極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

オバマ・ケア抵抗劇の結末

2013年10月04日 | 時事書評

 

 

 

10月3日付ブルームバーグによると、米財務省は3日、議会が連邦債務の上限を引き上げずに米国がデフォルト
(債務不履行)に陥った場合「壊滅的な事態になる恐れ」があるとのリポートを発表したという。それによると
財務省はこの中で、「デフォルトは経済に深刻な影響を及ぼす恐れがあるだけでなく、金利上昇や投資削減、債
務返済の増大さらには経済成長の減速といった打撃が次の世代まで続く恐れがある」と警告し、さらに「債務上
限をめぐる交渉の行き詰まりがデフォルトを招いた場合、金融市場だけでなく、雇用創出や個人消費、経済成長
までが壊滅的な打撃を受ける可能性がある。民間部門の多くのアナリストは2008年後半の時のような、あるいは
それ以上に重大な事態になるとみている。当時もたらされた結果は、大恐慌以来で最も深刻なリセッション(景
気後退)だった」と指摘した。
同リポートは「ドルと財務省証券は国際金融システムの中心にある」と記述し「
これまでデフォルトに陥ったことはなく、そうなった場合は壊滅的な事態になる恐れがある。つまり信用市場が
凍結し、ドルの価値が暴落、米国の金利が急伸する可能性がある。その悪影響は世界に及ぶだろう。そして金融
危機やリセッション(景気後退)を引き起こし、2008年当時と同様、あるいはそれよりも深刻な事態が繰り返さ
れる恐れがある」と続けた。

これまでのところ、政治的な行き詰まりに対する金融市場の反応は落ち着いている。S&P500種株価指数は午前
10時25分現在で1678.84。9月30日時点は1681.55だった。米国債の10年債利回りは1ベーシスポイント(bp,1
bp=0.01%)下げて2.60%。ドル指数は0.5%低下している。
一部の米政府機関は1日から閉鎖が続いているが、
大統領と議会共和党との協議は平行線のままだ。前日行われた大統領と議会指導者との会談も物別れに終わった。
ルー長官は債務上限の突破を回避する特別措置は今月17日までに尽きることをこれまでに指摘しており、今回の
リポートで債務上限の引き上げを「ぎりぎりまで先延ばしすることは米経済にとってまったく必要ない」と強調
した。

※ Treasury Says U.S. Default Has Potential to Be Catastrophic, October 3, 2013, Bloomberg

話題の中心の共和党でオバマとの財政対決を先導している茶会派は、金融界や軍産複合体といった資本家系の勢
力と別に、草の根のリバタリアンなど、肥大化し権限を持ちすぎている連邦政府を嫌い、小さな政府を本気で推
進したがっている勢力で、連邦政府の閉鎖により貧困層が窮乏する荒治療であっても、米国民が、連邦政府なし
でもやっていけることを体感できるまたとない機会と考え、政府閉鎖が長期化することで米国債のデフォルトも、
デフォルトすることでそれ以上財政赤字を作れず、小さな政府を作らざるを得なくなるので好都合だと考えてい
るが、米国債がデフォルトしたら保険金が支払われる保険であるCDSの価格(保険料)が1週間で6倍にはね
上がったという(田中宇の国際ニュース解説、2013.09.28/10.03)。


それにしても、国家規模の相互扶助機構であるメディカル・ケアになぜ反対するのか、多くの勤労日本人にはよ
くわからな
い。ましてや、独立戦争当時の反植民主義、反英連邦主義のような大義名分や強烈な運動リーダー不在、
明確な行動要綱のようなものも存在しない、インターネット草の根運動にとどまっているかのように映る。さら
にいえば、巨
大な軍需産業や金融産業のもつ大きな収奪支配の矛盾などにつては関心が薄い。もっと言えば、オ
バマがやろうとしている政策のモデルは官僚機構の肥大化をのぞき、この日本を参考にしているとわたし(たち)
は考えているからなおさらのこと“ティー・パーティー派”の文化的背景を踏まえても、その行動による影響や

将来展望はよく見えないでいる。敢えて言うなら、“ティー・パーティー派”とは所詮、“インヴィジュアリス
ティク・ウィード”、つまり“個人主義的雑草”(リバタリアニズ様態)ではないのか、もしそうだとしたなら
矛盾に満ちた"小さな政府”を希求する行動へと突き動かしているものは何かとひとりひとり問うてみたい。そし
て、そのインタビューの網羅収録した
もの見たさに駆られる。その中には「何故、オバマ大統領は非米国人と考
えたのかという設問も入れて欲しい-まさか「ネットで見たから」という回答が多数を占めるということはない
と思うが。

以下、この問題のバック・グランドの理解の一助として推奨図書を掲載しておく。



 

米国の所得増はもっぱら1%層に偏っている。それが中流層を空洞化させ、極貧世帯の急増を招いている。だが
これまで、富裕層に集まる富が下層へしたたり落ちれば経済全体が潤う、という「おこぼれ効果」論が幅をきか
せてきた。著者は「それは機能しない」と斬り捨てる。大衆を食いものにして、何の責任もとらず、富をむさぼる上流層。そ
の手口は、政治・経済のルールを自分たちに都合よく作り上げ、それがすべての人々の利益になると大衆に信じ
込ませ
るものだった。アメリカ、ヨーロッパ、そして日本で拡大しつつある「不平等」の仕組みを解き明かし、
万人に報いる経済シ
ステムの構築を提言する。

格差社会から地域紛争まで、喫緊の課題をどう読み解くか。現実的な社会変革をめざす思想として、近年注目さ
れるアメリカ発のリベラリズム。社会全体の「平等」と個人の「自由」の両立を構想することで、自由をめぐる
現代的課題を考察したロールズの正義論からリバタリアニズムにコミュニタリアニズム、ネオコン思想まで。リ
ベラリズムを中心とするアメリカ現代思想のあらましを、時代背景とともに明快に解説し、日本をはじめ現代の
思想状況にリベラリズムが与えた影響を探る。

アメリカ人はみんなワシントンが嫌いだ!日本からはわからないその意外な素顔。スタバ好きはリベラル!?
知らないアメリカ発見の旅へ。

 

圧倒的優位にあるはずの米軍が「弱者」に翻弄される。衛星通信を使った無人の爆撃機や偵察ロボットなどハイ
テク技術を追求するが、市民の犠牲は増え続け、反米感情は高まる。負のスパイラルに墜ちた「オバマの戦争」。
従軍取材で爆弾攻撃を受けながら生き延びた気鋭の記者が、綿密な現場取材から、その実像を解き明かす。

現代史の陰で暗躍してきた軍需産業界の巨人ロッキード・マーティン社の軌跡を描くノンフィクション。いまや
インテリジェンス分野にも進出し、「21世紀のビッグ・ブラザー」とも呼ばれる同社の野望を浮き彫りにする衝
撃の書。

 

中流の消滅、政治家の劣化、借金漬けの財政、危機感のない国民、競争する意識の欠如…ゆるやかに衰退する超
大国の現実を解説。ピュリツァー賞を3度受賞した著名ジャーナリストが、国際関係論の泰斗マイケル・マンデ
ルバウムと共に世界の未来を描く。

 

「貧乏人に医療保険を与える奴は殺せ!」巨大資本に操られるインチキ政治運動、デマだらけの中傷CMをぶつ
け合う選挙戦、暴走する過激メディアまで、日本人が知らない「アメリカの内戦」を徹底レポート。
アメリカで
は、メディアの中立性などありえない。過激な報道やカネによる世論誘導があたりまえの国の実情をレポート。

巨大資本に操られるインチキ政治運動、デマだらけの中傷CMをぶつけ合う選挙戦、暴走する過激メディアまで、
日本人
が知らない「アメリカの内戦」を徹底レポート。



アメリカを揺るがす「草の根保守」その支持基盤・価値観・政策とは。2012年大統領選挙を左右する新た
ムーブメントは、いつ、どのようにして誕生し、その本質に何があるのか。ティーパーティ運動の全貌に迫
る、
初めての多角的分析と探究。

 

オバマでも変えがたいもの。それはアメリカ政界にはびこる金権体質だ。カネの亡者と化したロビイスト、資金
集めに血眼の政治家、利得追求が第一の献金者。ワシントンでは、カネこそがものを言う。「われらの政治を見
習え」。世界の範を自認する、この国の内実とは?民主主義を蝕むマネー政治の実態を、丹念な現場取材により
報告する。

【低ダメージ化学蒸着装置の量産を準備しよう】

 

太陽化学工業株式会社から面白い新規考案の提案があり、早速、昨夜の続きで掲載。以下、装置特徴を転記して
みる。

(1)プラズマCVD装置の反応容器を他方電極とする。この反応容器内には被処理物が配置される。
(2)他方電極を兼ねる反応容器内に配置した被処理物の処理必要面に対し、被処理物の処理必要面に向けて発
  生させたプラズマが失活しない一定距離を置いて一方電極を設置する。
(3)一方電極は、金属メッシュ、金属スリット、金属コイル等の形状とする。
(4)プラズマ発生電圧の印加に於いては、高圧マイクロパルスDC電源を使用する。

この高圧マイクロパルスDC電源は

(a)通電間隔や、連続通電時間をμ秒単位で制御可能なものとする。
  (電源のデューティー比の制御が可能)
(b)よって、前記一方電極や被処理物である基材処理必要面の昇温を制御し易い。
(c)高電圧を瞬時パルス状に前記一方電極に印加可能で、被処理物の処理必要面から一定距離だけ離れた場所
  からでも活性度の高い プラズマを生成、供給が可能である。

という特徴を有する。

 

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