60歳からの眼差し

人生の最終章へ、見る物聞くもの、今何を感じるのか綴って見ようと思う。

散歩(横須賀)

2016年05月27日 08時33分48秒 | 散歩(6)
 今日は明治時代の遺産、「猿島の要塞」と「戦艦三笠」を訪れることにした。猿島は旧日本軍の要塞の島である。長く民間人が立ち入れなかったため、今も手つかずの自然や歴史遺産が残っている。一方戦艦三笠は日露戦争の時、東郷司令官が乗艦指揮する旗艦として、日本の連合艦隊の先頭に立って活躍した戦艦である。今はこの横須賀の港に固定され保存されている。
 
 朝10時に京急の横須賀中央駅で待ち合わせ、三笠桟橋を目指して歩き始める。約20分で桟橋に着いた時には、桟橋はすでに猿島に渡る人で長蛇の列であった。切符を買いその列の後ろに並んだが、結局最初の船には乗り切れず、次の便まで待つことになる。この猿島は7~8年前に一度来たことがある。その時は定期便も小さく、人の数もまばらだったように思う。最近「軍港横須賀」は人気があると聞いていたが、それを目の当たりにすることになった。
 
 以前の横須賀はアメリカ軍の基地の町としてのイメージが強かった。しかし財政面では基地交付金があるためか、横浜、川崎、相模原市に次いで第4位と豊かである。そのため今までイメージを払拭ために、多くの公園や美術館など市民生活の充実に力が入れられていた。しかし若い市長(40歳)に代わってからは、他市にない軍港を目玉にPRするようになったそうである。そしてこれが大当たり。自衛隊やアメリカ軍の潜水艦や空母が見れるツアーバスや軍港巡りの観光船などが連日満員状態ということである。今からは市政にも若いリーダーによる柔軟な発想転換が必要な時代なのかもしれない。

     

                    京急 横須賀中央駅
 
    
 
                     横須賀市街
 
    

                街は綺麗で落ち着いた雰囲気がある。
 
    
 
                      三笠桟橋
 
    
 
                    猿島への定期船
 
    


     
 
                   約10分で猿島桟橋へ
 
    
 
                      猿島
                 周囲1.6Kmの小さな無人島    
 
    
 
                  島の近くの岩礁の海鵜
 
    
 
                      猿島
 
    
 
    

 
    
 
                幹道は切通しやトンネルが続いている
 
    
 
                  レンガの兵舎や弾薬庫
 
    
 
       この幹道、曲がったり傾斜があるなど要害の基地ならではの工夫がある。
 
    
 
                     トンネル  
 
    
 
               フランス積といわれるレンガのトンネル
 
    
 
                  トンネルの全長は90m
 
    
 
                 トンネルを抜けて右にもトンネル
 
    
 
                    左は幅広いトンネル
 
    
 
                    砲台跡
 
    
 
                    日蓮洞窟(古代住居跡)
               嵐を避けて日蓮が避難したとも伝えられる
 
    
 
                  ヨネノ根(絶好の釣り場)
 
    
 
    
 
                  広場より横須賀を望む
 
         
 
                    猿島桟橋
 
    
 
                   再び三笠桟橋へ
                バックに見えるのは戦艦「三笠」
 
    

                        戦艦三笠
 
    
 
                   30センチ前部主砲
 
    
 
                    補助砲
 
    
 
                   15センチ副砲
 
    

 
    
 
                   最上艦橋にある操舵室
 
    

 
    
 
                  艦橋から後方を見る
 
    
 
                     中甲板
 
    

 
    
 
 
 
 
 
 

美術展に思う

2016年05月20日 08時38分19秒 | 美術

 年賀状のやり取りをしている知人から「職美展」の招待状が届いた。この2年、年賀状に自分の絵を描いて出していたからであろう。その知人の年賀状も毎回絵が描かれている。昨年は「貴方も参加したら?」と申込書が送られてきた。しかし「今は修行の身、展覧会なぞおこがましいから、」と丁重にお断りした。そうしたら今年は招待状に、自分の作品を展示してあるから「ぜひ来てください」とのメーセージが添えられている。そこまで熱心に誘われれば義理でも行かざるをえないだろう。そう思って見に行くことにした。

 
 会場は東京都美術館である。上野駅から美術館に向かうと、傘をさして大勢の人が列をなしている。今人気の「若冲展」である。NHKスペシャルや美の巨人で紹介されて客数が増え、日を追うごとに待ち時間が長くなり、今は3時間待ちだと聞いている。今日は雨、それでも170分待ちである。熊本地震で水の配給や食事の炊き出し、ガソリンの給油で何時間も待つのは、生活が掛かっているから必死である。しかし絵を見るために雨の中を2時間50分待つという行為、待つことが苦手な私には少し異様な光景に思えてしまう。
 
 傘をさして誘導中の係員に招待状を見せ入り口を聞く。長い行列の脇をすり抜け都美術館の地下入り口で、再び展示室を聞くと1階が会場だと言われる。若冲展の人ごみから離れ階段を上がって、受付で招待状を渡し会場に入る。そこは今までの喧騒と打って変わってひっそりとしていていた。展覧会の主旨は働きながら美術を学ぶ人達の展覧会で、基本的には素人の作品である。誰もが参加でき、作品の制限も審査もなく、賞もないと言うことである。広い会場を1時間以上かけて見て回る。その間に会った人は4~5人であった。その人達も作品の前に立ち談笑していたから、たぶん出品者と招待者なのであろう。
 
 無審査だから、当然稚拙なものから立派なものまで玉石混合のように思える。しかし、どの作品も一生懸命描いているということは伝わってくる。油絵、水彩画、パステル画から彫刻まで、自分の表現方法で自分が表現したいことを、精一杯の技量と時間をかけての力作である。同じ美術館で開催される若冲の絵に比べれば、月とスッポンなのかもしれない。しかし3時間待ちで並んでいるのを見ると、「苦労して鑑賞してきました」というより、「美術展に絵を発表しています」という方が価値があるように思う。 
 
    
 
          若冲展の最後尾からは170分待ちである。
 
    
 
           公園内を蛇行した列が延々と続いている。   
 
    
 
     やっと美術館が近づいてきた。この人達は何時間待ったのだろう?
 
    
 
               美術館内の行列
 
         
 
             他にも沢山の催し物がある
 
    
 
            職美展会場にはほとんど人がいない。
 
    

 
    

 
    
 
             ムンクの「叫び」を想像してしまう。
 
    
 
              1人で複数の作品展示がある。
 
    

 
    
 
              私はどうしても風景画に注意が向く
 
    

 
    
 
 
    
 
                 彫刻もある
 
 
      「職美展」の会場の隣は「日本画院展」、そちらも見てみることにした。
 
            
   
 
    
 
        こちらは大作が多く、本格的に絵を勉強した人達の作品か?
 
       

 
    

 
    
 
    
    
 
       出口の売店は若冲関連の商品を買う人でごった返していた。
 
    
          
      帰りに見ると最後尾は150分待ち(午後4時現在)なっていた。
      他人事ながら、閉館まで何分見られるだろうと心配になる。
 
 ここからは独り言、   
 先日友人と若冲展のことを話していたら、「果たして、並んでいる人で真に日本美術に関心がある人は何人いるのだろう?、大半が物見遊山で来ているのではないだろうか?、そうであれば見る事を渇望していた人にとっては迷惑な話だ!」と言っていた。またある人は、フェルメールの「真珠の耳飾の少女」が東京に来た時、大変な思いをして見に行ったときの話をしてくれた。フェルメールの絵が展示されている部屋は超満員、何重にもなった人の後ろ頭からしか見ることしかできなかった。しかし他の部屋は良い絵が沢山あるのに、あまり人がいない。要は「あの有名な絵を見てきました」という実績が欲しいのであろう、と話していた。以前女房が、国立博物館に展示された「興福寺の阿修羅像」を友達と見に行き、「良かった良かった」と話していたことがある。しかし女房が仏像に関心を持っていたなど聞いたことが無い。
 
 先日の新聞に、若冲展は5月10日に20万人を突破したという記事があった。それだけ若冲は人気があるのであろう。しかしその中には「にわかファン」も大勢いるはずである。しかしそれらの人々を区別することは困難であり、差別することはできない。そこで私が思うのは「鑑賞したい」という行為に、価格差をつけたらどうだろうと思うのである。演奏会やライブなどは見る席、聞く席で値段が違ってくる。だから美術も時間帯で価格を変えたらどうだろうと思う。例えば何曜日と何曜日の午前中は500名の予約で入場料1万円とする。たぶんゆっくり鑑賞したいと思う人は1万円でも払うだろう。そうすれば物見遊山も減少し、落ち着いた美術展になるように思う。
 
 今の日本は豊かになり、文化芸術への関心も高くなっている。そんなことから「自分も遅れまじ!」と付和雷同型の人も多いように思う。しかし本当の芸術は自分の関心があるものに的を絞って、勉強することから始まるように思うのだが、・・・・・・・




 

5月に咲く花

2016年05月13日 08時58分11秒 | 散歩(6)
                     昨年の塩船観音
 
 毎年ゴールデンウイークの時期、青梅の友人宅へ寄ってから塩船観音のつつじを見に行くことが恒例になっている。今年も5月7日と決め、3人でお邪魔することになった。しかし先週の根津神社と同様、ツツジの開花が早く既に花はなくなっていると言う。
 
 花の無い塩船観音は見るには及ばないということになり、今年は塩船観音には寄らず、青梅市内を散策することになった。友人宅で朝のお茶をご馳走になり、4人で連れ立って歩き始める。私は青梅には10回程度来ているから特に目新しいものはない。そんなことから今回は道々に咲く5月の花を写真に納めながら歩くことにした。
 
 その時の写真を編集しながら思う。道々に咲く花を見てもほとんど名前が分からない。分からないからインターネットで調べてみる。調べても名前が特定できないものが多い。花にしても樹木にしても小鳥にしても、散歩で出会ったものは名前だけでも覚えておきたいと思っている。しかし名前が分かったとしても、今度はそれが覚えられない。若いときに身近な植物や小鳥達の名前をもう少し覚えて置くべきだったと反省がある。
 
    

 
   
 
                        サツキ  
 
   
 
                        ポピー
 
   
 
                     ツルニチニソウ
 
   
 
                     シャクナゲ
 
   

 
   
 
                     ヒナギク
 
   


   

 
   
 
                     カルミア
 
   
 
                                 バイカウズキ?
 
        

 
      

 
   

 
   
 
                     あやめ
 
   
 
         
 
                                     山吹
 
   

 
   
 
                    ヤマボウシ
             ミズキ科だからハナミズキに葉も花も似ている
 
   
   
 
   
 
                  たまご倶楽部
         ランチは地元の友人が薦める美味しいオムライスの店に行く。
 
   
 
                      店内
 
   
 
                  ふわふわオムライス

   

 
   
                      
 
   

 
   
 
        

 
   

                     セイジ
 
   
 
        

 
   

 
   
 
                      バラ
 
   
 
                      バラ
 
   
 
                     多摩川
 
   
 
                 多摩川も上流は静かである
 
   
 
            青梅は昭和レトロを観光の目玉にしている。
        青梅街道沿いには昭和30年代の映画看板が数多く飾ってある。
       看板は日本最後の映画看板師久保板観氏による作品だそうである。
  
    
 
        「ティファにニーで朝食を」の脇に餃子の店はいかにも青梅らしい。
 
   
 
                 昭和30年代の雰囲気がある。
 
   
 
                  昭和の雰囲気が残る青梅駅前











散歩(谷根千)

2016年05月06日 08時54分22秒 | 散歩(6)
 散歩仲間が根津神社のツツジが見たいと言うので、今日は郊外から一転して都心を歩くことにした。しかしゴールデンウイーク中の観光スポットは人出が多い。それを避けるため朝7時に池袋駅で待ち合わせ、根津神社に着いたのは8時前である。境内は近隣住人が朝の散歩で歩いているぐらいで、静かですがすがしい。しかし肝心のツツジは3分咲き程度で期待はずれである。今の時期に3分咲きは少し遅すぎるように思う。ツツジの木々をよく見ると、つぼみも少なくこれ以上の盛りになるようには思えない。もう既に花は散ってしまったのか?それとも剪定のミスで花付けが悪いのか?、ポスターの「根津神社ツツジ祭り」は5月8日までになっている。果たして根津神社のツツジはどうなっているのかと不可解である。
 
 根津神社を出て、道灌山通りを渡り、藍染大通りからへび道へ、散歩仲間にこのあたりの人気スポット「谷根千〈やねせん〉」(谷中、根津、千駄木)を案内することにした。谷中銀座から朝倉彫塑館を通って谷中霊園へ、さらに言問い通りを通って東京大学の構内と赤門へ、今回は昭和の雰囲気が色濃く残る都心である。最近の歩きながらの写真は水彩画教室で描く題材を意識している。今回は描いてみたい風景画も沢山あって充実した散歩でもあった。
 
    
    
 
              
 
    

                      根津神社
 
    

                      千本鳥居
 
                     
 
    

         3分咲きのツツジ、これで入園料200円では人は入らない
 
    

       4月30日の根津神社のツツジ、今からなのか?もう終わりなのか?
 
    

                      根津神社
 
    
 
                       根津神社
 
            
 
                       藍染通り
                     歩道の上の藤棚
 
    
 
           
 
           文京区役所から注意があり、ゴールデンウイーク明けに
        フジのトンネルを撤去することにしました。という文面が張ってあった。
                このトンネルも見納めである。
 
    
 
              クネクネと曲がるへび道(藍染川の暗渠)
 
           
 
               へび道の脇は路地が入り組んでいる
 
           
 
    
 
             谷中銀座(朝9時で、まだ店は閉まっている)
 
           
  
                 この商店街のマスコットは猫
 
           
 
                 あちこちに猫の彫刻が置いてある
 
    
 
               この商店街の脇も路地が入り組んでいる       
 
    
 
                   通称 夕焼けだんだん
 
    
 
                   本行寺(月見寺)
 
    
 
                      築地塀
 
    
 
                    谷中霊園
 
    
 
                 この谷中霊園はサクラの名所
 
           
 
    
 
                    東京芸術大学
 
    
 
                言問い通りの大黒屋(せんべい)
 
              
 
    
 
                    東京大学構内
 
    
 
        
 
    
 
 
         
 
    
 
                   再建された安田講堂
 
    
 
                      東大構内
 
    
 
                     三四郎池
 
    
 
                       赤門            
 
    
 
                      本郷通り

                ここから東京メトロの本郷駅へ