60歳からの眼差し

人生の最終章へ、見る物聞くもの、今何を感じるのか綴って見ようと思う。

アンチエイジング

2010年01月22日 09時54分36秒 | Weblog
8月から通っていた歯医者が先週で終わった。
8月上旬、右上の奥歯が痛むので会社の近くの歯科医に行く。被せ物をしてある歯が割れ、
そこから菌が入り炎症を起こしていて、歯茎がはれあがっているということである。
早速、被せた金属を外し、欠けた一部の歯を抜き取った後、残った歯に金属を再び被せる。
他にも軽い虫歯が2本、歯槽膿漏の影響で揺れる歯が2本あった。
先生が「今後どうしましょう?」と尋ねるので、「今回は徹底してやってください」とお願いする。
それからは歯茎に麻酔をし、毎回1本か2本づつ丁寧に歯石を取って行った。
そして約半年、領収書を数えたら39枚あった。金額はなんと74,540円も掛かってしまった。

今日まで、虫歯の治療や歯石の除去で2~3年に1度の頻度で歯科医には行っていた。
しかし、歯磨きが雑なのか、それとも歳のせいか、徐々に徐々に歯の衰えを感じるようになる。
人の健康のキーポイントは食べることから、それには歯がしっかりとしていなければいけない。
今回の歯痛が良い機会だと思って、歯の徹底的な手入れをしてもらうことにしたのである。
衛生士の指導で歯間ブラシを使い始め、今まで朝晩2回だった歯磨きを昼にも会社で行い、
1日3回にするようにした。電動ブラシも買い、1回に3分以上磨くことを心がけるようにする。
1日でも長く歯を保つこと、それがアンチエイジングの基本かも知れないと思ったからである。

アンチエイジングで思い出すことがある。最近のTVコマーシャルで、真矢みきが宣伝している
「悠香の茶のしずく石鹸」の一言が印象に残る。「あなたのお肌、あきらめないで」と聴衆者に
語りかけるように喋る一言である。女性にとって美容、特に美肌は永遠のテーマであろう。
だんだん年齢を重ねていくうちに美容に対して「めんどう」と手を抜いてしまうのかもしれない。
その時点から、おざなりな化粧をするだけのオバサン化がはじまるのだろうと思う。
加齢に伴う「衰え」、これは避けえないことである。だからと言って努力せず放置しておけば
衰えは加速度的に進行していくように思う。「あきらめないで」この言葉はアンチエイジング
の基本かも知れない。

65歳になる私にとってのアンチエイジングは気力、体力、健康の維持だろうと思う。
どこかで「もういい」とあきらめが出てきたら、その時点からかぎりなく老化するのであろう。
どこまで健康に気を配り、緊張感を持って、生活や仕事ができるかがポイントのように思う。
先日神田のビクトリアに行き「アンクル・ウエイト」という足におもりを着ける器具を買って来た。
以前、75歳でエベレスト登頂を果たした三浦雄一郎がその準備に足首におもりを付けて
訓練しているのをTVで見たことがあり、それを思い出したからである。
体力維持のためにジムへ通っても、長続きはしないことは自分が一番良く分かっている。
特別のことをするのではなく、日常生活の中で手軽にやれることが長続きする秘訣だと思う。
器具は片足1kg、両足で2kgのおもりを足首に巻いておくだけである。朝出かけるときに着け、
帰ったら外す、不精な私には一番の方法である。1日平均12000歩は歩く、その時常に
1kgの負荷がかかることになる。これで多少はアンチエイジングの効果は有るように思う。

※追記
先週書いたY.S氏の喉頭がんの手術、昨日彼の奥さんと連絡を取り、状況を聞いて見た。
(彼の携帯は奥さんが持っているだろうと思って電話したら,、運よく奥さんが出てくれた)
20日は昼からの手術、時間は約2時間半、夕方には集中治療室から出て病室に戻どれた。
当初、声帯の一部を残すことも考えられたが、手術前検査で無理だという判断になって、
喉頭の全摘出となった。今は意識はしっかりしていて筆談はできる。トイレも自分で行ける。
術後は多量の粘液が出るようで、それを出すのが苦しく昨日は一睡もしていないようである。
今は鼻からチューブを入れ、直接胃に食物を流し込んでいる。
手術後先生が「悪いところは全部取りました」とおっしゃったので、今は「ホッ」としている。
自分の声は失ったが、訓練することで食道を震わせ人工的に会話することもできるらしい。
それもこれも今の状況が一段落してから考えたいと思っている。  そんな話であった。

彼が入院する前「こんなになるまで、何か自覚症状はなかったのか?」と聞いたことがある。
がんと直接関係有るのかどうかわからないが、3年前から時々鼻血が出ることがあった。
やはり3年前から、大きな声を出すと声がかすれた。すぐに治ったのでそのままにしていた。
それが、今年の夏ごろから声のかすれが治らず、どんどんひどくなって12月からは痛みが
出てきたそうである。がんとは静かに忍び寄り、症状が顕著になった時は遅いのであろう。
自分の中の微妙な変化を察知し、変化があれば疑ってかかり、すぐに病院に行くこと、
それが歳を重ねていくほど重要なことだとつくづくと思う。