微を描いた上質な作品として第21巻-2『海へ向かうエバ』と双璧をなす作品と言ってよかろう。ゴルゴが死者の手を胸の上で組ませるのは、第10巻-6『ラ・カルナバル』に続き2度目である。ゴルゴは自分のために命を捧げた者に対しては手篤く葬るのだ。
ズキューン
<script type="text/javascript"> </script> <script type="text/javascript" src="http://pagead2.googlesyndication.com/pagead/show_ads.js"> </script> <script src="http://www.google-analytics.com/urchin.js" type="text/javascript"> </script> <script type="text/javascript"> _uacct = "UA-792331-1"; urchinTracker(); </script>
記憶喪失ネタですね。ゴルゴンから「俺の勘違いだった」と聞いた車泥棒の驚いた顔と言ったら・・・裏を返せば、普段のゴルゴンがいかに記憶力が良い人物かということを示しています。また記憶喪失になっても、背後に近付いた者を反射的に攻撃する“お約束”を見せてくれました。ただ、女が差し出した水を「まず、お前が飲んでみろ」とは言いませんでしたが。
>自らの命を助けた女への恩を忘れない
久し振りにゴルゴンの男気を見られて安心しました。
本日の一句「洞窟で、女にしてやり、恩返し」
>洞窟で、女にしてやり、恩返し
大爆笑!一番の恩返しかも知れませんね・・・
発売中のビックコミック本誌
第519話
『1万キロの狙撃(前編)』
でまたまた、ゴルゴが危険な状態になります。
概要
ゴルゴの乗った車がカッザーフ(カダフィのもじり)の三男の車と勘違いされ、直撃こそしなかったが無人機のミサイル攻撃を受け横転、腹に鉄パイプが突き刺さる、という状態になります。
おっと、楽しみな内容ですね。どんなサバイブと復讐が待ち受けているのか・・・
「1万キロの狙撃」ですが、唯一の手段として
遠隔手術システム「レオナルド」で遠隔摘出手術を受ける段取りでしたが、
プレデターで破壊、医師も拘束される。
しかしゴルゴは地下にある予備機で自分自身を応急手術する凄さ。
数日後に西海岸にいるスタッフをサルジニア島で療養しながら
「レオナルド」改造銃で遠隔狙撃し報復。
巻き込んだ女性には手厚い補償と援助が送られたのは言うまでもない。
スペインの話だったのね。