極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

ビールとヴィーナス

2012年09月21日 | 日々草々

 



    

【ビールの効用】

缶詰とザリガニ』で記載した、米国で肥満治療として甲殻類のフォリスタチンが注目されてい
ることそして、特定のコアの筋群の筋量増加につながり、症例の平均寿命増加、脊髄性筋萎縮症
の薬効利用できるアクチビン結合タンパク質であることを紹介したが、ビールに含まれる成分に
も、筋肉の萎縮を抑える効果があることが、徳島大の寺尾純二教授(食品機能学)らの研究で分
かった。食品や薬に応用することで、寝たきりなどの防止につながることが期待できるというの
だが、寝たきりなどの原因とされる筋肉の萎縮の治療法は見つかっておらず運動やリハビリで防
ぐしかないのが現状だ。



筋萎縮は寝たきり状態となることなどで、体内にユビキチンリガーゼという物質が多く発生し、
たんぱく質の分解が進むことで起こるとされる。寺尾教授らは、ユビキチンリガーゼの発生を抑
えれば、たんぱく質の分解が減ると考え、筋肉細胞に取り込まれやすい食品を探す中で、ホップ
に含まれるプレニルナリンゲニンという物質が効果的であることを突き止めた。寝たきりに近い
状態としたマウスにプレニルナリンゲニンを与えて行った実験では、与えないマウスの筋肉量が
4日で10%減ったのに対し、筋肉量にほとんど変化はなかった。


ナリンゲニンにプレニル基という髭を生やす(修飾)と、元々のポリフェノールでは非常に弱か
った活性が、飛躍的に強くなることが昔から経験的に知られていた。その様々な活性には、抗
瘍活性、抗菌活性、抗ウイルス活性、抗酸化活性等の他に、女性ホルモン様活性、免疫増強
活性、
抗炎症活性、血管増強活性があり、その活性のバラエティーは極めて多岐に及ぶ。その
多様性は、
プレニル基のつく位置や長さ、また母核化合物の違いにより生まれる。このような
化合物は生薬
学、薬用植物学の分野ではよく研究され、おおまかに千種類を超す化合物がこれま
で生理活性成
分として研究されてきた。例えば、健康食品のプロポリスの活性本体もプレニル化
ポリフェノー
ルで、2008年に京都大学の矢崎一史 生存圏研究所教授らの研究グループが発見しプレニル化ポリ
フェノールの製造開発研究がはじまっていた。


機能性低分子プレニル化ポリフェノールとその生合成工学



なにも高価な薬剤を入手する必要もなく、ビールをガブガブ飲み続ける必要もなく薬用効用が出
来そうだ。というのも、ビールメーカのホップから抽出してサプリメントができるからだ。それ
でも有効成分が少なすぎるというなら、
プレニルナリンゲニン(8 Prenylnaringenin)の錠剤開発
をまって対応すればよいのだが、医食同源、飲む薬派のわたしは、ビールを楽しみながらホップ
のサプリメントをメニューとして選びたい。
 




【伝統美:NYU】

漆の町、輪島のわいち通りで工芸と人との出会いの場を提供する店、うつわわいち。漆の新たな可
能性を追いかけて、「身につける漆」の提案となった。“Necessary"(必要とされる)“Yearning'(あ
こがれとなる)“Usually" (いつも日常で)の3つの語の頭文字から命名されだ“NYU”。人生の
晴れ舞台を飾るものから普段使いまで、そばに置いておくだけで幸せになれるアクセサリーを漆で
発信するプロジェフトの髪飾り。漆の髪飾りといえば、かんざしなどの伝統的なものがほとんど。
そこで現代の装いにフィットする形を、若手職人やヘアスタイリストとともに追求した。女性美を
引き立てる花を題材に、和紙に漆を塗り、金糸や蒔絵で加飾を施して華やかさを加えた。ヘアスタ
イルをくずすことのないように形状や金具もしっかり吟味したという。「Lシリーズ」は、咲き誇る大
輪の菊や牡丹がモチーフ。「Uシリーズ」は、「風花」や「秋花」といったイメージの花々を漆で表現。



 

 【ヴィーナスの証明】

神秘は美しさを人類は放っておいてくれない野暮な動物だ。金星上空の大気に含まれる、一酸化
炭素の濃度が減少していることが、電波望遠鏡を使った大阪府立大の観測で確認された。太陽の
活動低下に伴う、紫外線の放射量減少が一因とみられ、同大学では「太陽活動の低下が、ほかの
惑星の大気の観測から、うかがえた、まれな発見」としている。大分市で21日に開かれる日本天
文学会で発表する。国立天文台野辺山宇宙電波観測所の電波望遠鏡を改良し、昨年12月から今年
6月までのほぼ毎日、金星の大気状況を観測。その結果、高度約80キロでの一酸化炭素の濃度は、
10~50ppmと、この数10年で最低レベルだったという。金星の大気の大半を占める二酸化炭素は、
太陽からの紫外線で分解され、一酸化炭素が生成される。海外での観測データでは太陽活動の前
々回ピークの1991年頃は約140ppm、前回ピークの2002年頃は約90ppmだった。

野辺山電波ヘリオグラフが明らかにした太陽のグローバルな活動状況、2012.5.31

 
過剰適応症かもしれない。しかし、<情報>という言葉からどのようなイメージを抱くだろうか。2007年に
はじめて大量の特許情報処理した経験からいえば、それまで異常のなかった眼に急速な老眼・乱
視がはじまったという体験をした。これは、テーマから逸れるが、それでもブラウン管の頃はそ
んなことはなかった。とまれ、情報のイメージは、塊、それも鋼の塊というイメージをはじめて
獲得したという経験だ。人類誕生から現在の70億人の人類の情報の質量を計算すれば?結構い
いメタファだと思っている。

 

 

コメント
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