11月27日(金)、家内の食品スーパー買い出しに付き合うのは、品選びに時間がかかって退屈だ。レジデ落ち合うことにして、店内では単独行動をとることにしている。よく行く行先は日本酒の売り場である。我が家の行き付けスーパーには全国各地のお酒が置かれている。稀にしか買わないが、値段や名称の多様さに興味を惹かれる。売り場の王者は「越の寒梅」の別選である。値段は720ml瓶で2,880円と飛びきりである。庶民の手の出るお酒ではない。他に沢山の銘柄が並んでいるが値段の幅に驚く。瓶の容量によって一本の値段は違うので、100ml当たりの価格で比較すると、下は100円、上は400円と4倍の開きがある。何故、これほどの開きがあるのか解せない。私がまず着目したのが精米歩合だ。醸造米は米粒の外側にあるお酒造りに不要な成分は精米によって削ぎ落とす。後に残ったお米の量の割合を示すのが精米歩合だ。数字の小さいものほど精米度は高い。瓶の表示を見ると、50%のものもあれば、70%のものもある。値段と精米歩合には逆比例の関係があると思ったが、必ずしもそうなっていない。精米歩合だけでお酒の価値を判断することは不十分と分かった。次に目を付けたのは醸造用アルコールの添加の「ある」「なし」である。お酒は米と麹と水、それに酵母を加えて醸造される。後からアルコール分を加えたものが、純粋な成分だけのものに勝るわけがないと常識的に考えたからだ。ところが、これも単独では評価要素としては不十分だ。驚いたことに、先に触れた超高級酒「越の寒梅(別選)」でさえ醸造用アルコール添加の表示があるのだ。品物の値段は売れるという裏付けがあって始めて長続きする。お酒の多様な値付けも消費者の支持あってのことだろう。お酒の価値は一つや二つの限られた要素だけでは割り切れないことが分かった。原料から製造過程まであらゆる要素の総合成果によって決まるのだろう。
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