天地を 照らす日月の 極みなく あるべきものを 何をか思はむ 

わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても あはむとぞ思う

対話集会

2009年02月18日 | Weblog
 今日ここに来た目的のひとつは、皆さんの考えを聞くことです。なぜなら私には、お互いの意見を聞くことから学ぶことができると強く信じているからです。また、それが、国務長官としての最初の外国訪問の目的のひとつでもあります。
 今、私たちはめまぐるしく変化する時代に生きています。新しく就任した米国のオバマ大統領は、「変化」について語りました。変化は、私たちが好むと好まざるにかかわらず起きます。私たちにとっての課題は、変化のエネルギーをうまく利用して、これまでよりも持続可能性が高く、平和で、進歩的な、繁栄した世界のために変化を役立てることです。今、私たちは逃れようのない事実と向き合っています。地球規模の問題には、地球規模の解決策が求められており、これを自国だけで達成できる国はどこにもありません。私は、未来へ向かう私たちが必要とする、より多くの好ましい進歩を実現するに当たり、日米の協力関係が中心的な役割を果たす、と強く信じています。それでは、両国が協力して相互依存から生じる好機をとらえ、課題に取り組むにはどうしたらよいでしょうか。

 米国には、以前のように、他者の話に耳を傾ける用意があります。そして今日が、その長く建設的な対話の始まりとなってほしいと思います。スマートパワーを行使すると、私たちが住んでいる世界について現実的にならざるを得ません。私たちが地球規模の問題の原因となっていることを認め、解決策を見つけ出すために可能な限り熱意を持って取り組むことを決意しなければなりません。世界は、傍観者や目撃者としてではなく、積極的な参加者としての皆さんの力を必要としています。オバマ大統領が就任演説で語ったように、困難な時にあっても、行く手に広がる道にしっかりと目を据え、現状を転換させるような決断ができる自由な人々に宿っている強さと個性を忘れてはなりません。誠実に取り組み、決意を翻すことなく、希望を失うことなく、賢明に努力すれば、私たち人間が直面しながら解決できない問題などありません。
 私に分かっていることは、皆さんが個人的に、あるいは日本全体として向き合っている未来が、やがて日本の歴史になる、ということです。日米両国が助け合えば、この新しい進路を開く力となることができますし、そうすることが不可欠です。

問 自然環境を専攻しています。野球部にも入っています。でも、男子ほど強くありません。どうすれば長官のように強く(聞き取り不能)できるのですか。

クリントン長官 よく野球をしましたし、大勢の男の子たちとプレイしました。自分が希望する未来に向かう道を模索している若い女性から、自分は何を、どうすればいいのかと聞かれることがよくあります。家族的背景、興味や経験など、それぞれみんな違っているので、すべての人に当てはまる答えを見つけ出すことは大変難しいことです。ですから、最も大切なことは、自分自身に正直であること、自分の人生にとって大切で意義があると信じることを行うことです。

 時にはそれが、皆さんの周りの誰もが皆さんに最適だと思うような道であることもあり、そうでないこともあります。時には、両親や友人が皆さんに望んでいたことと違っていることもあります。しかし、できる限り自分に正直であろうと努力することが大切です。そしてこの素晴らしい大学で勉強している皆さんは、世界中のどの女性よりも多くの選択肢に恵まれることになるでしょう。教育が自己実現と自己充足への鍵であることは、今も変わりません。これは若い男性だけでなく、女性にとっても言えることです。
 世界中には、ただ生き残るだけで精一杯の人々がいること、また日本政府と日本の人々がアフガニスタンに建てた学校のことを考えてみてください。
 皆さんのような若い女性や、私自身は、母親や祖母の時代に比べ、より多くの機会に恵まれています。ですから、私たちが受けた教育を、自分のためだけでなく、社会のためにも使うことが大切です。私は多くの皆さんが立ち上がって、何を学んでいるかを話すのを聞きましたが、それこそ皆さんがやろうとしていることなのです。ですから、自分に正直になり、可能な中で最高の教育を受け、たとえ勝算が少なくても自分と自分の夢のために立ち上がってください。この点については私も実際に経験しましたが、皆さんが変化をもたらすことができると理解しています。身近な人々の人生に変化を起こすことができるのはもちろんですが、それをはるか超えて変化を起こすこともできます。皆さんが何らかの決断をするに当たり、幸運をお祈りします。そして時々野球をすれば、自由な発想をすることができるでしょう。

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