天地を 照らす日月の 極みなく あるべきものを 何をか思はむ 

わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても あはむとぞ思う

何が正しいか

2010年01月12日 | スポーツ
 昨秋、進路を日本のプロ野球に決めた菊池雄星。記者会見で涙を流したのは、米スカウトの方に申し訳なくてだという。

 以下、栗山氏のインタビューに答えて(毎日新聞より)

 どこを一番悩みましたか?

 やっぱり誰もやったことがないことをやりたいというのが一番強くあった。1年生の時から毎試合を見に来てくださったアメリカのスカウトの方もいた。そういう方に恩返しができたらいいなと思っていました。2年生の勝てないときも来てくれて、下手くその時や結果が出ないときにそばにいてくれた人の所に行きたいなというのはありました。そこら辺で迷いましたね。

 最後の決断はいつ下したのですか?

 直前まで迷ったんですけど、日本中のみなさんに人間的にも認められないといけない。技術もそうですけど、人間的にもですね。誰もやったことがないから行く、というのを客観的に見た時に、それでいいのかなと。

 ドラフトはドキドキしてましたよ。渡辺監督のガッツポーズもありましたね。西武に決まった瞬間はどんな思いがあった?

 自分は両親と(佐々木)監督さんと見ていたんですけど、リラックスしていました。話もあまりせずに。球団は大事なんですけど、最後やるのは自分なので、どこに行っても頑張ると思っていました。

 プロに入っても純粋な気持ちを持ち続けてほしい。

 これからプロの世界入りますけど、花巻東で一番学んだことは野球に対する姿勢。プロで継続してこそ評価されることだと思う。今度は1人の人間として、そういう姿を見せることが監督さんやチームメートへの恩返しだと思う。勝つか負けるかより。夏の甲子園では投げきれなかったので、プロの世界で元気に投げている姿を見せることが一番だと思う。

 プロで大事にしないといけない点は何ですか?

 ケガをしないこと。一番怖いというか心配なのは、これからお金も入ってくるし、時間が増えることで軸がブレること。これまでは野球しかやってこなかった人間。優先順位が狂うとかは一番やっちゃいけないことだと思います。楽しいか楽しくないかではなくて、何が正しいか。一瞬の楽しみのためではなくて、長期的なスパンで見た時に何が正しいのかですね。

 チームの仲間を想い、辛い時そばにいてくれた人を想い、涙する。自分は何が正しいかをただひたすら追い求め、ごくごく自然に他を想える、見習いたい。