大空を見上げて

日頃感じていること

心残り

2010-01-19 | Weblog
 会社に入社して間もない頃、将棋が趣味の上司から「松田君将棋出来るかね?」
と聞かれた。
私は中学1年の時以来やっていない。
父の一言「若い者が家の中で座り込んではだめだ。太陽の下で走り回れ」
その後中学では陸上部、高校~公務員では陸上、武道、ラクビー等スポーツに夢中だった。
私はその上司に「子供の時少しやっただけで出来ません」とお断りした。
しかし上司は将棋盤を持って来て「マァマァ」と言って準備しだしたので仕方なく対戦する事になった。
一戦目私は難なく勝ってしまった。
その日は午後から仕事に空時間あって2戦目も勝ち、3戦目も優勢になった。
上司はだんだん不機嫌になり、途中で将棋の駒を叩きつけ「やめた」と行ってしまった。
同僚に、適当に負けてあげれば良かったのにと言われた。

私は30歳まで公務員生活で一般社会のサラリーマン生活の風潮を知らない。
会社には厚生活動として釣り部、ゴルフ部、囲碁、将棋部、音楽部、体育部等があり
私は体育部のの部長をしていた。
私はいやな思いをしたので将棋は以後敬遠していたが、40代の頃社内将棋大会があり一回だけ参加して準優勝した。
その頃休みの日何となく街の将棋塾に暇つぶし一回だけ行ったらアマ二段と対戦させられたが40分位で勝ち、次にアマ五段と三時間接戦の末負けた思い出ある。

最近では5年位前に教会の年配者グループで温泉旅行に行った時、将棋が大好きだと言うH氏からやりましょうと言われ仕方なく対戦し5戦5勝した。
その後会う度に「1回くらい負けてくれても良かったのに」と挨拶代わりに言われた。
冗談だと思うが気の毒になった。

H氏はその2年後に亡くなった。
昔、私に将棋を教えてくれた先生に手を抜く事は相手に大変失礼になると指導された。
今考えると遊び事なので適当に負けて楽しい時間を過ごした方が良かったのではないかと心残りである。