福田ちえのときどき日記

日々の活動や雑感を掲載いたします。

10年後には福祉を担う人がいなくなってしまう?

2006年11月12日 | オピニオン
20年後の日本の高齢化率(全人口に対する65歳以上人口の割合)予想は50%を越えることが明らかになっています。
人口問題(年齢構成)だけは、統計的に、10年後、20年後の姿がはっきり分かります。
日本にとっては、この問題こそが近い将来直面する一番大きな危機だということは、国民の共通認識ですね。

ここまで人口が高齢化すると、10年後あたりから福祉そのものを担う人がいなくなってしまうといわれています。

近い将来、3人家族の標準世帯サラリーマンは、自分の子供1人と、縁がある無いにかかわらず、社会的に高齢者1人を養っていかなければ日本は成り行かなくなります。

誰が高齢者の面倒を見るのか。
親の面倒でさえ見ることを放棄する人が増えている世の中なのに。核家族で上げ膳据え膳で育った若年層の方々が、見ず知らずの高齢者を助けることは残念ながら期待できません。

年金制度の破綻を、需給開始年齢の先延ばしや年金額の低減でなんとか食い止めても、物理的に介護・介助する人材がなければ、人手の面で高齢者福祉制度は破綻します。
「日本の老人介護は将来ロボットにさせるつもりらしい」と他国からも皮肉られているそうです。

早急に、真剣に対応を考える時期です(もう遅いくらいです)。
特に、若い人たちの負担の激増に有効な策を見出しておかなければならないでしょう。
将来、高負担に直面した若い世代が、日本の将来を知りながらも十分な対策を用意しなかった今の世代を非難することは火を見るより明らかです。

「自分たちの手で高齢化対応型社会をつくる努力をしてこなかった老人」の面倒を、なんで若い世代が喜んで見るでしょうか。

人口の高齢化をロボットで解決することは無理です。だとすれば、介護・医療の分野の労働力としいて、外国人労働者を受け入れてはどうかとの意見もあります。
個人的には賛成です。今年からの試みとして、フィリピンから250名の看護・介助関係者の受け入れを政府が容認したとのこと。背に腹は代えられませんので、成果が確認され、さらに受け入れ枠は拡大されるべきでしょう。

外国人労働者の受け入れにはまだまだ賛否両論あります。受け入れを極端に忌み嫌う人も依然として多いのですが、そもそも犯罪を犯すような外国人は、違法入国で言語能力に劣る不貞者ばかりです。
外国人が医療・介護の現場にいても社会不安が高まらないよう、セイフティーネット(資格や言語能力など適格者の選考など)をしっかりと作っておけば、問題の大方は解決するのではないでしょうか。


よりよい方法をこれからも模索していただきたいと思いますが、
「産業構造が大きく変わり、余剰衰退産業から福祉分野へ労働人口が流れる」ことが早期に実現しても、すべての介護需要をまかなうことは不可能でしょう。
そもそも基本となる若い人手が足りなくなるんですから、

将来、「若者世代」と「老人世代」の冷たい世代間闘争を防止する緩衝材としても、外国人労働者の受け入れはやむを得ないことと思っています。

日本は物資に乏しい国です。
「食糧」「経済(輸出入)」「エネルギー」そして「国防」など、外国に依存せずには国の存立はありえない国です。

これまで「技術」と「マンパワー」だけはなんとか自前で持ち合わせていましたが、今後マンパワーが衰退(就労人口減少)するとなれば…。

「高齢化社会」を考えるとき、他国と友好関係を結び国際社会と手を組まずして、この先の日本は成り立たないことが、別の面からはっきりと見えてくる気がします。

 
 「福田ちえ」ホームページ http://www.f-chie.jp 

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