英仏ときたら伊、ジリオラ・チンクエッティ

2012-10-07 15:09:22 | 音楽の思い出

シルヴィ・ヴァルタンとオリヴィア・ニュートンジョン

の話の続編です。

フランス、英国ときたら、

イタリアを抜かすわけにはいきません。

イタリアの当時の(70~80年代)歌姫と

いうと、ジリオラ・チンクエッティでしょう。

彼女は、英仏の歌姫のどちらの

個性や雰囲気を合わせ持つ

不思議な(?)歌手だと思います。

容貌は、同じラテン系のせいで、

シルヴィー・ヴァルタンに

雰囲気(顔は違いますが)は

似ています。

でも、同時に華やかさがあり、

可憐なところは、オリヴィア似です。

可憐でおしゃまな娘が

太陽の日差しをたっぷり浴びた

ような明るさで、軽快に歌う

姿は、シルヴィーとオリヴィアの

中間的な匂いが漂います。

彼女の代表的な曲は

『雨』です。

『雨』というと、日本では嫌なもの、

ネガティブなイメージがありますが、

この彼女の歌う『雨』は、いかにも

イタリア人のカンツォーネらしく、

全編ポジティブな明るさが

漂います。

あなたが見ていてくれてたら

雨に濡れても構わない

傘なんか捨てましょう! ♪

こういう歌詞をポジティブに歌う

ところなんか、イタリア人らしく

人生を恋を楽しみたいという

国民性がふんだんに

感じられます。

シルヴィーの芯の強さや凛々しさ

はなく、オリヴィアの軽快な

スマートさはありません。

でも、多少泥臭いながら

人生を単純に楽しもうとする

可愛らしさを感じます。

イタリアのルーツは、古代に

さかのぼれば、あのローマ帝国

です。

異民族を同化しながら、ヨーロッパや

中東アジア、アフリカまでも進出し、

広大な領地を治めた帝国です。

ガリア(今のフランス)も

ブリタニア(今の英国)も征服

されています。

なのに、どこでどう変化したのか、

現代のイタリアは、野望を

失ったかのように、

自分の人生を謳歌するという

市民的な楽しみに浸って

きました。その流れでの

チンクエッティの歌声!!

不思議な国であり、

また不思議な歌であります。

日本で♪傘なんていらないわ♪

と歌ったら、日本人なら

かなり違和感を覚える

でしょうね。

それくらい恋に夢中に

なってしまいたいという

ことなんですが、ここらあたりの

いい意味での集中心は、

実は私は好きです。

ひと目や一般論を気にせず、

自分の好きなこと、思うところに

進もうとするからです。

3国3様のお国柄と歌・・・・・・・

歌は世につれ国につれ・・・・♪

なんでしょうね。