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大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の恐怖 3月10日 「命日」

2019-03-10 09:44:51 | B,日々の恐怖






 日々の恐怖 3月10日 「命日」






 昔、電力会社の下請けで作業員してたんだけど、その時に聞いた話です。
前提知識として、各家庭に電力を配る配電用変電所ってのは小規模で無数にあるから、普段は人がいない。
しかも、建物はコンクリートの打ちっ放しで、築30~40年のものがゴロゴロしている。
 薄汚れてるし、建物内も暗くて、サイレントヒルの廃病院みたいな雰囲気だ。
特に地下変電所とかは、真っ暗な中で電灯点けながら進まないといけないから、何もなくても怖い。
だから、普段でも一人で作業するときは結構不気味だ。
 そんなわけで、飲んでるときに、

「 変電所にまつわる怪談とかないんですか?」

ってふざけて聞いたら、社員と別な下請けの人がこの話を教えてくれた。
 某都市部の地下配電用変電所(具体名は伏せるけど実在の変電所)には、年に一度「命日」と呼ばれる日がある。
 その日は、停電とかの緊急事態じゃない限り作業は禁止されている。
なんでかって言うと、その「命日」には死亡事故が何度も起きてるからだ。
しかも、どの事故も、本来作業場所じゃないところに入りこんで死ぬ、という奇妙なものだ。
 具体的な事故を言うと、通信回線の工事に行ったのに高圧変電器に触れて感電死、工事監督の準備ための現地調査に行ったのに、工事区画以外の階段から落ちて滑落死とか言ったものだ。
 いつからか「命日」があるのかわからないし、そもそも誰の「命日」なのかすらわからない。
古い社員で知ってる人はいるけど、教えてもらえないようだ。
 ちなみに、下請けの人は自分しかいないのに、エレベーターが勝手に違う階に移動してた、ってことを何度も経験したとかなんとか。
その地下変電所は今でも現役で、「命日」による作業中止も未だに続いている。














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3月9日(土)のつぶやき

2019-03-10 07:57:48 | _HOMEページ_



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