龍の尾亭<survivalではなくlive>版

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『踊る大捜査線 THE FINAL』新たなる希望 2012年作品を観た。

2016年11月02日 21時25分48秒 | メディア日記
7,140円だったDVD3枚組が、1,800円足らずで購入できたので、昨夜『踊る大捜査線 THE FINAL』を観た。

レビューは必ずしも芳しくない意見も多いが、個人的にはとても楽しめた。

これは、最近出た小田和正のベストアルバムと似たようなもので、たっぷり郷愁に浸りつつ、長い時間をかけて熟成してきた「世界観」を楽しむものだと思う。

確かに、小栗旬の役どころはどうかと思うところもあるし、小泉孝太郎もちゃんと使うというほどでもないし、大杉漣ももう少し、とも思う。

でも、懐古趣味に瞳が曇っているという訳ではなくて、今まで立っていたフラグを一つ一つ回収していこうという作り手の意識が強く感じられて、好感を持てた。

また、湾岸署それ自体さえ、あたかも自分がそこで勤務していた場所ででもあるかのように懐かしく感じられる。そんなドラマがこの世の中にいったいどれだけあるだろうか。

70%オフというこの値段が、映画自体の世間的評価を表しているのかもしれない。
あるいは特典映像なんていらないよということで、単品DVDと同様の値付けになっているのかもしれない。

だが、私にとって『踊る大捜査線』はドラマの中のドラマだった。

必殺シリーズが時代劇の枠組みを変えたように、『踊る~』シリーズは確実に刑事ドラマの枠組みを変えた。
私はTVドラマの中で、この二つが最も好きなシリーズの中の作品である理由がそれだ。
今まであった枠組みを変質させてしまう。そんなことがテレビのフレームの中で起こる。しかもそれがまた新しいドラマになっている(妙なメタ化の手さばきに終わっていない)というのだからすばらしい。

でもまあ、やっぱりノスタルジーですね。
確かに本編はこれから何度でも見直す気持ちになるけれど、この映画は1度でいいかな、と思う。

深津絵里より恩田すみれが好き。柳葉敏郎より、室井慎次がすき。織田裕二より青島俊作が好き。

そういうドラマを観ることができたことに感謝。