透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

四月の雪

2015-04-08 21:54:35 | 日記

雪のち晴れ。最低気温-3.4℃、最高気温5.1℃。

朝、カーテンを開けると庭が雪で白くなっていて、玄関前の道路脇には雪が所々に残っていた。その後、風は冷たかったものの、日差しがもどってきて、雪はあっという間に消えていったのだった。

                          

                          《玄関前の様子 道路わきに残っている雪6:24撮影》

午前の遅い時間帯に野幌森林公園中央線を歩く。大沢口から2.5Kmで折り返してきたが、ミズバショウが咲く水辺もあり、6年目にして2回目となるこのコースは曲がり角の向こうにどんな景色が広がっているのかわくわくしながら歩くことができた。いくつ歳を重ねようと、センス・オブ・ワンダーの気分を味わうときは足取りが軽くなるようだ。

そして、1922年4月8日の日付を持つ「春と修羅」という賢治さんの詩(心象スケッチ)には「心象のはひいろはがねから/あけびのつるはくもにからまり/のばらのやぶや腐食の湿地/いちめんのいちめんの諂曲模様・・・・・・・いかりのにがさまた青さ/四月の気層のひかりの底を/唾し はぎしりゆききする/おれはひとりの修羅なのだ・・・」とある。

4月にこの森の湿地滞を歩くとき、「おれはひとりの修羅なのだ」とつぶやく賢治さんの姿を思い浮かべることがしばしばだ。季節が冬から春へと大きな動きを伴う月、年度が替わる変わり目の月、それが四月という月のもつ独特の気分を醸成するような気がする。その気分がこの詩にはよく表れていると思う。

                          sigatu 

                                       《道しるべ》

                          

                                 《ミズバショウの花咲く水辺》

                          

                                      《ナニワズ》

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