悠歩の管理人室

歩くことは、道具を使わずにできるので好きだ。ゆったりと、迷いながら、心ときめかせ、私の前に広がる道を歩いていきたい

記録のない世界

2013-11-14 18:44:50 | 雑記

大森貝塚の発見者として有名な「モース」が、日本滞在中に収集したコレクションが、
江戸東京博物館に展示されている。
明治初期の日本で庶民が実際に使っていた道具や、泥の付いた下駄などを見てきた。
色づけした写真に写っているのは、生き生きとした職人や子どもの姿である。
日本に来た外国人の多くが、日本の住居、食事、人そのものに、高い評価をしている。
約120年前の日本に思いを馳せるのは、楽しい。戦前戦後で大きく様変わりした日本。
それでも、これらの写真や、道具類を見ていると、人の生活は続いているのだと感じる。
昨年は、東京都写真美術館で、やはり幕末期の日本を撮った写真展を見た。
100年後、孫の孫あたりが、私の生きていた時代を写真や映像で見る機会があれば、
どんな感想を抱くだろうか。

私は、写真をあまり保管していないし、映像も1~2点しかない。
これらを、他者が見る機会ははたしてあるだろうか。

そのような光景を想像するとき、まったく記憶されていない光景の方が現実味がある。