とんねるず主義+

クラシック喜劇研究家/バディ映画愛好家/ライターの いいをじゅんこのブログ 

ハレバレとんねるず2を見て

2013年03月14日 00時11分27秒 | とんねるずのテレビ



ものすごーくひさびさの、とんねるずテレビレビューです・・・ていうか、今回もレビューなんて大層なもんでなく、ちょっとした感想のみ書いておきます。


ツイッターの反応などを見てみると、すごく評判が良かったみたいですね。「おもしろかった」という感想がずらっとならんでいるので、ひとまずめでたし。

せっかくみんな楽しんだんだし、わたしなんぞが水をさすようなこと言うのもナンだよな・・・と思いつつ、正直なところを言うと、第1回ほどの興奮は、ぶっちゃけ感じることができませんでした。


オープニングは良かったんですよね。鳴り物入りで放送した第1回は、とんねるずを迎えるテレビ東京サイドの熱烈歓迎ぶりがすごくて、それとくらべて2回目ともなると・・・っていう落差がね。「2回目で特番って、オレたち試されてる!?」ってタカさんの言葉にも爆笑でした。


まあ、細かくあれこれ言うのもアレだし、ざっくりまとめますが、なんていうか・・・

ひとつ、強く感じたのは、「最近とんねるず自身は、番組作りにどの程度関わっているんだろう?」ってこと。


憶測でしかないのですが、企画構成の段階には、もうほぼ関わらなくなってるのかなって気がするのです。若いスタッフを信頼して、まかせているからこそなのだろうとは、思うのだけども。

それでも、「前略道の駅より」をはじめとする「おかげでした」企画は、スタッフとの信頼関係が強いし、とんねるずをうまく料理する、というところではやはりとびぬけている場なので、とんねるずも自由にやれてます。

その点、「日曜ゴールデン」とか「ハレバレとんねるず」はどうなのだろう、と。スタッフとの絆がないままに、持ってきた企画通りにこなしていくだけで、本当にとんねるずの番組って言えるのか・・・と。


「ハレバレとんねるず」の、特に後半「ハレバレ大爆弾」(っていうコーナー名だったんですね、知りませんでした)は、個人的には1回目にははるかに及ばなかったと思います。「アットホームな雰囲気で・・・」と最後にタカさんもけんめいにまとめていたけれど、正直言って、わたしは“アットホームなとんねるず”なんて見たいとは思わない。


一番理解できなかったのは、なぜとんねるずに進行をまかせないんだろう?ってことでした。あの進行に、女子アナふたりも必要ですか??あれじゃ、とんねるずがいる意味ないじゃないですか?おそろいのつなぎまで着て準備してるっていうのに。


それに、素人参加の意味だってうすれてしまうでしょう。あの企画は、素人さんたちととんねるずとのやりとりがおもしろいのであって、間にいちいち女子アナが入って「いかがでしたか?」なんてやってたら、まったく意味がない。しまいには「ではとんねるずに感想を聞いてみましょう」なんて、これはとんねるず司会の番組だっつーの!!


最近復活したねるとん(ワケありのやつね)が無茶苦茶おもしろいのと比較すれば、よくわかるはず。ねるとんは、とんねるずがアニキとしてじかに素人さんたちとぶつかるからおもしろい。“大御所”になったはずなのに、昔とまるで変わらず対等に真剣に素人さんとやりあうからおもしろいんです。


“大御所”ってなんなんだ、ってことを、わたしは「ハレバレとんねるず」を見て考えてしまいましたよ。


番組前半の、商店街をぶらぶらするくだりも、「モヤさま」そのままやん、とか、「きたなトラン」でもこういう画見るよね、とか思いつつ、それでも楽しみました。ただ、「とんねるずをハレバレさせたらポチ袋あげます」ってコンセプトは、どーなんだろう??とんねるずは、そんなにエラくなったんですか?


いや、エラいですよ、そりゃ。もちろんエラいけど、でも、素人=お客さんに対して「オレらを喜ばせろ」なんて、芸人なら、いや、エンタテイナーと名のつく者であれば、絶対に言うべきことではないです。これは、とんねるず側ではなくて、そう言わせるコンセプトの企画に無理があったととるべきなのだろう。

後半で、とんねるずが自由に動きはじめて、逆にポチ袋で買い物をはじめてから、俄然おもしろくなったのは、つまりそういうことなんですよ。


それと、「とんねるずが自由に動けばおもしろい」ということについて。とんねるずが無秩序でやりたい放題だからおもしろいわけじゃない、ということを、わかっていただきたいと思う。そうじゃなく、ひとえに、とんねるずというタレントが持っている並外れた構成能力によって、おもしろくなるのです。

はっきりいって、そんじょそこらの構成作家よりもおもしろいものを、とんねるずのふたりは即興で作れるのです。バフォーマンスアートをしているようなものなんです。それを、邪魔しちゃいけないのです。


最近、3ばか大将にハマってずっと見てるから、よけいそう思うのかもしれないけど、“大御所”になって体をはらなくなったり、ネタをやろうとしなくなるのは、やっぱりどうも寂しいですね。

以前はわたしも「芸人が四十才を過ぎたら本格的なドタバタはやれなくなる」と信じてました。ところが、3ばか大将は、メンバー全員が60才を越えても、変わらずドタバタをやりつづけ、それがちっとも痛々しく見えない。相当鍛えていたのだろうし、3ばからしいナンセンスドタバタをやりつづける喜びにあふれているので、見てる方もおもしろくてしょうがない。

3ばかを見てると、とんねるずなんてまだまだ若いし、「やっぱりとんねるずのドタバタコントが見たいよなあ・・・」って、つくづく思う。ちょい脱線しました。


3月11日という特別な日の放送でしかも裏にWBCという、非常にむずかしい放送時間帯でしたから、「ハレバレとんねるず」は、結果として、あれで良かったんだろうな、とは思います。ぜひ第3回を!期待しています。



ひとつ余談を・・・

「日曜ゴールデンで何やってんだテレビ」で、すこしまえに(たけしさん欠席の回だったかな?)やった「マネージャー対抗相撲大会」、これはむっちゃくちゃおもしろかったです。

芸人は応援にまわり、視聴者が誰も知らないマネージャーさんたちが、担当芸人のプロモーションをかけて相撲で対決する、という、世にもくだらない企画でした。これを、立派なセットで、時間をかけて、真剣にやってたのが、ものすごく笑った。

これまた憶測だけど、この企画は、タカさんや、とんねるずサイドのスタッフのカラーを感じました。たけしさんとは、ちがうんですよ。なんとなく。こういうセンスって。


昔のとんねるずは、スタッフたちといっしょになって番組を作っていました。タカさんもノリさんも、番組制作の技術的な面を熟知していたし、タカさんは冗談でなく本当にイマジカへ行って編集に立ち会ったりしてたんじゃないかと思う。


コメディというものは、演者が制作に関わってこそおもしろくなる。とんねるずには、若手を育てる意味でも、もっともっと企画構成にまで関わった番組を見せていただきたいなーと、この素人は思うのであります。








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2 コメント

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ハレバレしない (FUJIWARA)
2013-03-15 14:43:12
こんにちは~

自分最初の太鼓のところで見るのを辞めています。
ポチ袋を上げるという企画をこれから見続ける気力が失せて・・・

ファイアーさんと同意見で何やってんだTVの相撲の回は面白かった!
ひさしぶりに(笑)
タカさんの流れがプンプンして生き生きしてましたし。

コンビが二人いたら「じゃないほう芸人」を弄るのがとんねるずですし、
あれだけ芸人を集めておいて主役がジャーマネというのが面白いです(笑)

アドリブ、ハプニング、暴れる、シュール、パロディなど色々な面でとんねるずって笑わせてくれますが、
アットホームって無いですよね。

厳密に言えば、色々やって結果アットホームになった、ほのぼのとなった、感動したっていうのがとんねるずかと思います。
オチが意外な方向へ行くというか・・・

あの2時間枠で色々できると思うんですがダメなんですかね?
年に一度の「ハレバレとんねるず~とんねるずのコント~」っていう企画では・・・
コントやって、豪華なゲスト(リモタとか志村師匠とか)とトークして、歌を歌って終わる単純なやつ。

基本的な事をやってからの、街中でのお笑いだと思うんですよね。


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FUJIWARAさん (ファイアー)
2013-03-15 21:44:28
FUJIWARAさん、ごぶさたしてます。
最近すっかりとんねるず記事が少なくて、失礼しております・・・

ジャーマネ相撲大会、やはりお好きでしたか!
ちょっとラスタとんねるずっぽい雰囲気もありませんでしたか?
視聴者の評判ってどうだったんだろう。

>色々やって結果アットホームになった、ほのぼのとなった、感動したっていうのがとんねるず

もうまったく同意!おっしゃるとおりです!
はじめからアットホームを狙うってことはないですよね。
翔さんが「どういう基準でオーディションを・・」って冗談言ってましたけど、
あながち冗談でもないっていうか。
ワケありねるとんに出てた人とか、少し前に探偵ナイトスクープに出た人とかが
出場してたらしいです。
なんかちょっと、付け焼き刃的な感じがしてしまいますね。
放送日が放送日だっただけに、難しかったのかな、という気はしました。
だいたい、所さんがやってたドバドバ大爆弾って、アットホームな番組じゃなかったはずだし(笑)

>基本的な事をやってからの、街中でのお笑い

街中は「おかげでした」でさんざんやってるのにねえ・・・
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