龍の尾亭<survivalではなくlive>版

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『イギリス近代史講義』川北稔、面白い!

2013年10月13日 09時04分24秒 | 大震災の中で
歴史って、やっぱりメチャメチャ面白いじゃないですか!
と感じさせてくれる一冊。
今ようやく植民地のところまで話が進んだところですが、霧が晴れてくる思いがします。

ヒュームとかターナーとかホッブズとか、この本もそうだけれど、イギリスづいてる。
先週飲んだ英語屋の友人も、
「100年後には間違いなく、この我々が生きている今のことを、後世の歴史家たちは、アングロ・サクソンの時代って呼ぶよ」
なんていってた。

そういうお勉強としてもいいし、もっと簡単な話、
日本の中の福島がなぜ「東京の植民地」だなんて言われるのか、そのロジックを手探りするにも役に立ってしまいそうだ(^_^;)。

別のイギリス系研究者の知り合いは
「アングロ・サクソンは、ファシズムに行かなかった。これは確かなんだよ」
という形で、別の意味の参照点を示している。

いうまでもなく、そこに「解答」があるわけではない。
そうではなくて、

「十分に問われ尽くしていない、しゃぶり尽くすべき問い」

がそこにある、ということだろう。
イギリス恐るべし。っていうか、それは国のことなのか?みたいな話から例によって始まるから「まったくもう」ってなるけどね(笑)

そう、「国」とかが自明じゃないからこそ、の参照点、ってことでもあるかも。

私の子供の頃は
「イギリスも日本も島国で」
とか言われていた。なんと素朴な「地政学」!

この本を読んでたら、「日英同盟」を一度じっくりイギリスの側から見ておきたくなった。
いろいろ興味深いです。
オススメ!






吉田修一『横道世之介』を読み始めた。

2013年10月13日 08時36分04秒 | 大震災の中で
吉田修一『横道世之介』について、メディア日記「龍の尾亭」に書きました。

http://blog.foxydog.pepper.jp/?eid=980448

いわゆるバブル世代の青春小説です。
私の頃の青春小説といえば、
小学校→中学校では北杜夫。
中学校→高校では庄司薫。

『アルキメデスは手を汚さない』小峰元とかもあった。
大学に入ってから以後は
『風の歌を聴け』の村上春樹
『個人的な体験』の大江健三郎
『69』の村上龍
といったところ。
黒井千次『春の道標』なんてのもありましたね。

『横道世之介』吉田修一

は、その本棚に間違いなく置かれる一冊。

青春小説って、その本性上「こっぱずかしい」ところがあって、だから読んだからと言って誰かとその本について話をするなどという間抜けなことは出来なかった。そうこうしている間に、気がつくと「青春」自体がほぼ死語に近くなる。

でも同時に、「青春小説」は、そう簡単に息の根が止まることはないのだろう、とも思う。
なぜなら、「青春」はカテゴリーだけど、「青春小説」はなんだかんだいっても「表現」だから。

バブル世代ではなくても、とりあえず「男の子」にはオススメの一冊。
「青春小説」については女の子のジャンルなのかどうかさえ、わかりません。
私の中の女の子にとっての「青春小説」は、
「バナナブレッドのプディング」大島弓子
とかの、少女漫画に尽きているもので(リアルタイムとしては)


あ、ちなみに「私の中の女の子にとっての」とは、
私の中で想定する「女の子」概念
ではなく、
「私の中で生きられている『女の子』」にとっての
ということです。