徳丸無明のブログ

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東ハト キャラメルコーン プレーン・アーモンドキャラメル味・ビターキャラメル味

2023-05-19 23:36:59 | 
今日は甘いとうきびです。








いつの間にかパッケージがこんなにオシャレになっちゃって。あんまり宣伝してないのに、ずーっと売れてるキャラメルコーン。付け合わせのピーナッツが少ない気がするのは僕だけでしょうか。
ご近所さんの話でもしましょうかね。僕は2階建てアパートの2階に住んでいます。典型的な、いかにもというかんじの、昔ながらの造りの古いアパート。たしか築40~50年くらい。
その隣には、同じく古くさいアパートがあります。僕のアパートの廊下側に、1メートルもないほどスレスレの近さで建てられているのです。
そのお隣のアパート、ほぼ高齢男性ばかりが住んでいるのですが、あるときから、2階の真ん中の部屋で異変が起こるようになりました。
ある日僕が夜中にくつろいでいると、廊下側の窓にそって、丸い光がスーッと移動しているのに気づきました。廊下側は、台所と風呂兼トイレです。台所と風呂兼トイレの窓に、丸い光が当てられていたのです。
最初はなんなのか理解できませんでした。怪奇現象が起きたのかと焦るばかり。
しかしよくよく注意してみると、隣のアパートの住人が、こちらに向かって懐中電灯を照らしているのだとわかりました。ただ、なぜそんなことをしているのかがわかりません。
その行動を不気味に思いながらも、こちらから接触したら何があるかわからないので、黙っておくことにしました。ちなみに僕は、お隣さんとの交流は一切ありませんでした。
そんな懐中電灯で照らされるという謎の出来事が、何度か続きました。相変わらず目的がわからないのですが、害はないのでされるがままにしていました。
するとある日の夜中、風呂兼トイレから大きな音がしました。行ってみると、窓が大きく開け放たれていました。
僕は換気のために窓を開けておくことがあるのですが、全開にはしません。5センチほど開けておくだけです。なのに、全開になっていたのです。明らかに、誰かが窓を開けたのです。さっきの音は、窓を勢いよく開けた音だったのです。
その瞬間を目撃したわけではないのですが、やはりお隣さんのしわざと思われました。自分の部屋の窓から、物干しざおか何かを伸ばして開けたのでしょう。
こちらも懐中電灯と同様、何が目的なのかがわかりません。さらに不気味さが増しましたが、やはり実害はないのでそのままにしときました。
またある日のこと、夜の11時にゴミを出すために外に出ました。福岡市はカラス対策として、午前0時にゴミの回収を行っているのです。
表にゴミを出してアパートの2階に戻ってくると、異様な光景が飛び込んできました。隣のアパートの真ん中の部屋の窓のカーテンが全開になっており、すりガラス越しに住人が直立しているのが見えたのです。
窓は人の背丈と同じくらいの大きさです。中は電気が消されていました。部屋の明かりを消し、カーテンを開け放った隣の住人が、窓際に立ってこちらを眺めていたのです。
いや、すりガラスなので見えてはいなかったのかもしれません。様子をうかがっていた、と言うべきでしょうか。
いずれにせよあまりにも異様な光景でした。おじいさんらしき隣の住人。その住人が真夜中、部屋を暗くして窓際に立ち、微動だにせずこちらのアパートをうかがっていたのです。
あるいはアパートではなく、僕の動向を見ていたのでしょうか。すりガラス越しのぼやけたシルエットでは、よくわかりませんでした。
背筋が寒くなりましたが、やはりかかわると何をされるかわかりません。見て見ぬフリをして、そのまま自室に戻りました。

それからしばらくして、また真夜中のこと。隣のアパートに、パトカーが駆けつけました。隣のアパートの数人が、おまわりさんと何やら話しているのが聴こえます。
何事かと気にかけていると、こちらのアパートの階段を上る音がします。僕の部屋がノックされました。
「はい?」と答えると、「福岡県警です」という声。ドアを開けて話をうかがうと、隣の住人から110番通報があったとのこと。
なんでも通報した住人は、こちらのアパートの2階の廊下に、100人くらいの若者が集まって騒いでいると訴えたそうなんです。で、おまわりさんは念のため、本当にそんなことがあったのかを確認しに聞き込みに来たのでした。ちなみにアパートの廊下は狭く、詰めに詰めて30人入れるかどうか、という程度。
僕が「そんなことありませんよ」と答えると、「そうですよね」という返事。「じゃあ勘違いだったということですか?」と尋ねると、「いや、勘違いというか、頭が・・・」と言って、こめかみに人差し指を当てるゼスチャーをしました。
よーするに、隣のおじいさんは年を取って頭が衰え、幻覚や幻聴にさいなまれるようになっていたのです。これまでに起こった不可解な出来事の数々は、幻覚に追い立てられたおじいさんが窮地を脱しようと起こしていた行動だったのです。
認知症の初期症状には幻覚や幻聴があるといいます。おじいさんは認知症を発症していたのかもしれません。
なぜその意識がこちらのアパートに向けられたのか。なぜ大勢の人が騒いでいるという幻覚だったのか。それはわかりません。
おじいさんはその後も2,3回110番通報をしました。警察は通報があれば必ず出動しなければならないという決まりがあります。相手が幻覚を見るおじいさんだとわかっていながらも、立場上やむを得ず駆けつけていたのです。
誰も騒いでなどいないとか、あなたは幻覚を見ているとか説明したのかもしれませんが、おじいさん自身にはたしかに大勢の人が騒いでる光景が見えていたはずなので、納得させることはできなかったのでしょう。本人は、やむにやまれず通報していたのです。
そんなことが続いた後、いつの間にかおじいさんはいなくなっていました。窓からカーテンが外され、室内の荷物がすべてなくなっていたのです。施設に入られたのか、お亡くなりになられたのか、それはわかりません。
これも現代社会の病理。こういうことが起こりえるのが現代の日本なのですね。
おじいさんが入居していた部屋は、今でも空きになっています。


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2 コメント

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これは (和田ヶゐ)
2023-05-25 19:33:09
現代のホラーですね(@_@)

病気や欲望・・・そういうのがホラーとして現代にも息づいているのかもしれませんね
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和田ヶゐさん江 (徳丸無明)
2023-05-25 22:51:11
こういう話って、現代の日本では決して珍しくないはずなんですよね。
超高齢化にともなって認知症の人増えてますし、幻覚を見る認知症者に巻き込まれるのは家族ばかりとは限りませんからね。
知らん人からいきなり訳のわからないことをされてしまうかもしれないのです。
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