復活、結婚、そして愛

いろいろありまして、すっかり遅くなりましたが・・・・・・・


ずんのやすさん、完全復活おめでとうございます　＆　ずんの飯尾さん、ご婚約おめでとうございます！


12月６日放送「とんねるずを泊めよう」でずんの飯尾さんの実家をおとずれ、やすさんが道着姿で登場。リハビリ中で後ずさりはまだできない（笑）状況ながらも完全復帰を果たしました。

さらには、12年間つきあったあと１年前に破局した彼女に、飯尾さんが突然のプロポーズ。左手を出して告白する飯尾さんに「右手の方がいいんだけど」と彼女のナイスな返しでゴールインが決まるという、前代未聞、大感動の１時間でした。


車は買わすわ、家は買わすわ、プロポーズさせるわ（あ、これはさせたわけじゃないけど）・・・まったく人の人生をなんだと思っとるんでしょう、とんねるずは（笑）



どう言葉にすればいいのでしょうか。この想いを。

まず、とにもかくにも、「ずんのやすトークライブ」の道着を身につけたやすさんに、ふたたびテレビを通して、しかも「おかげでした」で会えたこと・・・


この喜びは、マジに言い尽くすことができません。


ファンというのはじつにわがままなものです。やすさんが雪上大運動会ロケで重傷を負ったとのしらせを聞いた時、まずやすさんの状態を心配したのは、もちろんのことです。しかし、次の瞬間、どうしてもとんねるずを想わずにはいられなかった。


多くのファンの脳裏をいろいろな考えがよぎったでしょう。

万が一、やすさんの状態が、芸人人生をあきらめねばならないほど重篤なものだったとしたら。とんねるずは「おかげでした」を終わらせてしまうかもしれない。もしかしたら、芸能界から身を引いてしまうかもしれない（とんねるずというタレントは、そういうことを突然しかねない潔さを、本質的にいつももっているから）。


もちろん、そんなことになれば、やすさんも大きな責任を感じたでしょうし、ただでさえケガで苦しんでいるうえに精神的な負担をおわせてしまっただろう。いちばんつらいのは、やすさんだったんだから。

しかし、彼の状態によっては、とんねるずが何らかのアクションを起こす可能性はある－－－ずっとそう思って、おそれていました。


だから、やすさんがカンコンキンシアターの舞台で復帰したというニュースを聞いた時は、ほんとうにうれしかった。マスコミは、やすさんがケガをしたときほどには大きく報道してはくれなかったけれど。


そして、今回テレビ完全復帰を果たしたやすさんを見て、心の底からありがとうと思った。相方をやさしく気づかい、いたわる飯尾さんはステキな人だと思った。何年か前の「した」特番で、美術倉庫からの中継があまりにおもしろくなく、何度も中断されていたのとおなじ芸人さんとは思えなかった（笑）



かんがえてみると、どんな形であれ、とんねるずは相当以前からずんを大事にしてきたんですね。ゴールデンタイムの超メジャー番組でずんを使いつづけてきたのは、とんねるずだった。


昨年末だったか、たけしさんがずんをいたわり「オレの番組に出そうと思っていた」と言ったのは、すばらしいサポートになったと思う。けれど、同時に、それはちょっとあとだしジャンケンだよなあ、という気もしていた。言葉の上ではなく、現実にずんを起用しつづけていたのは、他の誰でもないとんねるずだったのだから。



それにしても、飯尾さんがとんねるずとからむと、とても平常心ではいられません、同姓として（笑）
「めしお？」ってタカさんのギャグも、わたし自身むかしからしょっちゅう言われてきたし（笑）


最近あまりテレビを見ないから、飯尾さんの飛ぶ鳥おとすいきおいのご活躍も、ちゃんとチェックできてなくて申し訳ないです。

しかしわたしは思うのです。コンビっていうものは、良いコンビであればあるほど、ひとりが不遇な時期に、もうひとりがふんばって、がんばって、相方のぶんまでサポートして、伸びてゆくものなんじゃないだろうか、と（“病めるときも、すこやかなるときも・・・”）。

最近タカさんがすごくいろんな番組をやってがんばってきたのも、そんな側面もあったのでは・・・というのは、考え過ぎなのかもしれないけれど。


12年間つきあった林宏美さん（エステティシャン）と、１年前に別れた飯尾さん。

宏美さんの相談にのっていた関根麻里ちゃん。

ひそかに息子と宏美さんとの結婚をのぞんでいた飯尾母。

「よくがまんしてくれたね」の飯尾父の言葉。


それらは、ある意味では、「楽屋落ち」にすぎない話なのかもしれない。視聴者には、ほんとのところどんな事情があったのかはわからないし、「そんなプライベートな話は楽屋でやっとけ」と思う人だって、いるかもしれない。


しかし、芸人だって人間なんだということ、われわれが苦しみ喜ぶこととおなじことに苦しみ喜ぶ人間で、良い芸人になりたい、良い人間になりたいとがんばっているんだということ・・・それをテレビを通して垣間みて、ウソのない涙をいっしょに流せることが、わたしはうれしかった。そして、そんなウソのないテレビを見せてくれるのが、他ならぬとんねるずであることが、うれしい。


わたしは「ペーソス」が苦手です。お涙ちょうだいの人情ベタベタ喜劇が苦手です。泣かせるための笑いなんていらないと思うし、だからチャップリンよりキートンが好きだし、説教もメッセージもメロドラマも笑いには必要ないと思う。


でも、とんねるずが「泣かせて」くれるとき、わたしはとんねるずをまたすこしよけいに愛する。そこにはいつも「真実」があるから。「情」があるから。人間の弱さへのあったかいまなざしがあるから。かくしきれない照れがあるから。


「ずいぶんハートフルな番組になっちゃいましたね」
「じゃ、最後は輪島功一さんどうぞ」

と、涙の海におぼれる前にふっとわれわれを乾いた浜辺へひきもどしてくれて、なにごともなかったようにかるく口笛をふいて遠ざかってゆく。


そんなタカ＆ノリが、好きです。


最高のコメディアンだ、と、思う。