極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

オリーブの木の下で Ⅷ

2012年08月23日 | 省エネ実践記

 

 


【オリーブの木の下で】 



朝から忙しく、昼前にはジムをキャンセルし作業継続することを決めたが、小腹が空き珍しくカップ
ラーメン、洋風しお味の「カップヌードルしお」を見つけ、開封し、ジャーのお湯を注ぎ、適当な蓋
を見つけ電子レンジで2分追い加熱(五百キロワット)しできあがり。美味い!というか僕好み的に
は乾麺の評価をのぞき、もう、これは完璧に近い。ただ、家でつくりおいたブロコリーなどトッピン
グ用
の肉・野菜とかを豪快に載せて頂ければ豪華になるのではと言う思いに駆られ、専用の上蓋がな
いか
(下図参照)ネット検索してみたものはなかった。こちらの要求仕様としては、カップと具材の
空間
容積を10mm程度広げ、の高さを30mmとした蒸気穴抜き付き半透明のポリエチレン(シリコンまで
の耐熱はいらないと思うが)製のクリアーというものだが、メーカの日清食品から無償提供されたら
なおのこと便利だ(もっとも、これで販促ができれば申し分ない)。
尚、今日は、オリーブ油とガーリックチップとパルメザンチーズを少々追加した。
 



それでは、今夜は第十四章「万病の薬、味の悦楽」から。

オリーヴはしばらく前から「地中海式ダイエット」と呼ばれる宗教において、小麦、ブドウとともに
聖三位一体をなす食材として崇拝されてきた。地中海式ダイエットの教えは単純明快、クレタ島の農
民のような食生活をすれば、健康で長生きできるというものだ。アルメニアの農民がヨーグルトで健
康に暮らしていようと、そんなことは関係ない。改宗を迫る者たちは「抗酸化物質」や「フリーラジ
カル(遊離基)」といった専門用語を山上か雷のごとく浴びせかける。信仰がからむ問題はえてして
そうだが、原理主義者は時に極端に走ることがある。異端者の側もまた学問的な反論をして、行きす
ぎた熱狂に水を差す。たとえば、クレタ島人に心臓病が少ないのは主としてa‐リノレン酸のせいで、
これはオリーヴ油にはほとんど合まれないとか、醤油を使う日本の小浜島の漁師も同じくらい健康で
長生きしている、とかいった具合である。と、諫め調子に書きはじめ、オリーヴ油が体にいいのは間
違いない。われわれ多くの改宗者にとって、どれほどいいかは大きな問題ではない。オリーヴ油には、
クレタ島人より長生きできること以上に、すばらしい魅力がある。ほとんどの宗教では、信者は死な
なければ天国のイメージが正しいかどうか確かめることはできないが、地中海式ダイエットはこの世
に天上の至福をもたらしてくれる。近年、ヒポクラテスの昔から医者が経験的に知っていた事実、す
なわち、オリーヴ油は消化しやすいという特性に、医学がお墨付きを与えた。乳ガンやその他のガン
を予防する効果もある。オリーヴ油は子供の成長を助け、老化を遅らせる。骨や関節、皮膚、肝臓、
腸にも良い。糖尿病と消化性潰瘍にも効く。だが、オリーヴ油がキッチンに欠かせないいちばんの理
由は、何といっても心臓と血流に及ぼす効果にある。と、その効能を結論付ける。

 Andrew Weil

わたし(たち)はこの手の議論は遅効性がありにわかに信じはしないのだが、テレビで話題にされる
と途端に街の店にバーゲンセールのごとくひとが列をなすという光景を観てきた。買いに走る、この
場合は圧倒的に女性達だが、それでも縋るように買いに走る習性を持っている。さて。オリーヴ油は
善玉コレステロールの高比重リポタンパク(HDL)を守り、悪玉コレステローールの低比重リポタ
ンパク(LDL)を減らす。オリーヴの擁護者は今や至るところから現れつつある。アリゾナ州トゥ
ーソンでは、ローゼンブラムの友人たちがアンドルー・ワイルという髭の大男に心酔するようになっ
て久しい。ワイルはハーヴァード医科大学院を卒業し、まずメキシコなどで幻覚剤の研究をして有名
になった。その後アリゾナ大学で統合医学を教えるようになり、彼の診察を望む患者が殺到した。ワ
イルの著書「癒す心、治る力-自発的治癒とはなにか』[邦訳、角川書店」は、1995年に突如ベスト
セラー・リストに躍り出て、その後も相変わらず売れつづけている。ワイルが提案する「最高の治癒
力」を引き出すための8週間プログラムは、こんな指示から始まる。「食品貯蔵庫と冷蔵庫に行き、
オリーヴ油以外の油をすべて捨てること」ワイルは書いている。「食用油の中では、オリーヴ油がい
ちぱん安全だと思われる。体は他のどんな脂肪酸よりも、オリーヴ油の主成分であるオレイン酸の処
理に適しているようだ。食生活から飽和脂肪を追放してオリーヴ油に替えると、悪玉コレステロール
が減少する(多価不飽和脂肪酸の多い植物油だと、善玉コレステロールも減らしてしまう)」ワイル
の結論は明快である。「バターとマーガリンをやめてオリーヴ油に替えるだけで、健康と治癒への大
きな一歩を踏みだしたことになる」と主張する。



さらに、1995年年末、疫学者のセルジュ・ルノー教授の『ル・レジーム・サンテ』は、英国の医学専
門誌『ランセット』に発表した論文「冠状動脈性心臓病を間接的に予防するα-リノレン酸に富んだ
地中海型食生活をもとにした本である。ルビーの研究班は、一度心臓発作を経験し、再発の危険のあ
る七十歳以下のボランティア六百五人を対象に調査をした。半数は、ほぼ菜食でヒマワリ油やマーガ
リンなどの多価不飽和脂肪酸に富んだ通常の治療食をとり、あとの半数はクレタ島人のような食生活
を送ることになった。牛肉などの赤肉ではなく魚と鶏肉を食べ、パン、縁野菜と根葉、果物、オリー
ヴ油の食事をした。五年の研究は四年で中止された。通常の治療食のグループが、他方の六倍近い率
で死にかけていたのである。



驚いたことに、二つのグループの善玉および悪玉コレステロールの値には大きな差がなく、高血圧や
肥満といった他の危険要因はほぼ同じだったが、クレタ型のグループは、血液中のa‐リノレン酸の
量が68パーセントも多かった。この必須脂肪酸は、クルミやスベリヒユに含まれる。スベリヒユとは
肉厚の葉をもつ雑草のような草で、クレタ島の人はこれを大量に食べる。だが、オリーヴ油にはa‐
リノレン酸はたいして含まれない。ボランティアの多くはオリーヴ油を唯一の脂肪源とするのをいや
がった。研究班は菜種油を主成分とするマーガリンの使用を認めた。セイヨウアブラナはカラシナの
近縁種で、キャノ‐ラ油の原料となる。キャノーラ油はa‐リノレン酸を豊富に含んでいる。小浜島
の住民の必需品である大豆油も同様で、島の冠動脈疾患の発生率が世界でも指折りの低さなのはその
せいだろうとルノーは記し、a‐リノレン酸には、血栓のもととなる血小板に作用し、心臓麻疹を減
らす効果があるというものだ。だが、オリーヴ油に含まれる豊富なオレイン酸や、地中海式ダイエッ
トの他の要素も、同じ働きをすると結論付けた。



そうなんだ。ギリシア人は肉よりむしろ大量の野菜を、生食もしく作は調理して食べる。オリーヴ油
さえあれば実においしく食べられるからである。近頃は地中海沿岸全域で、種子油が市場を蚕食しつ
つある。だが、信頼できる品質の、風味豊かなオリーヴ油もまだ手頃な値段で手に入る。アテネであ
れアトランタであれ、スーパーマーケットの買い物客は、いちばんおいしいものに手を伸ばす。だか
らこそ栄養学なんかなくても健康にいられてのだ。斯くして、1996年現在、オリーヴ油を試したこと
があるアメリカの家庭は五軒に一軒にすぎない南部および中西部では、オリーヴ油を使う家庭の数が
十年間で4パーセントから8パーセントヘと倍増する。

オリーヴ讃歌

原発を存続させるか否かの議論が進められ、国家戦略室がまとめた「エネルギー・環境の選択肢」を
示したうえでなされる討論型世論調査の結果を受けて、今月末をメドに将来のエネルギー戦略の大見
出し「革新的エネルギー・環境戦略」が決定される予定。全国を行脚し意見を吸い上げ続けてきた討
論型世論調査は、22日、報告書の形で結果を公表するまでに至った。戦略室が示した選択肢は、原発
依存0%、15%、20~25%の3つだ。これらパーセンテージをもとに2030年の日本の様子をシミュレ
ートし、その結果を市民に提示、討論をさせた上でどのシナリオを支持するかを調査したものだ。結
果は、原発ゼロシナリオ支持が46.7%、15%シナリオ支持が15.4%、20~25%シナリオ支持が13.0%
となった。国民の半数近くが、原発をゼロにした場合の負担増を知ってなお、原発ゼロを支持したこ
とになると報じている(2012年8月23日 16:23 
NET-IB NEWS)。



縮原発論のわたし(たち)はこの数字を冷静に受け止めている。商業段階からモラトリアムし量産開
発段階に戻す案なのだが、ゴールのイメージを鮮明にし縮小(飛躍的な技術革新が認められた段階ま
で) した上、既存原発設備簿価とうの関連会計を切り離し別会計枠扱いとして、新電力供給体制での
リストラを断行しつつ、関連就労者(公務員・民間を含め)の労働シフトを新職場の創成と併行して
進め、有効需要の拡大と就労率の死守向上を図るというものだ。そのために新しい公共事業(要B/Cの
厳正化)を含め雇用確保を第一優先課題とするというイメージをもって事の成り行きを看ている。そ
のためには柔軟かつ斬新ないかなるタブーをも恐れない考え方を必要としている。

                                         

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