極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

借過一下か、請打開路か

2016年07月20日 | デジタル革命渦論

 

 

       
                    
          夢を実現できる方法を探ってそれに邁進するしかない / 大橋 巨泉


                                   

                                                  Mar 22, 1934 - July 12, 2016            

                                                                      

                              Takaaki Yoshimoto 25 Nov, 1924 - 16 Mar, 2012 


         ※ 吉本隆明の『芸能の論理』で批評されたタレント六人衆(大橋・永・野末・野坂・前
          田・青島)
は永六輔、大橋巨泉と続き全員他界。昭和は遠くなりにけりである。享年
                   八十三。

                                            合掌

                                                                                

● 突然の暑中携帯電話

午前10時過ぎ竹馬の友である片山博臣から珍しく携帯にコールがかかる。近況の挨拶を交わし互いの家族
の息災を確認し会う。その話の中で彼関係する宅配の仕事の話しで、中国系の観光客のマナーが悪く通行の
妨げので困っているというので、かっての農協などのお上りさんや日本人の団体客のマナーの有り様と同じ
だねと苦笑しあうが、「道を譲って欲しい」を中国語でどう言うのかと質問があり、「「您将打开路」とで
言えばと答え一旦、電話での挨拶をおえ、例の熱中症の影響の余波でバタバタするなか、いつものように
作業を続けるが、しっくりいかないので調べ直し、先ほどの言葉では、相手に通じずトラブルなるのではと
心配し、「借过一下 」(借過一下)か「请打开路」(請打開路)に訂正して欲しい旨を午後4時過ぎに伝え
た。一昔の私なら遊びにいくよとか言うのだが、こんな状態にあり動きが悪いし、格差拡大が続く、一握り
の富
裕層や高給官僚など違って市井の年金世代では、おいそれと行き来きできる状態ではないのよと言う、
彼女の言い草が正解なのだと思いつつ、共通の
山登りの話題になると話が弾み心が少し昂揚する。

※ 中国では、排出される種や貝の殻などはテーブルの下に落とし食事するのが普通である(30数年前の
  文革やベトナム戦争、中ソ・中越紛争などの
影響が色濃く残る当時での経験だが、現在はどうか不詳)。

 

 

  

【最新高変換効率ソーラー技術講座】

ここまで、量子ドットや集光型、あるいは多接合型太陽電池での高変換効率を調査研究してきたことを掲載
してきたが、今夜は、既存のシリコン形太陽電池のさらなる高変換効率化ついて、豊田中央研究所の最新特
許事例「特開2016-092243 光電変換素子」を参考にここまでの技術立ち位置を確認する(下図ダブクリ参照)。

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【要約】

本発明は、光電変換素子に関し、さらに詳しくは、単色光(例えば、太陽光励起レーザーからの10W/cm2
以上、特に~1kW/cm2以上の高パワー密度を持つ単色光)のエネルギーを電気エネルギーに変換するの
に適した光電変換素子に関するもの。光電変換素子10は、光吸収部材12と、光吸収部材12の受光面側
の表面に形成されたバンドパスフィルター14と、バンドパスフィルター14の周囲に形成された表面電極
16と、光吸収部材12の裏面側の表面であって、バンドパスフィルター14及び表面電極16に対向する
位置に形成された拡散反射面12bと、拡散反射面12bの表面の全部又は一部を覆うように形成された裏
面電極18とを備えている。バンドパスフィルター14は、少なくとも波長λ0の単色光を選択的に透過させ
る機能を持つ。拡散反射面12bは、多重反射によって受光面に対して平行方向に入射光を拡散させる機能
を持つ。表面電極16及び裏面電極18は、それぞれ、キャリアを取り出す集電体としての機能と、入射光
を反射させる反射膜としての機能とを持つことで、単色光の照射に適した高効率の光電変換素子を提供する。

 【符号の説明】

10 光電変換素子 12 光吸収部材 12a 第2の拡散層(バックサーフェースフィールド層) 
12b 拡散反射面 
12c 第1の拡散層(エミッタ層) 14 バンドパスフィルター 16 表面電極 
18 裏面電極
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ここで、従来型の太陽電池においても、変換効率を高める努力がなされている。従来型の太陽電池の変換効
率を向
上させる方法としては、具体的には、以下の3つの方法が知られている。

(A)光閉じ込め技術を用いて変換効率を高める方法。
(B)キャリアの再結合を抑制する方法。
(C)半導体基板と電極との界面でのショットキー接合の形成を回避する方法。

以上の観点を踏まえ、下記の手段で問題解決を試みる。

(1)この光電変換素子は、波長λ0の単色光を吸収して、キャリアを発生させることが可能な光吸収材料
   か
らなる光吸収部材を備え、入射光として単色光の平行光線を用いる。
(2)この光電変換素子は、光吸収部材と、 光吸収部材の受光面側の表面に形成されたバンドパスフィル
  ターと、その周囲に形成された表面電極と、光吸収部材の裏面側の表面のバンドパスフィルターと表面
  電極に対向する位置に形成された拡散反射面と、この表面全部または一部を覆うように形成した裏面電
  極を備える。
(3)バンドパスフィルターは、少なくとも、波長λ0の光を選択的に透過させる機能を持つ。
(4)拡散反射面は、多重反射によって受光面に対して平行方向に入射光を拡散させる機能を持つ。
(5)表面電極と裏面電極は、それぞれ、キャリアを取り出す集電体としての機能と、入射光を反射させる
  反射膜としての機能とを持つ。

※ バンドパスフィルターBand-pass filter: BPF)とは、フィルタ回路の一種で、必要な範囲の周波数のみ
  を通し、他の周波数は通さない(減衰させる)。

本発明に係る光電変換素子は、以下の構成をさらに備えているものが好ましい。

(6)この光吸収部材の光拡散部の厚さは、光吸収材料への入射光の侵入深さの1/200以上1/10以
  下である。ここで、「光拡散部」とは、光吸収部材を受光面の法線方向から見た時に、バンドパスフィ
  ルターと表面電極の投影面と、拡散反射面の投影面とが重なり合う部分をいう。 「光吸収材料への入
  射光の侵入深さ」とは、光吸収材料に前記入射光を入射させた時に、入射光の強度が1/e(eは、ネ
  イピア数)となる深さをいう。
(7)バンドパスフィルターの端縁から前記光拡散部の端縁までの最短距離は、拡散距離の2倍以上である。
  ここで、「拡散距離」とは、光拡散部の厚さに相当する厚さを有する光吸収材料の表面及び裏面に、そ
  れぞれ、バンドパスフィルターと拡散反射面を形成し、バンドパスフィルターと拡散反射面との間で入
  射光を多重反射させながら受光面に対して平行方向に入射光を拡散させた時に、入射光の強度が1/e
  (eは、ネイピア数)となる距離をいう。拡散反射面は、入射光の反射スペクトルが後述する(1)式
  の関係を満たすものが好ましい。

本発明に係る光電変換素子は、以下の構成をさらに備えているものが好ましい。

(8)表面電極及び前記裏面電極の少なくとも一方は、光吸収部材の表面に形成された、光吸収部材とオー
  ミック接合を形成することが可能な第1導電材料からなる第1層と、第1層の表面に形成された、第1
  導電材料より前記入射光の反射率が高い第2導電材料からなる第2層との積層構造を備え、第1層の厚
  さは、前記第1導電材料へのキャリアの侵入深さの3倍以上であり、かつ、前記第1導電材料への入射
  光の侵入深さ以下である。

ここで、「第1導電材料へのキャリアの侵入深さ」とは、光吸収材料中のキャリア(A)と第1導電材料中
のキャリア(B)とを区別できると仮想して、ポアソンの方程式を用いて前記光吸収材料中のキャリア(A)
の第1導電材料中での濃度分布を計算したとき、第1導電材料中のキャリア(A)の濃度が光吸収材料中の
キャリア(A)の濃度の1/e(eは、ネイピア数)となる深さをいう。「第1導電材料への入射光の侵入
深さ」とは、第1導電材料に入射光を入射させた時に、入射光の強度が1/e(eは、ネイピア数)となる
深さをいう。

【効果】

バンドパスフィルターは、従来、白色光の中から特定波長の光を抽出するために用いられていた。このバン
ドパスフィルターを光電変換素子の受光面の上に設け、受光面に向かって単色光を入射すると、バンドパス
フィルターは、入射光を遮ることなく、裏面からの反射光を再び光吸収部材内部に反射する。これにより、
光吸収部材を薄型化しても高い光吸収率が確保される。また、材料の低減、タクトタイムの短縮が可能とな
り、コストを削減することができる。

また、バンドパスフィルターの周囲を所定の大きさの表面電極で覆い、かつ、バンドパスフィルター及び表
面電極に対向するように拡散反射面及び裏面電極を設けると、入射光は、これらの間で多重反射を繰り返し
ながら、光吸収部材の内部を受光面に対して平行方向に拡散する。そのため、光吸収部材による入射光の吸
収率が向上する。特に、拡散反射面が後述する(1)式を満たす場合には、光吸収部材による入射光の吸収
率がさらに向上する。

            (I/I0)・sinθの半値全幅≧30° ・・・(1)式

また、光拡散部の厚さを所定の厚さにすると、直列抵抗の小さい光電変換素子を形成することができる。

さらに、表面電極及び前記裏面電極の少なくとも一方が第1層と第2層の積層構造からなる場合には、光吸
収率を低下させることなく、ショットキー結合の形成を回避することができる。

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【特許請求範囲】 

    1. 以下の構成を備えた光電変換素子。
      (1)前記光電変換素子は、波長λ0の単色光を吸収して、キャリアを発生させることが可能な
      光吸収材料からなる光吸収部材を備え、入射光として前記単色光からなる略平行光線が用いら
      れる。

      (2)前記光電変換素子は、 前記光吸収部材と、 前記光吸収部材の受光面側の表面に形成さ
      れたバンドパスフィルターと、 前記バンドパスフィルターの周囲に形成された表面電極と、
      前記光吸収部材の裏面側の表面であって、前記バンドパスフィルター及び前記表面電極に対向
      する位置に形成された拡散反射面と、 前記拡散反射面の表面の全部又は一部を覆うように形成
      された裏面電極と を備えている。

      (3)前記バンドパスフィルターは、少なくとも前記波長λ0の光を選択的に透過させる機能を
      持つ。

      (4)前記拡散反射面は、多重反射によって前記受光面に対して平行方向に前記入射光を拡散
      させる機能を持つ。

      (5)前記表面電極及び前記裏面電極は、それぞれ、前記キャリアを取り出す集電体としての
      機能と、前記入射光を反射させる反射膜としての機能とを持つ。
    2. 以下の構成をさらに備えた請求項1に記載の光電変換素子。
      (6)前記光吸収部材の光拡散部の厚さは、前記光吸収材料への前記入射光の侵入深さの1/
      200以上1/10以下である。 ここで、「光拡散部」とは、前記光吸収部材を前記受光面の
      法線方向から見た時に、前記バンドパスフィルター及び前記表面電極の投影面と、前記拡散反
      射面の投影面とが重なり合う部分をいう。 「光吸収材料への入射光の侵入深さ」とは、前記光
      吸収材料に前記入射光を入射させた時に、前記入射光の強度が1/e(eは、ネイピア数)と
      なる深さをいう。

      (7)前記バンドパスフィルターの端縁から前記光拡散部の端縁までの最短距離は、拡散距離
      の2倍以上である。

      ここで、「拡散距離」とは、前記光拡散部の厚さに相当する厚さを有する前記光吸収材料の表
      面及び裏面に、それぞれ、前記バンドパスフィルター及び前記拡散反射面を形成し、前記バン
      ドパスフィルターと前記拡散反射面との間で前記入射光を多重反射させながら前記受光面に対
      して平行方向に前記入射光を拡散させた時に、前記入射光の強度が1/e(eは、ネイピア数
      )となる距離をいう。
    3. 前記拡散反射面は、前記入射光の反射スペクトルが次の(1)式の関係を満たす請求項1又は
      2に記載の光電変換素子。

                             (I/I0)・sinθの半値全幅≧30° ・・・(1)

      但し、I/I0は規格化された反射強度、θは入射方向から計った反射角。
    4. 前記拡散反射面は、第1エッチング液を用いて、前記光吸収部材の裏面に大きさがランダムな
      ピラミッドを形成し、第2エッチング液を用いて、前記ピラミッドの尖端部及び側面を粗面化
      又は曲面化することにより得られたものである請求項1から3までのいずれか1項に記載の光
      電変換素子。
    5. 前記第1エッチング液は、アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンのいずれも含まな
      いアルカリ性エッチング液である請求項4に記載の光電変換素子。
    6. 前記第2エッチング液は、
      (a)アルカリ金属イオン及びアルカリ土類金属イオンのいずれも含まないアルカリ性エッチ
      ング液であって、一端が疎水性、他端が親水性の鎖状の分子構造を持つ添加剤を加えて、前記
      光吸収部材のエッチング速度を15μm/時以下に調整したもの、

      (b)フッ化水素酸、硝酸及び酢酸を混合した酸エッチング液であって、前記光吸収部材のエ
      ッチング速度を10μm/時以下に調整したもの、及び/又は、

      (c)フッ化水素酸、硝酸及び硫酸を混合した酸エッチング液であって、前記光吸収部材のエ
      ッチング速度を10μm/時以下に調整したもの、である請求項4又は5に記載の光電変換素子。
    7. 以下の構成をさらに備えた請求項1から6までのいずれか1項に記載の光電変換素子。
      (8)前記表面電極及び前記裏面電極の少なくとも一方は、前記光吸収部材の表面に形成され
      た、前記光吸収部材とオーミック接合を形成することが可能な第1導電材料からなる第1層と、
      前記第1層の表面に形成された、前記第1導電材料より前記入射光の反射率が高い第2導電材
      料からなる第2層と の積層構造を備え、前記第1層の厚さは、前記第1導電材料へのキャリ
      アの侵入深さの3倍以上であり、かつ、前記第1導電材料への前記入射光の侵入深さ以下であ
      る。 ここで、「第1導電材料へのキャリアの侵入深さ」とは、前記光吸収材料中のキャリア
      (A)と前記第1導電材料中のキャリア(B)とを区別できると仮想して、ポアソンの方程式
      を用いて前記光吸収材料中の前記キャリア(A)の前記第1導電材料中での濃度分布を計算し
      たとき、前記第1導電材料中の前記キャリア(A)の濃度が前記光吸収材料中の前記キャリア
      (A)の濃度の1/e(eは、ネイピア数)となる深さをいう。 「第1導電材料への入射光の
      侵入深さ」とは、前記第1導電材料に前記入射光を入射させた時に、前記入射光の強度が1/
      e(eは、ネイピア数)となる深さをいう。
    8. 前記表面電極及び前記裏面電極は、それぞれ、前記入射光の反射率が90%以上である請求項
      1から7までのいずれか1項に記載の光電変換素子。
    9. 以下の構成をさらに備えた請求項1から8までのいずれか1項に記載の光電変換素子。
      (9)前記光吸収部材の裏面側に、前記光吸収部材の伝導型とは異なる伝導型を示す第1の拡
      散層(エミッタ層)が形成されている。

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【産業上の利用可能性】

本発明に係る光電変換素子は、太陽電池、光導電セル、フォトダイオード、フォトトランジスタなどに用いることができ
る。

以上、この特許事例は「高変換効率ソーターの製造方法」の参考書のように記載されているので興味ある方は、是非
精続していただきたい。

 

  ● 今夜の一曲

 Diana Krall  " Sorry Seems to Be the Hardest Word "  悲しみのバラード

   What I got to do to make you love me?
   What I got to do to make you care?
   What do I do when lightning strikes me?
   And I wake to find that you're not there
   What I got to do to make you want me?
   What I got to do to be heard?
   What do I say when it's all over babe?
   Sorry seems to be the hardest word
   It's sad, so sad, it's a sad, sad situation
   And it's getting more and more absurd
   It's so sad so sad, why can't we talk it over?
   Oh, it seems to me
   That sorry seems to be the hardest word .....

                                 Music&Word  Elton Johon

 

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