天地を 照らす日月の 極みなく あるべきものを 何をか思はむ 

わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても あはむとぞ思う

宇田姫神社

2020年02月26日 | 豊の国


ご祭神は、平家物語の華ノ本(はなのもと)姫

 彼維義はおそろしきものの末なりけり。たとへば、豊後国の片山里に昔をんなありけり。〜豊後国にとツても日向ざかひ、うばだけといふ嵩のすそ、大なる岩屋のうちへぞつなぎいれたる。件の大蛇は日向国にあがめられ給へる高知尾の明神の神躰也。此緒方の三郎はあかゞり大太には五代の孫なり。かゝるおそろしきものの末なりければ、国司の仰を院宣と号して、九州二嶋にめぐらしぶみをしければ、しかるべき兵ども維義に随ひつく。-『平家物語 巻八 緒環』-

神の化身に見初められたのが、宇田姫こと華ノ本姫です。



1350年願主宇佐頼次により創建。地元の民話では、宇田姫は、姆嶽(うばだけ)大明神の化身との間に高田太郎、佐伯次郎、緒方三郎の三人の子をもうけたと伝わります。



清水が流れ出る穴は二つで嫗岳(うばだけ)大明神の化身である大蛇が棲んでいた穴森神社の岩窟に通じていると…




祇園精舎の〜でお馴染み平家物語、その巻八「緒環(おだまき)」は、古事記の大物主大神(おおものぬしのおおかみ)と活玉依姫(いくたまよりひめ)の物語に倣っていて、平家物語では藤原伊周を大物主大神の化身、緒方三郎惟栄(おがたさぶろうこれよし)をこの大蛇の末裔であると…

 平安時代初期,藤原伊周は太宰権師として緒方の荘の萩とろ(現在の宇田枝)配流された。そこで娘ができた。伊周の娘(華の本)は比なき美人で叡聞に達し,天皇は伊周の罪を許され,華の本姫を宮中に入れられるべしとの宣旨あり。しかし,華の本姫は密契して懐妊していたため京に戻ることはできなかった。これ神の通ずるところなり。
 産に及ぶ時神は娘に告げて,「姓は大神,名は大太といへり。」これによりて三輪明神(大物主命)の化現なることを知るとなり。
と,このように大神惟基を三輪明神の生まれ代わりで藤原伊周の娘,華の本姫を母としている。

古事記では、大物主大神が残した糸巻きが三勾(みわ、三巻)で、糸を辿ってゆくと三輪山にたどり着いたと云う物語なので、その地を美和、三輪。また、大神をおおみわと…

古事記では大国主神と結ばれたのは市杵島姫。その娘下照姫と結ばれたのは天若日子。



社殿右手にヤブツバキの大木。花が咲いていましたが、木に比べて非常に小さいので写っていないようです。