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日々の恐怖 6月20日 コンビニ(5)

2024-06-20 15:49:25 | B,日々の恐怖





 日々の恐怖 6月20日 コンビニ(5)





 俺は相方に質問した。

「 で、どうなったの?」
「 おばはんと一緒にトンネル往復して・・・。
なんか途中でお菓子バラまいてましたね。
頭おかしいっすよ。」
「 それからなんとも無いの?」
「 全然。
俺小さい頃はそういうの見えてた気ぃするんすけど。
あのおばはんは、多分偽物っすよ。」
「 あのおばさんがよく言う兄弟って、その幽霊のことなんかな?」
「 さぁ・・・・。
中華まんもう捨てます?
どうせ売れないでしょ?」
「 食っていいよ、10時間以上経ってると思うけど。」

だそうで、俺が、

「 それ、やばいんじゃないか・・・・?」

と相方に聞いてもヘラヘラ笑ってるだけ。
本人が何とも無いと言うのだし、多分そのおばさんも怖がらせるつもりでやったんだろうと思っていた。

 それから数日経って、その相方とのシフトの曜日になったが、時間になっても相方が来ない。
いつもは一時間前ぐらいに来て、店内の雑誌をバックに持ち込んで読んでいる奴だったんだが、
その日に限って5分前になっても来ない。
 俺が、

” おかしいなァ~?
なんで来ないんだ?
ひょっとして、あいつ、呪い殺されたとか・・・・。”

と思いつつ、電話しようかと思った矢先、オーナーがひょっこり顔を出した。

” 丁度いい、聞いてみよう!”

俺はオーナーに聞いてみることにした。

「 あれ?オーナー、どうしたんですか?
えっと、○○は?」
「 あ~、あの子なぁ。
辞めた、というかクビにした。」
「 えっ!
店内不正ですか?」
「 いやなぁ・・・・。
なんか、あの子に孕ませられた女の子の親が怒鳴り込んで来てなぁ。」
「 あらぁ・・・。」
「 そうこうしてたら、二人組の若い姉ちゃんが入って来て。
その片割れが、
『 ここに○○言う奴おるやろ!?そいつ出せ!!この子赤ちゃん出来たんや!!』
と・・・。」
「 奇跡のバッティングですね・・。」
「 そしたらTちゃん(休日の昼間に入ってるバイトの女子高生)が泣き出してなぁ。
『 ○○君、私と付き合ってんのにぃ~!!!』
やとさ・・・。」
「 そうなんですか、あいつ。」
「 んで、とりあえずあいつ辞めたことにして客帰らせて・・・。
あいつに電話して、今日付けでクビ、と。」
「 大変ですね、オーナーも。」
「 何を他人事のように。
ワシ腰やってるから、レジしかやらへんで。」
「 ハァ!?ちょっ!!」










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