大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆奇妙な恐怖小説群
☆ghanayama童話
☆写真絵画鑑賞
☆日々の出来事
☆不条理日記

日々の恐怖 10月9日 私の話(5)

2020-10-09 19:42:48 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 10月9日 私の話(5)




 たまたまにだけれども、他の寺院から助っ人を頼まれたことがある。
たいていは大きな法要の準備や出仕なのだけれども、その時はいつもとは違っていた。
 法要を終えてそこの副住職と一息ついていると、住職がやってきて、

「 急にすまないが、祈祷を行うから出てくれないか?」

と頼まれた。
 別に断る理由もないので引き受けて、副住職と一緒に法要の準備をしているのだが、一向に祈祷を受ける人が来ない。
 住職に聞いたら、実はこの祈祷を受ける人は檀信徒で、しかも自称霊感持ち。
祈祷内容は、

「 犬に霊が取りつき命を奪おうとしている。
今すぐお経をあげてくれないか?」

とのことだった。
 いわゆる遠隔祈祷(という言葉があるか知らないけれども)だった。
この時、私が一番最初に思ったのは、

” アホくせぇ・・・・・。”

の一言。
 一緒に聞いた副住職も、

” まいったな、こりゃ・・・・。”

みたいな顔をしていた。








童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。
 大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日々の恐怖 10月7日 私... | トップ | 日々の恐怖 10月13日 ... »
最新の画像もっと見る

B,日々の恐怖」カテゴリの最新記事