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島国ニッポンの山国から

地球温暖化、クルマ社会の諸問題、時評、街作り提言などを島国の中の四方を山で囲まれた山形盆地からのつぶやき

美白なのに放射能汚染?

2011-05-19 10:16:50 | 時評

 五月といえばまだ春の季節
 下界には当然まったく雪は見当たらない。
 でも、周囲の高山を仰ぎ見れば、頂上部分が見事なまでに白いベールで被われているのがわかる。

 これを何の先入観も持たずに眺めるだけなら、「心が洗われる」とか「疲れも吹き飛ばされるようだ」とか、或いは「癒される」ほどの美しさだとかの賛辞が並べたてられ、それゆえに山形は豊かな自然に囲まれて県民も幸せだと言われるのであろう。
 だが、これらの真白き冠雪はただ単に美しいだけなのであろうか。
 確かに山形は福島県の隣県でありながら下界での放射線量の測定値は関東地方南部よりも低い。それも、山形盆地の周囲にはこれらの高い山脈が連なり、事故の原発からの放射性物質を遮っているからである。
 それでも、頂上付近の放射線量は下界よりも多いとは言えないか。
 放射性物質は福島原発からのみ流れてきているわけではない。
 先週は山形盆地もかなりの黄砂で覆われて、周囲の山並みもさっぱり見えないことがあった。
 黄砂は申すまでもなく中国大陸から西風により運ばれて来るのだが、90年代までに数十回にわたり行われた西部砂漠地帯での核実験による残存放射性物質がそれらの砂塵の中にかなり含まれているのだという。
 むろん、それ以前に中国の核実験場のすぐ近くの中央アジアで行われた旧ソ連による核実験での残存放射性物質も含まれていると考えるべきであろう。
 ああ、麗しき美白の冠雪の中で「日中ソ」の放射性物質が“共存”していることになる。

◆ 写真「上」は山形市街ビルの展望室から望まれる月山
    「下」は東北アルプスと言われる朝日連峰  ◎ともに5月18日撮影

せっかくだから充電器を普及させて!

2011-04-28 23:42:35 | 時評
 蔵王山系から流れ下る馬見ヶ崎川沿いの桜並木が冷気と強風にたたられているようなので、必死に美観を持ち堪えようとしているその様子をカメラに収めたく、自転車ででかけてみた。
 案の定、このあたりも突風を思わせるような強風が吹きすさび、花吹雪が舞いあがっていた。
 この迎え風のような強風の中の緩やかながらの上り坂道を懸命にペダルをこぎ進んだ。
 街の中心部の自宅からここまでは自転車で20分ほどであったろうか。
 五月もすぐ目の前だというのに寒々とした暗雲のもとながら、やはりここの桜並木の美しさは格別だ。
 数分ほどカメラを向けて帰宅の途についたが、これからの下り道は追い風とともに軽快な走行となるのだが、このままでは何ともモッタイナイものを感じてならなかった。
 普通は夜間の自転車走行の時は車輪の回転により発電させてライトを灯すのだが、まだ昼間だからライトの点灯はしないまでも、この自転車で車輪の回転による発電によりバッテリーに蓄電できたら、帰宅後にその電力を利用してテレビ画面で震災からの復興の報道をわずかな時間ながら見ることができるはずである。

◎ 姉妹ブログを下記URLをクリックによりご覧ください。
    http://blog.goo.ne.jp/rekishi-huukei

電気自動車の未来に暗雲・・・原発事故

2011-03-19 22:07:44 | 時評
 大震災の直後に発覚した福島原発の不具合が放射能拡散とその恐怖心を東日本全域に拡散させている。
 そのためにここ数日で福島、特に浜通り方面から山形県入りする避難者が激増しており、明朝には避難所には4千人を超過しているであろう。
 原子力関係機関からは盛んに原発から30km以内の住民に対し「肌や顔を外気に曝したまま外出しないように」と注意を呼び掛けているが、これではアフガニスタンの女性のような格好(写真「上」)をしなければならなくなりそうだ。
 私の知人の北欧人一家は福島から遠く離れた三重県に居住していながら、急遽本国に帰国したという話を耳にした。
 それなら福島県浜通りの人たちが県外脱出するのは当然ということになる。
 さて、自動車業界もガソリンや軽油などの石油エネルギーの使用が地球温暖化を加速化するばかりでなく、石油資源自体が先細りであることを充分にわきまえている。
 だから、ハイブリッドカーや電気自動車の開発にしのぎを削っているし、政府も「エコカー」奨励策を推進してきたのはその表れであることは言うまでもない。
 だが、いかに効率的なバッテリーが開発されたとしても、電気自動車なるものが大衆化し、長距離走行が可能になるためには太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーだけにアテにしてもすぐ限界が見えている。
 だから自動車産業界は原発の新設や増設にかなり期待をしていたはずである。
 だが、今回の福島原発の超巨大事故により原発の新設や増設はとうてい無理になり、それどころか福島第一原発ばかりでなく浜岡原発などの廃炉まで多くの国民や識者から求められ始めており、したがって電気自動車の大衆化にも大きなブレーキがかけられているといえよう。

インターネットは日本では無力?

2011-02-05 23:41:37 | 時評
 エジプトのムバラク政権に対する退陣要求デモは既に一週間。
 反政府派の市民がそろそろ疲れを見せてきたところを狙ってか、大統領は辞任を拒み続け、あくまで強気の姿勢を見せている。
 ともかくこれほどまでの反政府運動が盛り上がった背景にはエジプト国民の間で携帯電話やパソコンを通してのインターネットが普及したためであるといわれている。
 エジプトの反政府運動に刺激を与えたのは少し以前のチュニジアの反政府運動による政変といわれ、これまた若者など民衆の間でインターネットによる反政府運動への参加の呼びかけが交わされたという。
 途上国ではまさにインターネットの力は大きい。
 しかるに日本でのインターネットの力はどうかと言えば、もはや「インターネット疲れ」が蔓延しているようで、政治や社会をも動かすほどの力にはなっていないと言えそうだ。
 当ブログも開設以来2年以上になるが、アクセス件数は依然として微々たるもので、三桁になることなどごく稀で、アクセス件数が急上昇する可能性などほとんど期待薄である。
 内容は「クルマ社会の問題」やら「地球温暖化」などを主としているから、できるだけ多数の人たちにアクセスしてもらい、それにより少しでも過剰なクルマ社会の是正の気運興隆につながるよう期待しているのだが、連日二桁程度のアクセスではさほど社会的力にまではなっていないわけだ。
 でも、わずかながらでも当ブログにアクセスしてくれる人々が存在することは確かで、それらの方がたのためにもできるだけ更新を重ねていきたいと思っている。

写真は左がテレビ画面でのエジプトの反政府デモ、右が当ブログ

沖縄県と宜野湾市の不思議

2010-05-05 00:02:48 | 時評
 普天間の米軍基地の移設問題が迷走の度を深めている。
 確かに普天間基地のある宜野湾市の市域のかなりの部分を基地の用地となっており、しかも騒音等がすさまじいヘリコプターや航空機が多数配置され、むろん、住民にとってそれらのへりなどの墜落の不安も大きい。
 だから宜野湾市からの基地の撤去や移設の要望が強まっているのであろう。
 でも、ここに一つの大きな「不思議」と「謎」がある。
 それは、「世界一危険な軍事基地」とまで言われている普天間基地のある宜野湾市の人口が戦後急増していることである。また、大学も新設されたり琉球大学などは那覇市から移転までしている。
 人口の増加は宜野湾市に限らず沖縄県全体について言えることで、本土では首都圏など大都市圏から離れた県の多くが人口減少に悩まされている中で、日本国内の米軍基地の大半を有しているとされる“物騒な!?”沖縄県は人口が増加している。
 平和そのものの我が山形県の人口は平成18年は120万7千人、平成21年は118万1千人と減少しているのに対して、沖縄県では昭和25年に70万人、そして昭和50年は105万人、平成2年は122万人、そして平成22年4月には138万5千人と着実な人口の伸びを示しており、うらやましい限りである。
 宜野湾市の人口については、1960年は3万人、1980年は6万人、そして現在の2010年4月は9万人とやはりかなりの伸びが読み取れる。
 普天間基地の沖縄県内移設反対の県民集会(たぶんかなりの県外からの応援もあったと思われる)には約10万人が参集したと報じられているから、沖縄県民は圧倒的に米軍基地に迷惑を感じていることを表しているかのようであるが、その「世界一危険」な基地のある宜野湾市から脱出する市民が相次いで人口が激減するどころか、逆にかなりの増加を示しているのはどうしてなのか。
 また、琉球大学などが那覇市から「世界一危険」な基地のある宜野湾市に移転したことや新たな宅地造成を進めたことなど自体が誤っていたことになりそうだが、それだけ沖縄では官民挙げて神経が図太いというべきか、それともそれだけ基地に「馴れっこ」になっていることを物語っているからなのであろうか。
 それはちょうど日常、騒音や事故の不安を感じながらもクルマ社会に馴れっこになっていて大して問題視もしない大かたの日本国民と同じようなものかもしれない。
 それにしても沖縄のいわば官民挙げてのような反基地気運と人口増加の間には大きな乖離がある。
 

クリントンとは誰のこと?

2010-04-19 23:49:50 | 時評
 しかし、私は沖縄の人々の大部分が基地の縮小、なかんずく普天間の海兵隊基地の返還を求めているという事実を問いかけた。
「もちろん、私ばかりでなく、ここに駐留しているすべての海兵隊員が知っています。いや、ハワイの太平洋統合参謀本部や国防総省の上司たちも、みんな痛いくらいに理解しています。なによりも、合衆国軍の最高司令官である○○○○○大統領自身が誰よりもよく知っているはずです。何が日本とアメリカ、いやパシフィック・リム(環太平洋地帯)全体にとって最もいい方法なのか、日夜考えているのです。
 しかし、いますぐ撤退すべきかどうかという短絡的な問題としては、それはほとんど不可能だ、というのが衆目の一致するところではないでしょうか。なぜなら、・・(中略)・・いまでは北朝鮮や台湾海峡など一触即発の危険地域への至近距離にあるのは沖縄だけです。・・(中略)・・日本ばかりではなく、極東から東南アジアにかけての同盟国が危険にさらされた場合も、この沖縄基地からなら直ちに救援に駆けつけられるのです。・・(後略)」
 以上は某月二回発刊誌での日本人レポーターK氏の問いかけに対する当時の沖縄駐留米海兵隊総司令部W大佐の談話である。(写真も同誌より)
 “当時の”というからには決して現今のことではないようだが、上の写真には「クリントン」の文字が見え、現在の米国務長官はヒラリー・クリントンだし、現在の日本の報道ニュースでは「普天間」の文字が見られない日はないから、さほど以前の談話でもなさそうにも思える。
 ところがどうしてどうして、このレポート記事は1996年4月付けである。
 だとすれば、当時のアメリカ大統領も誰であったかがおわかりになったであろう。
 ともかくも、現在のワシントン首脳の本音もほとんど同一であろうから、普天間基地の県外や国外への移設論などは論外と一蹴される可能性が高い。


長~い枕詞の公務員

2010-03-31 00:41:34 | 時評
 いよいよ今日で今年度は最終日となり、明日から新年度となるため各職場では職場の長から新しい人事配置による辞令交付が為されることになる。
 ここに某自治体の人事異動を公表している新聞紙面がある。
 例えば、この度異動が内示された❏●氏については下記のように記されている。

 ▽ ○○部□□□□□課○○○○○○総括主幹・□□□□□課長補佐(XXXXXXX 
   部MMMM課HHHHHH総括主幹・MMMM課長補佐)❏●誰兵衛
 
 という具合に、彼自身の氏名が隠れて探し出すのに苦労するほどである。
 まるで、大晦日のNHK紅白歌合戦での某女性歌手のように、超豪華で超巨大な衣装のために彼女の顔がどこにあるのかわからないのと同じようなものである。

 (  )の中に記されているのが現在の部署と役職名であり、(  )の前に記されているのが内示されている新所属の部署と役職名である。
 概して機構の部課等の名称も近年の大学の学部名の如く長ったらしくなっているが、意味が理解できないわけではない。
 だが、役職名となると一般市民にとっては理解不能となる。
 「課長補佐」なら何とか意味がわかるが、「総括主幹」とは一体どんな意味を持つ役職なのか。その文字列の前にはご丁寧にも担当業務の内容が記されており、課長補佐の単なる「枕詞」ではなさそうであるが、新聞紙面にはやたらとその総括主幹なる漢字が多く目に付く。これでは役職の「乱造」と受け取られても仕方がない。
 ともかく、だいぶ勿体ぶった役職名が21世紀の現代にも幅を効かしているのだ。
 でも、それに見合うだけの仕事をやってくれるのなら、どんな勿体ぶった役職名を冠に戴いても、また民間の低賃金勤労者を大幅に上回る高額な俸給を得ようとも市民は我慢してくれるであろう。
 そのためにも、異動してたったの1,2年でまたもや別の部署に異動させるようなことは止めてほしい。これだけでも人件費の多額のロスになるのだから。

WBCや遼君情報も楽しいのだが・・・・

2009-03-27 00:16:56 | 時評
北朝鮮が人工衛星を打ち上げると称してミサイルを飛ばすのではないかと懸念されている中で、発射台にロケット型のものが取り付けられている北朝鮮国内の映像がアメリカから報じられた。
 日本にきわめて近い国に関する報道がどうして太平洋のかなたの遠いアメリカから一番先に報じられるのかが気になる。
 つい最近の日本での報道の主力はWBCにおける日本チームの活躍ぶりに注がれ、またゴルフの石川遼選手のアメリカでの活躍についてもここしばらく連日のように報じられている。さらに米大リーグにおける日本人選手については日本国内でのプロ野球報道よりも時間が割かれていると申しても過言ではない。
 それだけ日本の報道陣は大挙して米国等の海外に押し寄せていることになる。
 それに対して日本の「安全」や「国益」にとってきわめて重要な隣国に関する情報取材の意欲が余りにも欠け過ぎているのではないか。
 野球において日本が2回連続世界を制覇したなどと喜んでいる間に、報道力と情報収集力においてはアメリカにはるかに引き離されており、こんな姿勢では拉致された家族など簡単に帰国できるわけがなかろう。
 日本のマスコミの姿勢はそのまま与野党を合わせた政界の姿勢でもある。

郵政民営化の詳細なんぞ知らないよ

2009-02-11 23:53:54 | 時評
 政界は麻生首相の郵政民営化についての発言で大揺れである。
首相は国民が郵政民営化のことをよく知らないでいたと発言したことが大問題となっているのだが、それは確かではないか。
 麻生首相を弁護する、麻生内閣を支持し信頼するということとは大いに異なるのだが、実のところ私も郵政民営化のことについてはほとんど詳細を知らないでいたし、民営化法案を詳しく読んだ記憶もない。
 民営化した後に郵政公社を分割するという所までは知っていたが、それが四つの会社にするのだか、三つの会社にするのだか、それとも五つにするのだか、曖昧な認識しかなかったし、現在の分割された会社の正式な名称と機能を暗唱できない。
 その四つの会社とは、窓口ネットワーク会社、郵便事業会社、郵便貯金会社、郵便保険会社のことだが、特に最初の「窓口・・・」のことはあまり私の頭の中になかったのである。
 むろん、国民の中には郵政民営化について詳しい知識を吸収していた人も少なくなかったであろうが、むしろ私のようにきわめて希薄な認識と知識しか有していなかった国民の方が多かったのではないか。
 このような国民にして、このような首相ありなのである。
 ああ、おおいに反省さんなねのっだな(反省しなければならないです)ね。

雇用不安は受験戦争を激化させるか

2009-01-19 23:03:01 | 時評
 若者たちの間でフリーターとか非正規労働者とかいう身分が“気楽”な身分と思われ、また当の本人たちもそう自覚していた時代がつい最近まであったことは確かである。
“正社員”は給料等が高額で安定した身分であるものの、決して気楽なものではなく、神経が休まる暇すらないものだから、そんなら収入は低額でもまあまあの暮らしができる限り気分的に楽な方が良いと考える若者が多かったのは決して不思議なことではない。
 しかし、昨年後半からの世界的な金融不安や景気の大幅後退が日本にも押し寄せ、非正規労働者や派遣社員に対する仮借ないリストラの嵐が吹き荒れるようになって住む家すらなくなり、最貧状態にまで堕ちるようにっては、やはり身分が保障されたエリート・コースを目指すべきという意識が若者の間でも再浮上してくることになろう。
 すなわち、その前段階として有名大学や有名高校、はては有名幼稚園までおのれの子女に目指させる“お受験”熱が親たちの間で輪をかけて激化することになりそうである。