日々の恐怖 8月15日 夜が来たから(9)
布団をかぶっていると、
“ ドンドン、ドンドン・・・・!”
ドアをノックする音が聞こえ、それは、
“ ドカン、ドカン・・・・!!”
と蹴りつける音にかわりました。
でも、私はずっと布団か出ず、そのうちに音は聞こえなくなり、眠ってしまったんです。
目を覚ますと朝の気配がしました。
はい、外が明るくなってたんです。
時間は9時を過ぎてましたが、その日、大学の授業は午後からでした。
まず携帯を見ました。
でも、実家の母からの着信はなかったんです。
あと、電気もつきました。
すごく怖かったんですが、隣の部屋の前に行ってインターホンを押すと、隣の人が出てきて、
「 どうしたの?」
と聞くので、
「 昨日、停電ありましたか?」
「 いや、気がつかなかったけど・・・・。」
こんなやりとりになったんです。
この調子だと、私が部屋に入ったことも否定されるだろうと考えて、言い出せませんでした。
ここまでくると、全部が夢だったって思いますよね。
童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。
大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ