「食わず嫌い」のセットについて、非常におもしろい指摘をされているブログ記事を見つけました。「はてなでテレビの土踏まず」さんです。
2009年3月5日放送の「食わず嫌い王決定戦」(竹内結子vs阿部寛)のなかで、ノリさんがセットのテーブルを「台形」と言っていました。
そこに端を発して、この見慣れたテーブルが、実は長方形ではなく台形だった!という事実を指摘してらっしゃいます。
この記事を読んで、目からうろこがぺろっと落ちました!
ノリさんの「台形」発言は、たしかに番組を見ていたときわたしもひっかかりました。
が、ノリさんのボケかなにかだと思いこんで、特に疑問にも思わず受け流してしまってたんです。
しかしたしかに、言われてみればこのテーブル、その長辺の長さにくらべて、見た目の奥行き感が深すぎるんですよね。よく見ると、長辺はタカさん/ノリさんとそれぞれのゲストの二人の人間が席についてちょうどいっぱいの長さでしかないのに、画面で見るとすごく長いテーブルに見える。
同時に、このセット全体にも奥行きが生まれて、広いセットに見えるんですね。
おそらく実際のセットは、われわれ視聴者が感じているよりも狭いのではないでしょうか。
そういえば、実食の時にマッキーが正面にむかって座っているのを見ると、あきらかにテーブルの手前の辺のほうがマッキー側の辺よりも長いのがわかります。
また、セットの奥からマッキーが出てくるとき、シルバーのダクトみたいなものを頭を下げてくぐるような感じで出てくるのも、おそらく奥からの入り口を小さめにつくって、さらに遠近感が出るように工夫しているんでしょうね。
「テーブルは台形だった!」という、ノリさんがポロッと教えてくれた事実から、「食わず嫌い」のセットについて、いろいろとわかりました。おもしろいなあ~
さらには、テレビの作られ方、見せ方、映像トリックのおもしろさ、ということにも広がっていきます。
往年の名プロデューサー井原高忠さんがその著作『元祖テレビ屋大奮戦』のなかで、
「・・・スタジオで一番いいのは真ん中だと思うんです。そして、人物と背景とは離れてれば離れてるほどいい絵が撮れる」
と言っています。
食わず嫌いのセットは、まさに人物をセットの「真ん中」に集中させ、人物と背景とが離れて見えるようにつくられているんですね。
ヒッチコックがある映画で、フレームの手前にブランデーグラスの超クローズアップをいれ、グラス越しの背景に人物のバストショットを入れたいと思った。だけど普通のグラスではどうしてもうまくいかないので、超特大のグラスをわざわざ作らせて撮った、という話をどこかで読んだことがあります。
映画でもテレビでも、映像芸術においては、画面の見かけがいちばん大事。
作り手が意図した画をつくりあげるためには、見る側が予想もつかないような逆転の発想がある、ということなんでしょうね。
2009年3月5日放送の「食わず嫌い王決定戦」(竹内結子vs阿部寛)のなかで、ノリさんがセットのテーブルを「台形」と言っていました。
そこに端を発して、この見慣れたテーブルが、実は長方形ではなく台形だった!という事実を指摘してらっしゃいます。
この記事を読んで、目からうろこがぺろっと落ちました!
ノリさんの「台形」発言は、たしかに番組を見ていたときわたしもひっかかりました。
が、ノリさんのボケかなにかだと思いこんで、特に疑問にも思わず受け流してしまってたんです。
しかしたしかに、言われてみればこのテーブル、その長辺の長さにくらべて、見た目の奥行き感が深すぎるんですよね。よく見ると、長辺はタカさん/ノリさんとそれぞれのゲストの二人の人間が席についてちょうどいっぱいの長さでしかないのに、画面で見るとすごく長いテーブルに見える。
同時に、このセット全体にも奥行きが生まれて、広いセットに見えるんですね。
おそらく実際のセットは、われわれ視聴者が感じているよりも狭いのではないでしょうか。
そういえば、実食の時にマッキーが正面にむかって座っているのを見ると、あきらかにテーブルの手前の辺のほうがマッキー側の辺よりも長いのがわかります。
また、セットの奥からマッキーが出てくるとき、シルバーのダクトみたいなものを頭を下げてくぐるような感じで出てくるのも、おそらく奥からの入り口を小さめにつくって、さらに遠近感が出るように工夫しているんでしょうね。
「テーブルは台形だった!」という、ノリさんがポロッと教えてくれた事実から、「食わず嫌い」のセットについて、いろいろとわかりました。おもしろいなあ~
さらには、テレビの作られ方、見せ方、映像トリックのおもしろさ、ということにも広がっていきます。
往年の名プロデューサー井原高忠さんがその著作『元祖テレビ屋大奮戦』のなかで、
「・・・スタジオで一番いいのは真ん中だと思うんです。そして、人物と背景とは離れてれば離れてるほどいい絵が撮れる」
と言っています。
食わず嫌いのセットは、まさに人物をセットの「真ん中」に集中させ、人物と背景とが離れて見えるようにつくられているんですね。
ヒッチコックがある映画で、フレームの手前にブランデーグラスの超クローズアップをいれ、グラス越しの背景に人物のバストショットを入れたいと思った。だけど普通のグラスではどうしてもうまくいかないので、超特大のグラスをわざわざ作らせて撮った、という話をどこかで読んだことがあります。
映画でもテレビでも、映像芸術においては、画面の見かけがいちばん大事。
作り手が意図した画をつくりあげるためには、見る側が予想もつかないような逆転の発想がある、ということなんでしょうね。
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