極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

尖閣列島の炭酸脱水酵素

2010年09月23日 | 新弥生時代



突然の 秋の雷雨の 部屋籠もり 虎が堪え  夜の朧月 








【世界最強のバイオ燃料製造システム】




“Two Canadian CO2-suckers get funding: CO2 Solution, Pond Biofuels”
Sunday, December 20th, 2009



酸脱水酵素(Carbonic anhydrase、carbo-
nate dehydratase;CA
)あるいは炭酸デヒ
ドラターゼとは金属プロテイン酵素に
属する酵素で二酸化炭素と水を炭酸水
素イオンと水素イオンとに迅速に変換
する酵素である。この反応は触媒が存
在しないときわめて遅い。炭酸脱水酵
素はこの反応速度を非常に増大させる。
反応速度はこの酵素の形態により異な
104 から106 反応毎秒である。大抵
のCAは活性中心に亜鉛イオンを含有す
る。
























自然界の炭酸脱水酵素は幾つかの形態
が存在する。もっとも研究されている
ものが「α-炭酸脱水酵素」で動物の
体内に存在する。亜鉛イオンは His94,
His96そしてHis119である3つのヒスチ
ジン残基のイミダソール環が配位して
いる。
動物においてこの酵素の主たる
機能は、二酸化炭素と炭酸水素イオン
とを相互変換することで、血液や他の
組織の酸-塩基平衡を維持し、組織か
ら二酸化炭素を運び出す補助をする




植物においては「β-炭酸脱水酵素」
と呼ばれる形態の異なる酵素が含まれ
る。その酵素は進化的には起源を異に
するが、同じ反応に関与し、活性中心
には亜鉛イオンが存在する。植物にお
いて炭酸脱水酵素は
CO2濃度の上昇を
補助し、葉緑体中でリブロース1,5-ビ
スリン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナ
ーゼ酵素の炭酸固定反応を増大させて
いる
。この反応により光合成では
CO2
ガスを有機化合物の糖に固定している
が、CO2の炭素のみが利用され、炭酸
炭酸水素イオンでは利用されない
2000年にはカドミウム含有炭酸脱水酵
素が亜鉛が限定される海洋の珪藻から
発見されている。大洋では亜鉛はその
濃度は定常的に低い濃度であり、珪藻
のような植物プランクトン生育の制限
になりうる


そうした場合、炭酸脱水酵素は環境中
で使用できる他の金属イオンを利用す
る。この発見以前は一般にはカドミウ
ムは生物学的な機能がない非常に毒性
のある重金属であると考えられていた。
2005年の時点では炭酸脱水酵素に結合
する例だけがカドミウムが関与する生
化学反応。炭酸脱水酵素は次の反応を
触媒する(組織中ではCO2濃度は高い)。



炭酸脱水酵素の反応速度はすべての酵
素の中でも早いもののひとつであり

通常、反応速度の足かせとなるのは基
質(二酸化炭素)の拡散速度である。逆
反応は相対的に遅い(速度定数は15秒
程度である)。炭酸飲料が栓をあけたと
きにカンやビンでは速やかにガスが抜
けずに、口に入れると急にガスが抜け
るのは、
唾液中に炭酸脱水酵素が含ま
れる
ためである。





【反応機構】

酵素の補欠分子族である亜鉛は3部位
のヒスチジン側鎖に配位している。4
つ目の配位座は水分子により占められ
ている。水素-酸素結合は分極を生じ、
酸素はわずかに陰性を帯びそれにより
弱められている。4番目のヒスチジン
が近づくと基質の水からプロトンを受
け取り、亜鉛から水酸化物イオンが解
離する。




活性部位も二酸化炭素に特異的なくぼ
みを持ち、水酸化物イオンを導入する
のに都合が良い。この電子過剰の水酸
化物イオンが二酸化炭素に攻撃を加え、
炭酸水素イオンが生成する。



“A Cheaper Way to Catch CO2”
Genetically engineered enzymes are the key t
o a new carbon-capture method.

By Kevin Bullis
Friday, July 23, 2010





この酵素を使い、通常、石炭発電所が
二酸化炭素の除去回収設備を設置する
と発電コストが倍加するが、酵素の専
門メーカCodexis社が、遺伝子操作した
酵素でそのコストを3分の1に削減で
きるという。医薬の製造で実績のある
遺伝子操作や装置を活用。二酸化炭素
ガス回収の発電コストを逓減するとい
うが、実用化できれば画期的な技術と
なる。



一般的には、CO2の回収方法は、
モノエ
タノールアミン(MEA)
を溶媒として
使用する。二酸化炭素を回収するには
加熱分離しなければならないが、その
ロスエネルギーは、約30パーセントに
も及び設備全体で80%のロスになると
いう。

 Stefan Lutz

酵素が30分の間85℃以上でも生き残り
火力発電排気煙突で生き残ることがで
きる。これからの遺伝子操作技術は、
薬品開発で蓄積した技術を応用し酵素
設計したという(→2つの薬-アトル
バスタチン、コレステロール低下薬
Lipitorの活性成分とsitagliptin(糖尿病薬
Januviaの活性成分)の創製技術-米環
境保護局から「グリーンテクノロジー」
賞受賞)。



Carbon dioxide Capture and Storage、CCS

「巧く行くかも知れないが、二酸化炭
素の回収は医療薬品開発より難しいか
もしれない」と、ステファン・ルッツ
エモリー大学生体分子化学準教授は忠
告する。しかし、この技術は緑藻など
の植物プランクトンとの併用或いは合
成などの組み合わなどで、応用展開次
第では『世界最強のバイオ燃料』の製
造システムが構築できるかもしれない。




そんなことを考えていたら、中国が尖
閣列島漁船衝突事件(事故)で圧力を
加えているニュースが逐次飛び込んで
くる。戦前の日本も、戦勝国の米国も
エラの谷イスラエルも「武力では問題
解決できない」ことは歴史が証明して
いるのだが「遅れているね。」とため
息が出る。もっとも、遅れているから
武力で覇権し続けることも歴史が証明
している。

               

追記

「記事珠」の題名がある古書を購入。
同書には1808年に清国人の沈復が琉球
に出向いた際の記録があり、尖閣諸島
の沖合いを航行した際の描写もあった。
中国大陸と台湾の学者が記述を細かく
研究した結果、中国人がすでに尖閣諸
島を知っており、
中国側に属するとの
認識があった証拠と断定
した。

特許の「先願主義」「先使用権」論争
の様相を見せているが、問題は中国側
。海底資源及び水産資源の
争奪戦開始? 米中覇権の交代劇? 異
常気象による中国漁民の難民化?いず
れにしても、泣きを見るのが周辺住民
であってはだめだという
が基本だ。
イスラエルのように既成事
実を積み重ねる国家手法は姑息だ(チ
ベットの漢民族支配、旧ソ連・現ロシ
アの北方支配、竹島の韓国支配、沖縄
の米軍基地問題、国内外の先住民問題
過去の欧米列強支配など論えば、現代
国家は崩壊の自己矛盾に陥る)。   


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