2月に入って目にかゆみが出て来た。「どうしたのだろう?」、3年前に同じようなかゆみがあって
眼科医に行ったことがある。その時は「逆さまつ毛」だと言われ、まつ毛を全部抜かれてしまった。
今回もまたまつ毛が目に触っいるのかもしれない。ピンセットで、まつ毛を抜かれるのは辛いので
「少し様子を見てみよう」そう思って耐えていた。しかしかゆみは一向に治まらず、目は益々かゆく
なってくる。しかたなく、今週になって眼科に行ってきた。
測定する必要のない視力検査など一通りの検査を終えてから、眼の中を覗き込んでいた医者が、
「アレルギー性結膜炎ですね。少しドライアイもあるようです」と言う。
「アレルギー性とは花粉症と言うことですか?」と私。
「ハウスダストの可能性もありますが、今の時期ですから多分花粉のアレルギーでしょう」
「今まではそんなことはなかったし、今も鼻水も出ませんが・・」と納得がいかず食い下がったてみた。
「花粉症は長期間の花粉接触の累積で起こるようですし、人によって症状は違うようです。とりあえず
抗アレルギーの目薬とドライアイ用の目薬を出しておきます。使ってみて2週間後に又来て下さい」、
そんなことであった。
今まで花粉症など他人事であった。自分に蕁麻疹やアトピーなどアレルギー性疾患の経験は皆無
だったから、花粉症にはならないと思い込んでいた。だから医者に言われても今一つ納得できない。
花粉症について少し調べてみることにする。
花粉症の主な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみ、これが花粉症の4大症状と呼ばれる。
本来なら無害なスギ、ヒノキ、シラカバ、ブタクサなどの花粉を身体の免疫細胞は有害物質と判断し、
体外に追いだしたり、入り込ませないようにと防御しようとする。その結果引き起こされるアレルギー
反応が花粉症なのである。重症化すると激しいくしゃみや鼻水、鼻づまり、涙の流失などに襲われる。
これはくしゃみや涙で花粉の進入を阻止しようと免疫細胞が果敢に高原を攻撃しているからなのだ。
つまり、花粉症に伴うさまざまな症状は、体の免疫細胞の勘違いで引き起こされる過剰な生体防御
反応と言うわけである。
免疫細胞には細菌感染による免疫反応を受け持つ(Th1)と、花粉症などのアレルギーを担当する
もの(Th2)とがある。2つはバランスを取り合いながら、過剰な免疫反応を互いに抑制している。
しかし花粉(アレルゲン)を大量に長期にわたり浴び続けると(Th2)が優位となり、アレルギーを担当
する(Th2)のコップは一杯になりバランスを崩してしまう。そしてアレルギー症状を発症することにる。
したがって、花粉症になりやすい人は実際に(Th2)比が高く、免疫グログブリン(IgE)と言う抗体が
多く生産されてくると、症状が強くなってくるということのようである。現在(Th2)を抑制する薬が研究
されているが、決定的なものはまだ出ていない。
スギ花粉症を統計的に見るとメンデルの法則の劣勢遺伝と一致するようである。ということは両親が
花粉症なら高い確率で子供も花粉症に罹るし、両親の一人が花粉症なら4分の1の確率で発症する
可能性があると考えられる。つまりアレルギー体質は家系的に連綿と受け続けられているらしい。
スギ花粉症は長期的にスギ花粉と接触しなければ発症しない。だから長い年月を生きて来た人の方
が花粉症に接触する機会が多くなり、そのために中年層の有病率が高いのである。今はスギ花粉に
反応する人は40代で約50%、その内症状を発症する人は50%と言われる。だから40代は4人に
1人の割合で花粉症の症状が出ていることになる。ただし60歳を超えると免疫力が衰え始めるため
花粉症にもかかりにくくなるということのようである。
日本の本来の森林植生は、カシ、シイ、コナラなどの常緑広葉樹、ブナやミズナラなどの落葉広葉樹
が主体であった。それが戦後の復興とともに大量の木材が必要になり、国策に添って成長しやすい
スギやヒノキがどんどん植えられるようになった。スギが毎年花粉を飛散させるようになるのは樹齢
30年を経過した頃からだそうである。植林事業が本格化したのは1950年頃からなので、1980年
前後からスギ花粉が大量に飛散し始めたと考えられる。花粉症が初めて報告されたのは1962年、
そして1979年には社会問題に発展したから、計算としてはつじつまが合う。
今まで、人はある程度自然環境の中で適応して生きてきた。しかし人口が増え科学技術が発達し、
人の快適な生活のために、あらゆるものが人間の為に作りかえられて来ている。それにに伴って、
自然環境は破壊され人工的な環境と、その産物とで被いつくされて来ているように思うのである。
自動車の排気ガスの問題、CO2の問題、全てが人為的な環境汚染である。スギ花粉もまた人為的
な環境変化の産物である。そんな環境変化に対して人が適応できなくなってきたことで様々な問題
が起こってきている。それは自業自得と言えばその通りなのであろう。そして年金問題ではないが、
人の安易な施策のツケは後へ後へとまわされて、後世に禍根を残していくようになるのである。
60年前に大量に植えられたスギが30年後に花粉を出し、そして我々は30年間に及び花粉を浴び
てきた。その結果が私の花粉症につながるわけである。今度はこれを抑えるために抗ヒスタミン薬や
ステロイド薬などの薬に頼れば、またそのツケ(副作用)が廻ってくるのであろう。
そう思うから今回は花粉症を薬を使って和らげることはしないようにと思う。私の免疫細胞の勝手な
勘違いで引き起こされるアレルギー反応である。しかし勘違いと言えども、防衛のために一生懸命に
働く自分の免疫細胞が愛おしいとさえ思える。だから薬で抑えるのではなく、自らも一緒に闘うべく
花粉を防御をしようと思ったのである。
その為に花粉が目に入るのを防ぐメガネ(1180円)を買った。そしてこれから鼻水などが出て
くるようであれば、今テレビで盛んに宣伝している「クリスタルヴェール」を使おうと思っている。
これは薬ではなく雑貨扱いで体への影響はないらしい。鼻の周りにジェルを塗ることで、目に見え
ない透明なプラスイオンの膜を作り、花粉が鼻腔内侵入を防いでくれる、と言う理屈のようである。
今年関東では昨年の8.5倍、花粉が観測され始めてから2番目に飛散が多い年と言われている。
はたして私の花粉症デビューはどのような展開になるのであろうか? 今は戦闘意欲充分である。
眼科医に行ったことがある。その時は「逆さまつ毛」だと言われ、まつ毛を全部抜かれてしまった。
今回もまたまつ毛が目に触っいるのかもしれない。ピンセットで、まつ毛を抜かれるのは辛いので
「少し様子を見てみよう」そう思って耐えていた。しかしかゆみは一向に治まらず、目は益々かゆく
なってくる。しかたなく、今週になって眼科に行ってきた。
測定する必要のない視力検査など一通りの検査を終えてから、眼の中を覗き込んでいた医者が、
「アレルギー性結膜炎ですね。少しドライアイもあるようです」と言う。
「アレルギー性とは花粉症と言うことですか?」と私。
「ハウスダストの可能性もありますが、今の時期ですから多分花粉のアレルギーでしょう」
「今まではそんなことはなかったし、今も鼻水も出ませんが・・」と納得がいかず食い下がったてみた。
「花粉症は長期間の花粉接触の累積で起こるようですし、人によって症状は違うようです。とりあえず
抗アレルギーの目薬とドライアイ用の目薬を出しておきます。使ってみて2週間後に又来て下さい」、
そんなことであった。
今まで花粉症など他人事であった。自分に蕁麻疹やアトピーなどアレルギー性疾患の経験は皆無
だったから、花粉症にはならないと思い込んでいた。だから医者に言われても今一つ納得できない。
花粉症について少し調べてみることにする。
花粉症の主な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみ、これが花粉症の4大症状と呼ばれる。
本来なら無害なスギ、ヒノキ、シラカバ、ブタクサなどの花粉を身体の免疫細胞は有害物質と判断し、
体外に追いだしたり、入り込ませないようにと防御しようとする。その結果引き起こされるアレルギー
反応が花粉症なのである。重症化すると激しいくしゃみや鼻水、鼻づまり、涙の流失などに襲われる。
これはくしゃみや涙で花粉の進入を阻止しようと免疫細胞が果敢に高原を攻撃しているからなのだ。
つまり、花粉症に伴うさまざまな症状は、体の免疫細胞の勘違いで引き起こされる過剰な生体防御
反応と言うわけである。
免疫細胞には細菌感染による免疫反応を受け持つ(Th1)と、花粉症などのアレルギーを担当する
もの(Th2)とがある。2つはバランスを取り合いながら、過剰な免疫反応を互いに抑制している。
しかし花粉(アレルゲン)を大量に長期にわたり浴び続けると(Th2)が優位となり、アレルギーを担当
する(Th2)のコップは一杯になりバランスを崩してしまう。そしてアレルギー症状を発症することにる。
したがって、花粉症になりやすい人は実際に(Th2)比が高く、免疫グログブリン(IgE)と言う抗体が
多く生産されてくると、症状が強くなってくるということのようである。現在(Th2)を抑制する薬が研究
されているが、決定的なものはまだ出ていない。
スギ花粉症を統計的に見るとメンデルの法則の劣勢遺伝と一致するようである。ということは両親が
花粉症なら高い確率で子供も花粉症に罹るし、両親の一人が花粉症なら4分の1の確率で発症する
可能性があると考えられる。つまりアレルギー体質は家系的に連綿と受け続けられているらしい。
スギ花粉症は長期的にスギ花粉と接触しなければ発症しない。だから長い年月を生きて来た人の方
が花粉症に接触する機会が多くなり、そのために中年層の有病率が高いのである。今はスギ花粉に
反応する人は40代で約50%、その内症状を発症する人は50%と言われる。だから40代は4人に
1人の割合で花粉症の症状が出ていることになる。ただし60歳を超えると免疫力が衰え始めるため
花粉症にもかかりにくくなるということのようである。
日本の本来の森林植生は、カシ、シイ、コナラなどの常緑広葉樹、ブナやミズナラなどの落葉広葉樹
が主体であった。それが戦後の復興とともに大量の木材が必要になり、国策に添って成長しやすい
スギやヒノキがどんどん植えられるようになった。スギが毎年花粉を飛散させるようになるのは樹齢
30年を経過した頃からだそうである。植林事業が本格化したのは1950年頃からなので、1980年
前後からスギ花粉が大量に飛散し始めたと考えられる。花粉症が初めて報告されたのは1962年、
そして1979年には社会問題に発展したから、計算としてはつじつまが合う。
今まで、人はある程度自然環境の中で適応して生きてきた。しかし人口が増え科学技術が発達し、
人の快適な生活のために、あらゆるものが人間の為に作りかえられて来ている。それにに伴って、
自然環境は破壊され人工的な環境と、その産物とで被いつくされて来ているように思うのである。
自動車の排気ガスの問題、CO2の問題、全てが人為的な環境汚染である。スギ花粉もまた人為的
な環境変化の産物である。そんな環境変化に対して人が適応できなくなってきたことで様々な問題
が起こってきている。それは自業自得と言えばその通りなのであろう。そして年金問題ではないが、
人の安易な施策のツケは後へ後へとまわされて、後世に禍根を残していくようになるのである。
60年前に大量に植えられたスギが30年後に花粉を出し、そして我々は30年間に及び花粉を浴び
てきた。その結果が私の花粉症につながるわけである。今度はこれを抑えるために抗ヒスタミン薬や
ステロイド薬などの薬に頼れば、またそのツケ(副作用)が廻ってくるのであろう。
そう思うから今回は花粉症を薬を使って和らげることはしないようにと思う。私の免疫細胞の勝手な
勘違いで引き起こされるアレルギー反応である。しかし勘違いと言えども、防衛のために一生懸命に
働く自分の免疫細胞が愛おしいとさえ思える。だから薬で抑えるのではなく、自らも一緒に闘うべく
花粉を防御をしようと思ったのである。
その為に花粉が目に入るのを防ぐメガネ(1180円)を買った。そしてこれから鼻水などが出て
くるようであれば、今テレビで盛んに宣伝している「クリスタルヴェール」を使おうと思っている。
これは薬ではなく雑貨扱いで体への影響はないらしい。鼻の周りにジェルを塗ることで、目に見え
ない透明なプラスイオンの膜を作り、花粉が鼻腔内侵入を防いでくれる、と言う理屈のようである。
今年関東では昨年の8.5倍、花粉が観測され始めてから2番目に飛散が多い年と言われている。
はたして私の花粉症デビューはどのような展開になるのであろうか? 今は戦闘意欲充分である。