極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

2021年の岐路と食料危機

2021年04月26日 | 新弥生時代



彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる "招き猫”と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
成のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。

 
                                  
17 陽 貨  よ う か
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「性、相近し、習、相達し」(2)
「鶏を割くにいずくんぞ牛刀を用いん」(4)
「道に聴きて塗に説くは、徳をこれ棄つるなり」(14)
「ただ、女子と小人とは養い難しとなす」(25)
「年四十にして悪まるるは、それ終わらんのみ」(26)
--------------------------------------------------------------
16.むかしも、無頼漢と頑同音とバカとは、世間から爪はじきされ
たものだ。しかし、かれらにはかれらなりの良さがあった。今ではこ
の良さも失われてしまった。
むかしの無頼漢には太っ腹なところがあった。今はただの暴れん坊だ。
頑固者といえば、人と衝突しても自説を柾げぬ者だったが、今はすぐ
腹を立ててけんかするだけだ。バカといえば、バカ正直な良さがあっ
たが、今は卑屈に人をだますだけのことだ。(孔子)

子曰、古者民有三疾、今也或是之亡也、古之狂也肆、今之狂也蕩、古
之矜也廉、今之矜也忿戻。古之愚也直、今之愚也詐而已矣。

子曰わく、古者(いにしえ)、民に三疾(さんしつ)あり。今や或いは是
(これ)亡(な)きなり。古(いにしえ)の狂や肆(し)、今の狂や蕩(とう)。
古の矜(きょう)や廉(れん)、今の矜や忿戻(ふんれい)。古の愚や直、
今の愚や詐(さ)のみ。

 環境リスク本位制時代を切り開く

  

【ポストエネルギー革命序論 283:アフターコロナ時代 93】
現代社会のリスク、エネルギー以外も「分散の時代」




図1 CCCによるCO2とCaの資源循環

廃コンクリに二酸化炭素混ぜて再生、30年実用化へ
4月19日、東京大学や清水建設、太平洋セメントなど8者は、空気
中の二酸化炭素(CO2)を混ぜて使用済みコンクリートを再生する
カルシウム・カーボネート・コンクリート(CCC)」の基礎技術
を開発したと発表。既存コンクリートの製造過程で排出するCO2と
同程度のCO2が固定化でき、CO2排出削減にも貢献できるという。
2030年にも実用化し、50年ころの普及を目指す。
【要点】
1.大気中のCO2と水とカルシウム(Ca)を含む使用済みコンクリート
 のみを用いて、砕かれた使用済みコンクリートの粒子間に炭酸カル
 シウムを析出させることにより、コンクリートが硬化するという新
 たな基礎的製造技術開発
2.この手法を用いると使用済みコンクリートが過去に排出したCO2と
 最大で同等程度のCO2を固定化できるため、コンクリートはカーボン
 ニュートラルとなる。
3.薄く大気中に広がって存在しているCO2と、全国各地に存在してい
 るコンクリート構造物中のCaの地産地消的な有効利用が可能になる
 とともに建設分野のCO2排出削減に大きく貢献することが期待される。
4.このコンクリートは何度でもリサイクル完全な資源循環型である。

CCCの開発に携わったのは▽清水建設▽東大▽北海道大学▽東京理
科大学▽工学院大学▽宇都宮大学▽太平洋セメント▽増尾リサイクル
-の8者。東大大学院工学系研究科の野口貴文教授がプロジェクトマ
ネージャーを務めた。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NED
O)のムーンショット型研究開発事業「C4S研究開発プロジェクト」
として開発した。CCCは繰り返しリサイクルできる資源循環型コン
クリート。砕いた使用済みコンクリートの粒子間に炭酸カルシウムを
強制的に析出して一体化させる。製造に当たって固定化するCO2量
は同じ量のコンクリートが過去に排出したCO2量を上回る。全国ど
こにでも存在するコンクリートなどに含まれているカルシウム(Ca)
大気中のCO2、水が原材料になるため地産地消で製造できる点が特
長だ。

従来のセメント・コンクリートをCCCに置き換えていくことで50
年ころにコンクリート製造総量の半分がCCCになった場合、年間2
000万トンのCO2排出削減と、年間620万トンのCO2固定化
が可能になる。オンラインで会見した野口教授は「CCCの普及に当
たっては流通の問題を解決し、通常のコンクリートと同程度のコスト
の実現を目指す」と話した。コンクリートの原材料であるセメントは
生産段階で大量のCO2を排出する。CO2の有効利用に当たっては、
高濃度のCO2ガスを有効利用できる技術が存在する。ただコンクリ
ート製造時に排出される空気中の希薄なCO2の利用は困難だった。

現在、全世界では、セメントは年間45億t(2015年時点)が生産され、
1トンのセメントをつくるのに、約800kgの二酸化炭素が排出され
ています。このうち約50%が炭酸カルシウム(石灰石)の高温分解
によるもので、その他が、石灰石の焼成や原材料の輸送に必要な燃料
消費によるものとなっている。現在までの人類の活動由来の二酸化炭
素排出量のうちの5%がセメント生産によるものと言われており、セ
メントの生産によって大気中に排出された二酸化炭素量は世界全体で
約550億トンになると推定されている。下図の概念図参照を示しす。
このような背景から、建設分野における二酸化炭素排出量削減の観点
から、世界的規模でさまざまな技術開発が行われている。


図2 現在のセメント/コンクリートに関する資源循環の現状

丸山一平東京大学教授を中心とした開発担当チームが開発した技術を
用いて製造した硬化体を図3に示す。この硬化体の製造に用いている
材料は、カルシウム(Ca)を含むセメント・コンクリート系廃棄物と
CO2ガスと水のみです。今回、この技術によって実現されるコンクリー
トをCCC、カルシウムカーボネートコンクリート(Calcium Carbonate
Concrete)と名付ける。



図3 開発した技術で生成した硬化体



図4 現在と将来のCO2に関する資源循環像

❏ 特開2020-015659 二酸化炭素の固定化方法 太平洋セメント株式会
 社・国立大学法人  東京大学
【要約】
セメント質硬化体に二酸化炭素含有ガスを接触させて、上記二酸化炭
素含有ガスに含まれている二酸化炭素を、上記セメント質硬化体に固
定化する接触工程を含む、二酸化炭素の固定化方法であって、上記二
酸化炭素含有ガスとして、「JIS  Z  8808:2013  排ガ
ス中のダスト濃度の測定方法」の「7  排ガス中の水分量の測定」に
記載された方法で測定した水分量が1.5%以上でかつ温度が75~
175℃のガスを用いる、二酸化炭素の固定化方法で、二酸化炭素含
有ガス(例えば、工場の排ガス)中の二酸化炭素を、簡易にかつ低コ
ストで、しかも効率的に十分な量で固定化するための方法を提供する。

❏ 特開平07-213861 二酸化炭素処理方法及び二酸化炭素を含む排ガス
 処理方法とその処理設備 株式会社大林組
【要点】
ガスタービン発電装置6から生じた排ガスは、加圧シリンダー16に
おいて加圧され、浄水装置14から供給された浄化水に、その二酸化
炭素が溶解されることによって、炭酸水が生成される。炭酸水は、二
酸化炭素固定槽22に送出され浸透槽24内部に散水される。浸透槽
24内には、コンクリート材18を堆積させて形成した接触層20が
あり散水された炭酸水はこれと接触することで、コンクリート材18
に含まれているカルシウムイオンと反応を起こし、炭酸カルシウムが
生成される。炭酸カルシウムは、残留水とともに集積槽26内に流入
し、各沈殿槽27において沈殿することで、残留水中から取り除き、
燃焼等によって生成された二酸化炭素を、大気中に排出することなく
処理することができるとともに、上記処理において、廃熱の再利用及
びコンクリート屑材の有効利用も図り得る二酸化炭素処理方法及び二
酸化炭素を含む排ガス処理方法とその処理設備を提供する。


図2

❏ 特開2020-165276 二酸化炭素の吸収方法 平洋セメント株式会社
下図1のポーラスコンクリート舗装の表面から順に、ポーラスコンク
リート層、不透水性を有する層、路盤、および路床から少なくともな
る多層構造を有するポーラスコンクリート舗装に、二酸化炭素を吸収
させる、二酸化炭素の吸収方法であり、好ましくは、前記不透水性を
有する層が、さらに透気性を有し、かつ前記路盤が、水酸化カルシウ
ムまたはカルシウムシリケート水和物を含むコンクリート廃材である、
二酸化炭素の吸収方法であり、酸化・中性化現象の積極的な利用が障
害にならない、鉄筋を含まないポーラスコンクリート舗装を用いた二
酸化炭素の吸収方法を提供する。


図1

❏ 特開2000-119049 セメント製造方法 太平洋セメント株
 式会社
【要約】
石灰石と粘土を主成分とする原料を高温で焼成するセメントの製造方
法において、燃焼排ガス中の二酸化炭素を回収した回収材をセメント
原料の一部として用いることを特徴とするセメント製造方法で、燃焼
排ガス中の二酸化炭素の吸脱着に使用された回収材をセメントの製造
用原料として有効に利用する。

❏ 特開2014-061593 コンクリートの製造方法 會澤高圧コンクリート
 株式会社
【概要】
コンクリートの材料であるセメントを作る時に出てしまう二酸化炭素
を集め、冷やして液体にし、
それを混ぜることで、なんとコンクリー
トの強度が1割増す。強度が増せばセメントの使用量も減り、工場か
らの二酸化炭素排出量も減ると、會澤高圧コンクリート 會澤祥弘社長
と離す(厄介者のCO2を資源に!二酸化炭素から「肉」を作る【S
DGs】|TBS NEWS、2021.4.27)。


図1 

つまり、セメントの全量と、混練水の一部である1次水とを所定時間
混練して第1次のセメントペーストを得る(S1)。混練を停止して
この第1次のセメントペーストを所定時間静置する(S2)。その後
第1次のセメントペーストに、残りの混練水からなる2次水と、混和
剤とを投入して混練して第2次のセメントペーストを得る(S3)。
必要に応じて第2次のセメントペーストを攪拌して保存する(S4)。
その後、第2次のセメントペーストに骨材の全量を投入して混練し、
セメントを製造する(S5)。材料が均一に分散されており、流動性
が高くブリーディングが少ない品質の優れたコンクリートを製造する
方法を提供する。


図2
符号の説明】
1      コンクリート打設現場         2  バッチャープラント
4      骨材置き場                 5 セメントペースト貯蔵槽
6      ロードセル                   8  ダンプトラック
9      セメント搬送車             11  セメント貯蔵槽
12    コンクリート製造用ミキサ   13  アジテータトラック
S1    第1の混練工程             S2  静置工程
S3    第2の混練工程             S4  攪拌工程
S5    第3の混練工程

✔ 2021年の岐路に、創意工夫をこらし、「負のエンロトピー」を創
生してこの難局を乗り越えられないことはないはずだ。それにしても
この打ち込み途中に、太平コンクリート工場で爆発事故が報道されて
いた。わたしには、このような経験が多いこと「宿命」のような「個
性」を再確認。世界は意外と狭いものだ。



2030 未来への分岐点
1.暴走する温暖化 “脱炭素”への挑戦
2.飽食の悪夢~水・食糧クライシス~
①計算上は、世界には全ての人に必要なカロリーを提供する穀物生産
があるが、飢餓人口が増加し8億人に達した。その理由は、先進国な
どに肉の消費が偏っているからである。牛肉1㎏を生産するのに、6
~20㎏の穀物が必要となる。穀物の3分の1は家畜のエサに使用さ
れている。穀物を生産するのに大量の水が必要で、大量の穀物を使用
する牛肉は、1㎏の生産に風呂77杯分(約1500~22000リ
ットル)の水が必要となる。日本が食料輸入で間接的に輸入する水は
日本の年間の水使用量に匹敵する。このため、生産国では地下水が枯
渇➲穀倉地帯であるカンザス州の農地に地下水を供給しているオガ
ララ帯水層は10年間でなくなる。干ばつが起きた南アフリカではワ
イン生産のために水の囲い込みを行い➲ワイン1本にスラム街の人
が必要とする2週間分の水が使われ、先進国のわたしたちは輸出され
たワインを消費している。このような食料生産は持続可能ではないと
いう(食料危機は本当に起きるのか? 山下一仁、2021.2.21、論座)。
注.不耕起栽培:番組が紹介している不耕起栽培(耕さないで収穫後
の葉や茎などを畑に放置して水分の蒸発や土壌の流出を防ぐ)という
方法は、1930年代ダストボウルという土壌流出に悩まされたアメリカ
農務省が、土壌保全局(今の名称は自然資源保全局)という組織を作
って、その防止に努める過程で考え出された方法。



そして、水や食料に偏りがあり➲温暖化によってこれらの国が同時
不作になって輸出が制限されると、世界中で飢餓や暴動が起き、食料
の生産はさらに不安定化する。レバノンでは、スーパーに食品があふ
れているのに、多くの人は高くて買えない。日本でも数%の確率で暴
動が起きる。途上国では、欧米資本によるカカオ、コーヒーなどの商
品化作物のプランテーションのために、多くの小規模農民は土地を奪
われ、森林を伐採して農地を切り開いている。レバノンでは、スーパ
ーに食品があふれているのに、多くの人は高くて買えない。日本でも
数%の確率で暴動が起きる。途上国では、欧米資本によるカカオ、コ
ーヒーなどの商品化作物のプランテーションのために、多くの小規模
農民は土地を奪われ、森林を伐採して農地を切り開き、また、温暖化
ガスの4分の1は食料システムに由来。これを解決しようとして、大
豆から作られた人工肉を生産・消費しようとしたりするなどの取り組
みも行われているという。穀物による牛肉等の生産に比べ、人工肉は
水の使用や温暖化ガスの排出を9割近く削減できる。さらに、食生活
を見直すため、牛肉や豚肉の消費を先進国では8割、日本では7割削
減することが提唱されている。アフリカでは、小規模農民による不耕
起栽培により肥料・農薬や水の利用を抑え生産を増加させようとする
取り組みが行われている(世界人口が増え、食料危機が起きる」のウ
ソ、山下一仁、2018.7.9、論座)。
注.不耕起栽培:番組が紹介している不耕起栽培(耕さないで収穫後
の葉や茎などを畑に放置して水分の蒸発や土壌の流出を防ぐ)という
方法は、1930年代ダストボウルという土壌流出に悩まされたアメリカ
農務省が、土壌保全局(今の名称は自然資源保全局)という組織を作
って、その防止に努める過程で考え出された方法。

✔ 4月25日のBS-NHKの再放送に出ていた、サファ・モテシャ
レイ(Safa Motesharrei)博士の論文「人間と自然のダイナミクス(
HANDY):社会の崩壊または持続可能性における不平等と資源の使用の
モデル化」に注目する。
【要点】
1.便利な人間と自然の相互作用のための4変数の思考実験モデル。
2.焦点は、短期的な予測ではなく、長期的な行動の予測にある。
3.環境収容力は、崩壊を予測するための実用的な手段として開発。
4.持続可能な定常状態は、さまざまなタイプの社会で可能であるこ
  とが示されている。
5.しかしながら、労働または自然の乱獲は社会崩壊をもたらす。

【概要】
資源利用の現在の傾向が持続不可能であるという広範な懸念があるが、
オーバーシュート/崩壊の可能性については議論の余地がある。崩壊
は歴史の中で頻繁に起こり、しばしば何世紀にもわたる経済的、知的、
そして人口減少が続いた。特定の崩壊を説明するために多くの異なる
自然および社会現象が想起されたが、一般的な説明はとらえどころの
ない状態にいる。この論文では、①蓄積された富と②経済的不平等を
③人間と④自然の捕食者と⑤被食者のモデルに追加し、人口動態モデ
ルを構築。モデル構造、および重要な意味を提供するシミュレートさ
れたシナリオについて説明する。4つの方程式は、①エリート、②庶
民、③自然、④富の進化を表している。モデルでは、歴史的記録と一
致して、経済的階層化または生態学的ひずみが独立して崩壊につなが
る可能性があることを示す。「環境収容力」という尺度を開発、その
推定は崩壊を早期発見の実用的な手段であることを示す。2種類の崩
壊につながるメカニズムについて説明する。このモデルの新しいダイ
ナミクスは、歴史に見られる不可逆的崩壊の再現もできる。自然の枯
渇率が持続可能なレベルにまで低下し、資源が公平に分配されれば、
崩壊回避でき、人口は最大環境収容力で定常状態に到達できる。


【鍵語:人間と自然のダイナミクス/社会崩壊/運搬能力/オーバー
シュート対持続可能性/経済的不平等/生態学的ひずみ】

注.Human and nature dynamics (HANDY): Modeling inequality and
use of resources in the collapse or sustainability of societies

注.Dr. Safa Motesharrei is a Systems Scientist at SESYNC, and
a PhD candidate in Physics (Econophysics) at the University of
Maryland (UMD), 
✔ 山下一仁氏の批判は受け止めるとして、2050年には人口が100億万
人の地球を想定した時、サファ・モテシャレイ氏らの論文は有力に見
える(査読・考察は残件扱い)。

🍴 再エネ水素と水素菌で脱炭素食品製造事業の創成

一方、温室効果ガスなど環境への負荷が問題になっているのが畜産。
こうしたなか、二酸化炭素から「肉」を作ってしまおうという驚きの
取り組みも始まっている。
「現在、水素菌がCO2を食べてどんどん増えている状況」とCO2
資源化研究所 湯川英明社長と言う。これは二酸化炭素を餌にして増え
る「水素菌」。この水素菌から動物性たんぱく質を作り出すことがで
き、それも世界で一番、増殖速度が速いと胸を張る。このベンチャー
企業が見つけたこの水素菌の最大の特徴が増えるスピード➲1グラ
ムを24時間培養すると16トンにまで増える。こうして増えた水素
菌を冷やして固め、食感などを加工することで、肉として食べられる
食品となる。増やした水素菌をハンバーグなどに加工する研究を食品
メーカーと進めていて、3年以内の販売を目指す。地球環境に負荷を
減らすということ、それから永続的に原料が手に入ると。色々な意味
で新しい食料源になると期待する。(世界初、CO2を食べて育つUCDI
水素菌により、脱石油100%の「CO2ポリ.株式会社CO2資源化研究所
プレスリリース)

【関連特許事例】
❏ 特許第6562374 乳酸を生成するヒドロゲノフィラス属細菌形質転
 換
体 株式会社CO2資源化研究所
【要約】
ヒドロゲノフィラス属細菌に、(a)乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子、及び
/又は(b)リンゴ酸/乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子を導入することによ
り得られる形質転換体は、二酸化炭素を唯一の炭素源として利用して
効率よく乳酸を製造することができる。乳酸製造効率が良い点で、乳
酸デヒドロゲナーゼ遺伝子の中では、パラジオバチルス  サーモグル
コシダシウス、ジオバチルス  カウストフィラス、又はサーマス  サ
ーモフィラスの各ldh遺伝子、リンゴ酸/乳酸デヒドロゲナーゼ遺伝子
の中では、サーマス  サーモフィラスのmldh遺伝子、メイオサーマス
 ルバーのmldh-1及びmldh-2遺伝子が好ましい。
【配列表】 0006562374000001.app

❏ 特許6485828 ヒドロゲノフィラス属細菌形質転換体体 株式会社
 CO2資源化研究所
【概要】
ヒドロゲノフィラス属細菌に、特定の塩基配列からなるDNA、該D
NAと90%以上の同一性を有する塩基配列でかつピルビン酸デカル
ボキシラーゼ(PDC)活性を有するポリペプチドをコードするDN
A、特定の塩基配列と相補的な塩基配列とストリンジェントな条件で
ハイブリダイズしかつPDC活性を有するポリペプチドをコードする
DNA、特定のアミノ酸配列からなるポリペプチドをコードするDN
A、特定のアミノ酸配列と90%以上の同一性を有しかつPDC活性
を有するポリペプチドをコードするDNA、あるいは、1個又は複数
個のアミノ酸が欠失、置換、又は付加された特定のアミノ酸配列でP
DC活性を有するポリペプチドをコードするDNA、及びアルコール
デヒドロゲナーゼ遺伝子を導入した形質転換体。
【配列表】
0006485828000001.app       
❏ 特表2020-506708 CO2および他のC1基質の、ビーガン栄養素、
肥料、バイオスティミュラント、および土壌炭素隔離の加速のための
システムへの微生物変換 KIVERDI,INC
【概要】
再生可能なHおよび廃棄CO発生炉ガス、または合成ガスなどのガ
ス状基質を、ヒトの栄養のために、あるいは植物、真菌、もしくは他
の微生物の栄養素として、または土壌の炭素、窒素、および他の無機
質栄養素の供給源として直接使用することができる高タンパク質バイ
オマスに変換する、微生物およびバイオプロセスが提供される。本明
細書に記載のプロセスで使用される再生可能なH2は、太陽光または
風力を使用する電気分解によって生成することができる。本明細書に
記載のプロセスで使用される発生炉ガスは、廃棄物原料および/もし
くはバイオマス残渣のガス化、工業プロセスからの廃棄ガス、または
天然ガス、バイオガス、もしくは埋立地ガスを含む供給源に由来し得
る。



🍴  新弥生時代の事業創成:植物肉(人工肉・代替肉)
大豆やこんにゃくなどの植物原料や細胞培養技術などで作る人工肉(植
物肉)で代替肉やフェイクミートと呼ばれることもある。世界的な人口
増加や健康面、環境への意識が強まっていることなどから注目を集め
る。ベジタリアンやビーガンで米国でブームとなり、ヘルシー志向だ
けの需要ではなく、味や食感も進化している。2024年の世界市場規模
は2兆4000億円規模となる見込みで、食品大手ネスレも日本市場に参入
する。
①三井物産が出資する米スタートアップのビヨンドミートは、大豆な
どを原料に植物由来のパティやソーセージを開発・製造する。また、
三井物産は大塚ホールディングスと大豆を使ったお肉不使用製品「ゼ
ロミートシリーズ」を共同開発するスターゼンの16.1%を保有してい
る。「ゼロミートシリーズ」では市販用に加え、2020年3月から外食・
中食のお弁当やサンドイッチ、総菜などに使いやすい企画にした業務
用も発売した。
②丸大食品は、2017年から大豆ミート商品「大豆ライフシリーズ」を
展開している。2020年には「ナゲット」「からあげ」「スパイシース
ティック」など8商品を新発売した。また、業務用市場へ参入するため
の商品開発にも取り組んでいる。
③不二製油グループは、大豆でできた人工肉である大豆ミートを作製
するが、2020年7月に新工場を稼働させ、生産能力を年9000トンから倍
増させる。2021年4月にオランダの代替肉ファンドに出資し、海外展開
を加速する。
④日清食品ホールディングスは、牛肉由来の筋細胞を用いて、サイコ
ロステーキ上の牛筋組織を作製することに成功。オイシックス・ラ・
大地は、米国でビーガン食のミールキットビジネスを展開するPC社を
買収。森永製菓は、大豆と玄米からできた人工肉である「ZEN MEAT」
を消費者と業務用で展開。ケンコーマヨネーズは「やさいと大豆ミー
ト」シリーズを展開する。
⑤伊藤ハムは、大豆ミートを原料とした植物肉で業務用にも進出。日
本ハムは2020年3月から植物肉に参入し「NatuMeat(ナチュミート)」の
ブランドで家庭用と業務用で展開する。プリマハムは2021年3月に
「TryVeggie(トライベジ)」シリーズで参入する。
⑥信越化学工業は、代替肉向けメチルセルロースの世界展開へ向けて
ドイツに設備を導入する。メチルセルロースは植物肉に混ぜる接着剤
で、これまでつなぎに使われてきた卵白も不要になる。
⑦オイシックス・ラ・大地は米ビーガン料理キット会社を買収し、宅
配も開始した。2019年8月には「フューチャーフードファンド」を立ち
上げ、20億円を調達し、フードテック産業へ投資を加速している。
⑧きちり HDは、都内に大豆由来の植物肉の宅配専門店「XMEAT」を
開設する。21年春には植物肉専門のレストランも開設する計画。
⑨米イート・ジャストはシンガポール当局から世界で始めて人工鶏肉
の販売承認を受けた。植物由来が多い中で、鶏の細胞から作る人工肉
が登場する。

日本の代替肉市場は、2013年の151億円から2023年に336億円に拡大す
るとの試算もある。また、⑩スイスのUBSは人工肉(植物肉)の世界
市場が2018年の5000億円から2030年に9兆円を超えると見込んでいる。
⑪カゴメや伊藤忠商事、⑫不二製油グループなど15社は「プラントベ
ースドライフスタイルラボ」を設立し、「フードテック官民協議会
に参画する。国内初の植物肉を含めた植物性食品の認証制度作成を目
指す。(出典:食料(養殖・植物肉) 植物肉(人工肉・代替肉)の関
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3.プラスチック汚染の脅威 大量消費社会の限界




再エネ導入量は拡大も CO2排出量は増加の見通し
IEAは、2018~2023年までの6年間に世界で計575GWの太陽光発電シス
テムが新規導入されると予測している。導入量の上位国は、中国(
2558GW)、米国(70.0GW)、インド(62.9GW)、日本(21.2GW)、メ
キシコ(15.8GW)である。






【ウイルス解体新書  ⑭】

         

第1章 ウイルスの現象学
第6節 エマージェンシーウイルスの系譜
6-1 動物由来感染症とエマージング感染症
6-1-1 動物由来感染症
ヒトの間で広がる伝染病の中には、ヒトに由来する病気だけでなく、
動物に由来する病気も数多く
ある。これらはがっては「人獣共通感染
症」と呼ばれることが多かったが、ほぼ動物からヒトに感染する病気
を指しており、ヒトから動物への感染は含まれていない。そのため、
本書では動物由来感染症という名称を用いることにする。動物由来感
染症として、現在までに200種類以上の病気が明らかになっている。
病気を起こす原因となるもの、つまり病原体の種類はさまざまで、ウ
イルス、リケッチア、クラミジア、細菌、かび、原虫などに分類され
る。
動物由来感染症はけっして新しい概念ではない。人類の歴史を振り返
ると、人間は狩猟によって、ついで野生動物の家畜化を通じて、多く
の動物種と同じ土地に住むようになった。それとともに動物から人間
に感染する病原体が現れ始め、人間はその正体を知らないまま、動物
の取り扱いについて知識や知恵を育て、それを社会化、制度化してき
た。古代から、法律、宗数的文書、言い伝え、迷信などで、特定の動
物や動物の肉に注意をうながすものは少なくない。

たとえば『旧約聖書』もそのひとつである。「レビ記」や「中衛記」
では、動物の肉について食べてよいものや食べてはならないものを具
体的にあげ、イノシシ、ラクダ、ウサギなどの肉は食べてはならない
と戒めている。これは、今でいえば公衆衛生の思想であろう。紀元前
の時代から、動物由来感染症の概念は広く存在していたものと思われ
る。動物由来感染症という用語は、もともとは英語のズーノーシス(
Zoonosis)の翻訳である。その語源はギリシャ語のZoon(動物)とnos-
os(病気)で。ギリシャ語をそのまま訳せば「動物病気」である。この
言葉はドイルで生まれたらしく、ドイツでは19世紀半ばまで何世紀
にわたって用いられた。当初は動物の病気を意味してたが、やがて範
囲が広がって動物からヒトが感染する病気を意味するようになった。
記録によれば、ドイツのある医師が、肉屋を営む患者の悪性の化膿病
変について「これはヒトの病気でなく動物の病気、すなわち「zoonose
」と所見を述べている例が見られる。また1983年に出版された『
獣医学事典』(Dictionary of Veterrinary Medicine)では、「動物
病気のほかに動物かっらヒトが感染する病気」と述べられている。こ
れが現在では後者だけを意味するようになったのである。
1958年WHOとFAOはズーノーシスに関する専門員会の会議で
語減額としては不正確であるが、と前置きしたうえで、次のように定
義している。それによれば、ズーノーシスとは「脊椎動物とヒトの間
で自然の状態で伝播される病気と感染をいう」。この定義は、ヒトを
脊椎動物一般と対置しており、ヒトを特別な脊椎動物として位置づけ
ている。こうした人間中心の視点に立ってみると、動物由来感染症は、
医学と獣医学の協力がきわめて重要な、現代社会の公衆衛生に関わる
領域であると言える。

このWHOとFAOの定義については、その後の1966年の会議で、
この表現では範囲が広すぎ毒素や毒物などの非感染性の物質による病
気やヒトから動物へと感染する病気まで含まれてしまうという欠点が
指摘された。だが、特に表現の変更はなされなかった。定義の表現は
あいまいなまま、実際には動物からヒトヘの感染のみをズーノーシス
と呼ぶようになり、今日に至っている。なお、辞書の『ウェブスター
』では、ズーノーシスを「動物からヒトヘ伝染する病気」と述べてい
る(Webbster's Third New international Dictionary,1993)。なお、
逆にヒトから動物へ伝染する病気については、アンソロポノーシス(
anthroponosis)という用語がある。これはギリシャ語のアンソロポ
ス(anthropos:人)に由来する。

6-1-2 エマージング感染症
このように、動物由来感染症は古くからあるものである。その一部が
「エマージング感染症」と呼ばれるようになったのは、プロローグで
も紹介したように、1993年に開催された、エマージング感染症の
国際監視計画(Program for Monitoring Emerging lnfectious Disea-
ses:ProMED)についての会議で、最近になって新しく出現(エマージ
ング)または再出現(リエマージング)した感染症に対する、地球規
模での監視体制の確立が勧告された時からであった。
これがきっかけとなって、エマージング感染症(Emerging Infectious
Diseases)という言葉が普及し始めたと言ってよい。そして、このよ
うな勧告がなされたことは、感染症をめぐる当時の情勢の変化がいか
に重大なものであったかを物語っていた。
                         この項つづく




出典:NHK 2021.2.13

原子力エネルギー政策固執で歪められた
日本の再エネ政策は大きく後退?!

● 再エネコスト急落の5つのグラフ




風蕭々と碧い時代:
唄 ノー・リプライ The Beatles
(作詞・作曲;レノン=マッカートニー)
1964.12.4




唄:霧のかなたに 黛ジュン
(作詞・作曲)なかにし礼=中島安敏
1967.7.5


● 今夜の寸評:五輪中止してほしいとの看護師の声
東京五輪・パラリンピック組織委員会が日本看護協会に大会の医療スタ
ッフとして看護師500人の確保を依頼したことを受け、複数の現役看
護師が27日までにスポーツ報知の取材に応じ、医療現場の過酷な現実
を明かし、「五輪は中止にしてほしい」と口をそろえた。ワクチンの
反応
の怖さなどについても率直に語ったという。さぁ、どうする政府・
東京都。

  


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