島国ニッポンの山国から

地球温暖化、クルマ社会の諸問題、時評、街作り提言などを島国の中の四方を山で囲まれた山形盆地からのつぶやき

原子力発電とクルマ社会を結ぶもの (1)

2011-04-20 22:10:34 | Weblog
 福島第一原子力発電所の大事故の先行きが今なお不透明である。
 ようやく原子炉の冷却作業が安定化するまでの作業の「工程」が公表され、それによると最低6か月から9か月ほどはかかるということだが、既に建屋や諸設備、そして原子炉にまで損傷が見られることから強い余震や大きな津波がある場合は更なる損傷も予想され、安定化どころか最悪状態すら予想される。
 老朽化した原子力発電所がなぜ今まで稼働が続けさせられ、それどころか今後もしばらくは稼働を余儀なくされるに至ったかについては前回の記事でも述べたが、原子力発電の「発展」を推進してきた主要因があくなき工業を中心とした諸産業の「成長」と国民生活の「利便向上」にあったことは言うまでもない。
 とりわけ工業の中でも「重工業」のウェイトが高く、その中でも自動車工業会の比重が高いことは容易に察せられる。
 石油を中心とした化石燃料は資源としても既にかなり以前から限界が見えており、その限界が見える量をめぐり中国、インドなどの新興工業国である人口大国も配分を求めておるだけでなく、二酸化炭素排出の主要因であることからも「脱化石燃料」の機運が地球規模で高まっている。
 だからクルマもいつまでも「石油」をアテにしておくわけにはいかない。
 こうして二酸化炭素を発電時に「直接」排出しないと言われている原子力発電に望みが注がれたわけである。
                       続く