徳丸無明のブログ

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東ハト あみじゃが うましお味・サワークリーム&オニオン味

2023-07-28 23:34:59 | 
今日は亜美ちゃんの芋です。






なんつーか、「形のおいしさ」ってありますよね。同じ素材であっても、形が魅力的なほうがおいしく感じてしまうという。網の形してるっつーのもなかなか戦略的ですね。
形のおいしさっつったら、餅ですね、餅。僕は熊本生まれなんで、餅は丸型でした。それが普通だと思っていたのです。
でも、西日本は丸だけど、東日本は四角じゃないですか。それを知ったときは驚きました。そして、四角い餅にあこがれを抱きました。丸より四角のほうがおいしそうに思えたのです。
念願かなって四角の餅にありつけたときは感動しました。それはたしかに、丸い餅よりずっとおいしかったのです。もちろん思い込みからくる錯覚ですけどね。
僕は今でも丸より四角の餅のほうがおいしく感じます。形はそれほど重要なのです。

夏ですし、蚊の話でもしましょうかね。
みなが忌み嫌う蚊。身近な害虫・蚊。
なんか、気温が上がりすぎると蚊に刺されにくくなるっていうじゃないですか。蚊は25~30度のときがもっとも活発で、35度以上になると活動がにぶくなるって。だから初夏よりも、夏真っ盛りの現在のほうが蚊の被害が減ってるんですね。温暖化の数少ない利点です。
僕は子供のころから、痒くならなければ蚊はそんなにイヤな存在ではないよな、と思っていました。血を吸われるにしてもほんのちょっとですし、とりたててダメージも健康被害もありません。
だから、血を吸うだけで痒くならないのであれば、いくらでも吸わせてあげるのに、と思っていたのです。僕は優しいですからね。
子供を産むために血が必要?どうぞどうぞ。元気な子を産んでくださいねって。
でも実際、そうじゃないですか?血を吸われても痒くならないなら、みんなそんなに蚊を嫌わないはずです。虫よけスプレーも虫刺され薬も不要になり、蚊を気にすることすらなくなるはずです。
だから、「痒みさえなければなー」って思っていたのです。
で、2,3年ほど前のこと。ライター兼マンガ原作者・竹熊健太郎さんのツイッターを見る機会があったんですけど、そこでたまたま、蚊についてのつぶやきを見つけたのです。
正確な文言は覚えていないのですが、「蚊は進化に失敗したんじゃないか。痒くならなければ人間ともっと共存できるのに」という意味のことが書かれていました。
僕の意見とほぼ同じことが書かれていたのです。しかし僕はこのつぶやきを読んで、はたと気づきました。
「蚊に刺されると痒くなるのは、蚊が進化に失敗したのではなく、人間側の進化の適応によるものなのではないか」と。
日本で暮らしていると、蚊をそこまで深刻な脅威とは考えません。ですが、マラリア、フィラリア、デング熱、黄熱病などの感染症を媒介するのが蚊です。命を落としかねない感染症もあり、それらウイルスの生息地域、熱帯や亜熱帯に暮らしている人々にとって、蚊は命を脅かす厄介者なのです。人の命を一番奪っている生き物が蚊だというのは有名な話ですよね。
「痒くならなければ刺されてもいい」などと、のんきなことを言ってられない。当然、蚊には敏感でなければならないのです。
では、具体的にはどうすればいいのか。刺されないよう、蚊をつねに意識するにはどうしたらいいのか。
それに対するひとつの答えが、「痒くなる」という生理的反応だったのです。
痒みは、蚊の唾液に対するアレルギー反応です。蚊の唾液をアレルギーの対象とし、「痒み」という身体反応を引き起こす。それが、人間の「進化による適応」だったのです。
人間は、蚊の唾液で痒くなるように進化した。そうすることで蚊を強く意識し、刺されない行動をとるよう習慣づけられてきたのです。マラリアなどの感染症から、少しでも逃れられるように。
「痒み」という不快感がなければ、蚊を回避する動機が生まれません。刺されっぱなしになってしまう。
また、「痒み」以外の防御反応をもたらす感覚、痛みや倦怠感だと、ストレスが強すぎたり、蚊を避ける気力自体が失われたりしてしまいます。
その点、「痒み」はちょうどいいんですね。適度にストレスで、蚊を避ける行動も積極的になる。
だから人間は、蚊に刺されたときの反応に、「痒くなる」ことを選んだのです。人間は感染症から逃れるために、そのように進化したのです。蚊に刺されると痒くなるのは、蚊の進化の失敗によるものではなく、人間が蚊から、正確には感染症から身を守るための進化による適応の結果だったのです。
推測ですけどね。
しかしこの考えがひらめいたときには思わず膝を打ちました。自分が長年思い続けていたことを、少し違う角度の語り口で聞かされたとき、その疑問の答えがあっさりひらめくということがあるのです。これは本当に驚きでした。
人間の頭というのは面白いものですね。
そして、考えをさらに進めると、今度は蚊のほうが進化して、「アレルギー反応を引き起こさない唾液」を持つ種が生まれる可能性もなきにしもあらずです。そうなると蚊の逆襲です。
こーゆーのはイタチごっこですからね。


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